It's Not About the IP

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フランク三浦裁判にみるフランク・ミュラーの寛容さ(?)

フランク三浦の件、知財クラスタのローカルネタかと思っていたらテレビなんかでもとりあげられていたようで、リアルタイム検索するとけっこう色んなところで話題になっているようです。

ちょっと時期を逸した感もありますがひとこといっておくと、

「フランク三浦がフランクミューラーに勝訴」みたいな、ものっそいザックリとした話になっている場合もあって、フランク三浦の事業は国のお墨付きを得たんだ、みたいな誤解をうんでる場合もあるようですがそれはちょっと違くて、例えば、フランクミューラーがフランク三浦の事業に対して知財的にとれるアクションには以下があります。

(1)自己の登録商標に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(2)不正競争防止法に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(3)フランク三浦の商標登録の無効を主張する
 →登録商標が無効になるだけ

これらのアクションのうち、今回話題になったのは(3)だけです。これは攻撃としては不自然なほど消極的で、相手の事業をつぶす気がないアクションです。(1)や(2)は話題になっていません。(1)や(2)も既に開始しているのかもしれませんが、わざとやっていないのかもしれません。 いまのところ、「なんかすごいやさしい感じ」という印象を受けます。

フランク三浦事件の知財高裁判決文よんでみた感想

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/835/085835_hanrei.pdf

フランク・ミュラー側の代理人は弁理士のみのチームで弁護士はいってないんだね。がんばれがんばれ。
・それなりに妥当な理屈がたっているけど、サラッとすっとばしてるところもあるよね。もう全く争いようがないわけではなさそうだよね、、、
ヤフー知恵袋の無邪気な書き込みがやたらと引用されていて微笑ましいw
・かたい判決文にNAVERまとめとかもでてきて微笑ましいw
・称呼の類似は認めてるんだね。その識別性が外観と観念の非類似を上回るものではない、ってそういう判断でいいんだっけ、、、音の商標も認められたわけだし、称呼類似って重要といえると思うんですよね。ラジオとか音だけの媒体で例えばCMとかやりだしたら完全に混同するわけで、、、
・取引実情ってそんなに考慮していいんだっけ、権利化段階で、、、
・つうか、これ許されるんだったら15号とか19号とかなんのためにあんのって気もするけど
最高裁までやってほしいですね
・ひっくり返し得るんじゃね、これ

ヤビツ峠の登板記念写真をどこで撮るべきか問題

神奈川、東京あたりのサイクリストにとってヒルクライムのメッカとなっているヤビツ峠。登板記念にその看板前で写真を撮る光景はよくみられますが、最近、この行為を問題視する意見がにわかに聞こえてきます。何が問題なのか?本当に問題なのか?ということを、架空の座談形式で検討してみました。

f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w80 ゾウさん(50歳):ロードバイク歴30年以上のベテランローディ。漢はクロモリ、ホリズンタル。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w80 クマくん(30歳):クロスバイクMTB、ロードバイク、ミニベロをTPOで乗り分けるサイクリスト。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w80 ウサギちゃん(20歳):弱虫ペダルの影響でロードバイクに乗り始めた自転車ギャル。 巻島ファン。

f:id:ysmatsud:20160411221121j:plain:w300

f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:先日、ヤビツいってきたんですよ。その時の写真をブログにアップしたら、ちょっと気になるコメントがつきまして。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:へえ。どんな?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:「看板の前に草が生えていないのは、キミのような人があそこを踏み荒らすからだ」と。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なるほど。環境破壊イクナイ!というわけね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:たしかに写真をみると、看板の後側には木や草が生い茂っているのに対して、看板の前側には草がなく、はげているね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そうなんです。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:わざわざここに入っていって写真を撮る、というのはあまり行儀の良くないように思えるわね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん。ぼくも最初、マナーやモラル上、この写真の撮り方は良くないな、と反省したんですよ。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:なにか納得いかないような物言いだね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:...はい。ヤビツにはここ何年かで何度か登っているんですけど、その時々の写真を並べてみたら、看板後方の草がどんどん伸びていって、看板の高さを超えるほどに伸びていってるときもあって、その後、あるタイミングで低くなっていることに気付いたんです。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:それはかまいたちの仕業だね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60かまいたち
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:つむじ風にのって現れて、かまできりつけて去っていくという妖怪だよ。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なにそれこわい
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:あのあたりは昔から餓鬼憑きが出ることでも有名なんだ。山道を歩いていてこの妖怪に憑かれると身動きが取れなくなってしまい、一歩も前へ進めなくなってしまうといわれている。ヤビツのあたりは武田軍や北条軍の合戦の落武者や亡くなった亡霊が腹を空かせてさまよっていると考えられていて、この亡霊に憑かれるんだね。餓鬼憑きに遭った場合には食べ物を口に入れることで逃れられるともいわれていた。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:そ、それはひょっとしてハンガーノックというやつなのでは...
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだろうね。昔は不可解な出来事は妖怪のせいだとされていた例だろう。とにかく、ヤビツのあたりは昔からオバケや妖怪がでるとされているんだ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:あの、話を戻してもいいですか。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:どうぞ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ヤビツの看板の後ろの雑草が低くなっていたのは...
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60: 誰か管理者のような人間が、定期または不定期に刈り取っている、というわけか。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:はい。もともと雑草の生い茂る山奥ですし、ほっとけば看板の存在がわからなくなるくらいに雑草が生い茂るのではないかと思います。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:それはそれで意味ないよね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:じゃあ、看板の前に人が立ち入ることによって雑草が伸びなくなるのは、わざわざ刈り取る手間を省くから、管理者と観光客との双方にとってwin-winだってこと?
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:その可能性はあるね。そうだとすれば、これは問題視することではない、ということになるのかな?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ええ、よくわからなくなってきたんです。これを問題だという人がなぜこれを問題だといったのか、改めて考えてみると、環境破壊イクナイ説に則ると、段階的に考えられると思います。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:段階的?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん。まず、最も極端な急進派として、原始的にはこの山奥には自然に草木が生えていたわけだから、人が立ち入ることによって原始的な環境と異なるようにするのが良くない、という考え方。ただこれは、すでに舗装された道が切り開かれ、看板が立ってサイクリストや登山客などの観光客が集まる状況で、この看板前だけ草を残すべき、というのはあまり意味のない主張のように思います。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:次に、若干緩和した折衷派として、舗装され整備された部分はいいとして、自然のまま残されたスペースは自然のままにしておくべきだ、という考え方。実際、看板の前の土の上に自転車を置いて写真を撮るのは問題だと考えて、そのさらに手前の道路上のアスファルト部分に自転車を置いて写真を撮っている人達がいるんだ。この人達は、この考え方に立っているんだと思う。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:ふむふむ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ただこれは、さっきの話のように、看板前の雑草は看板がみえるように刈り取られている状態が正しく整備された状態だとするなら、人がここに立ち入ることによって自然と整備されているわけで、これは正しいともいえるわけです。そもそも、例えば山中において動物の通り道に獣道として草が生えない部分が形成されるのは自然なことですから、人間という動物がここに立ち入って草が生えなくなるのも、そもそも自然なことだともいえます。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なんだかちょっと話が宗教じみてきたわねw
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そうなんだ。環境破壊イクナイ説で考えると、論理が破綻するんだ。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:まあ論理でいってるわけじゃないような気もするけど。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そこで、環境破壊イクナイ説ではない、問題だとする原因を考えると、交通ルール違反だから良くない説が有り得ると思いました。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:というと?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:この看板は、バスが折り返すロータリー部分で、グルッと回る道路によって形成された島の上に立ってるんです。つまり、この看板にいくには、交通ルール上は本来、人が通るべきでない車道を横断する必要があるんです。その横断行為がよくない、という考え方はあり得ると思います。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:考えすぎな気もするけどw
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:まあ、そうなんだけどね。でも実際、看板前で写真を撮る代わりに、この脇にある歩道上のバス停で写真を撮ることによってマナー違反を回避してる人がいるんだ。この人はきっと、この交通ルール違反説に立ってるんじゃないかと思う。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:へえ
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:その考えは形式的には正しいと思うし、例えばさきほどの環境破壊イクナイ説の折衷派が道路上で写真を撮る行為は、交通ルール違反説からは糾弾されることになる。ただまあこんなところ、バスも車もほとんど通らないし、交通ルールというのが事故や危険を減らすために存在するすることを考えれば、ここを横断することの危険はそんなに重要視するべきものでもないように思う。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:じゃあ交通ルール違反説にたつ場合は、論理的には破綻しないということね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん、そう言えると思う。ただ、すこし乱暴だけど、交通ルールをどこまで厳密に守るかというのも思想の問題だと考えれば、やっぱりこれはどちらが正しいというマナーやモラルの問題ではなくて、思想の違いの問題だといえる。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:単純に、他人が楽しそうに写真とってるのが気に入らないという繊細ギャングの可能性もあるわね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:最近はトレイルランニングの世界でも、従来の登山家との間でのイザコザ、というか軋轢がなくはないようだね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:せっかくなんだから、みんな仲良く楽しみたいわよね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだね。忘れてはいけないのは、われわれ個々人が、自然を尊重し、自然のフィールドで遊ぶ隣人を尊重し、理解しようと努めることだね。

イラストは、「イラストわんパグ」からお借りしました。 http://www.wanpug.com/illust168.html

東京マラソン2016レポート。あるいは週2回10分のトレーニングでサブ3.5を達成する方法

初めての東京マラソン、満喫してきました

私もわりと世の中の出来事に対して斜に構えるところあるし、湘南国際マラソンに思い入れがありすぎて湘南国際だけがマラソンだ、くらい思ってるので、東京マラソンなんて別にいちおうエントリするけどどうせハズれるだろうし、別にハズれてもいいよ?悔しくないよ?くらいに思っていたんですが・・・

良い大会ですね、東京マラソン!! すっかりスキになっちゃいました。運営もいろいろ大変だと思いますが、この大会を10年も続けてきたのは素晴らしいことだし、これからも続けていってほしいと思います。そんなこんなで、この大会についてちゃんと知りたいと思って、思わず本よみました。

東京マラソンの舞台裏―東京を3万人が走るまで

東京マラソンの舞台裏―東京を3万人が走るまで

東京マラソン (ベースボール・マガジン社新書)

東京マラソン (ベースボール・マガジン社新書)

いやーこの本も面白かった。東京マラソンを実現するまでの舞台裏。いろいろ興味深い。

  • 無謀ともいえる東京マラソン構想は、当時の都知事、石原慎太郎氏の強力なリーダーシップのもとに実現した。
  • 独特の十字形のワンウェイのコースは、できるだけ短い時間で交通規制を効率よく順に解除していけるように巧みに練られた結果。
  • 開催時には、コース周辺の道路標識を変えている。
  • コースは、基本的に地下鉄の線路上を走っている。これにより、道路を閉鎖していても駅の出入り口を地下通路として歩行者が行き交いできるようにした。

こないだ読んだUTMFの開催裏話本も面白かったですが、こういうの面白いですね。

湘南国際マラソンも興味深い裏話いろいろあるだろうから、本にしてくれたら良いのに。東京マラソンと同じタイミングで始まってる理由とか、江ノ島スタートから大磯スタートに変わった経緯とか、あのわざわざ終盤でいちど大磯プリンスを通り過ぎさせてから戻ってこさせるドSなコース設定とか、30kmになった年の話とか、APECの関係で開催月を遅らせた年の話とか、ドローン墜落騒ぎとか、不審車騒ぎとか。

アイアンマンジャパンの開催裏話も面白そうですけど、こっちは権利関係がドロドロしすぎていて聞くの怖い気もしますね。

目標と結果

立てた目標は

  • 表目標 :ネットで3:15以内
  • 裏目標1:グロスでサブ3.5
  • 裏目標2:総合順位で上位10%以内

結果は以下。
f:id:ysmatsud:20160303215146p:plain:w400

目標の上2つは撃沈ですが、最後の1つはギリいけてたっぽい。

ちなみに、イーブンペースか後半に向けてあげてく走りこそ上級者だと思って、そういうクレバーな走りを目指しかけたこともありましたが、そこを目指すのはやめました。クレバーなんかクソくらえです。

トレーニング内容

昨年末にフル走ってから東京マラソンまでに何するのが効果的かと考えたところ、後半でヒザとか足首とか痛くなるのがなければもーちょっと粘れるんじゃないのと。 で、接骨院とか行きたくない派なんですけど、やっぱ後半どーしてもあちこち痛くなるので、初めて行ってみたんですね、接骨院に。で、いろいろ診てもらったら、要するに筋肉も関節も固いんですよ、と言われまして。ストレッチとかちゃんとやってないでしょ、と。心当たりありまくりで。走ってて筋肉がちゃんと伸びてなかったり関節が動けてなかったりするから、変に引っ張られたり擦れたりして痛みが出るんですよと。すごく納得してしまいまして。 で、東京マラソンまでの期間は、ランは短時間でトレミルで効率良く追い込みつつ、ヨガとかバレトンとかコンディショニングストレッチとかダンスとかのクラスにでて、柔軟性の獲得とボディコントロールと体幹のトレーニングの方に重点をおいてみることにしました。

というわけで、東京マラソン前の3ヶ月間の規則的なラントレは、

  • 10分間のトレミルビルドアップ坂練(斜度10%で、時速10kmで5分→時速11kmで3分→時速12kmで2分)

を週2回やって、以上です。たかが10分ですが、この10分でもういいってくらい追い込めます。距離的には1回あたり1.7kmくらいなので、週3.5kmくらい、月間走行距離は20kmくらいですね。

今回も後半にむけて脚が動かなくなってきましたけど、足首や膝の関節や腱の変な痛みはなくて、純粋に筋肉を限界まで使えた感は得ているので、とりあえずこの短時間追い込みランとヨガ&ダンスのコンボ路線をベースとしたトレーニングを続けてみるつもりです。

ちなみにストレッチや体幹トレーニングを重視する青学メソッド、すごく説得力あるし効果ありそうですけど、やっぱりちょっと飽きるじゃないですか。

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

ストレッチや体幹トレーニングっていっちゃうとなんか地味な感じですけど、ここでいってる動きって、要するにヨガやダンスの動きだと思うんですよね。というわけで、基礎トレやるぞ!と思っちゃうと飽きますけど、ヨガやダンスとしてやると楽しいし習慣化しやすいと思いますよ、という話です。

レースレポート

国際大会を銘打っているのは伊達じゃなく、事前受付からレース中、ゴール後まで、いろんな国の人が自然と入り乱れていて、世界都市トーキョーを感じました。ロンドンにしろニューヨークにしろ、先進国の大都市といわれるところには大きなマラソン大会があるわけで、こういうマラソンを開催することはとても意義のあることだなと、思いました。

事前受付のEXPO。
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異常な完成度の等身大フィギュア。ふくらはぎの筋肉の質感とかすげーリアルで、さいしょ横からみたときは完全に人がいると思ってた。
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絵馬があったのでとりあえず書いたった。 f:id:ysmatsud:20160303215825j:plain:w400

当日はスタートエリア内への持ち込みがすごく厳しくて、空港バリの荷物検査。ゲート入ってから食べようと思ってたヨーグルト没収されました(>_<) f:id:ysmatsud:20160303215955j:plain:w400

タイムの出やすいご褒美コースという噂もありましたが、最終盤のアップダウンは鬼。もう最終盤だし最後の力を振り絞ってペースアップ、したところで地味な登りが現れて心を折られる、という試練を何度も繰り返しました。最後1kmのとこで今度こそと思ってペースアップしたときに立ちはだかった地味な登り、あの絶望感はやばかった。

台湾アイアンマン2016のコースを推察してみた

日本のアイアンマンレースの中止が発表され、最も身近なアイアンマンレースは台湾アイアンマンになりました。

ap.ironman.com

台湾アイアンマン、開催時期も場所も昨年までとは変更され、10月開催というスケジュールは発表されていますが、コース等についてはまだ発表されてないようです。

ap.ironman.com

現時点(2016/1)で得られる情報からコースを推察してみました。

舞台となる島

舞台となるのは、台湾本島の西にある離島、澎湖諸島。青い海と珊瑚に囲まれた複数の島から成る南国リゾートで、日本でいう沖縄のような感じでしょうか。

welcome to Penghu County Government world wide web

日本から航空直行便はなさげで、台北乗り換え必須のようです。ちょっとめんどくさいですね。 南東にあるいちばんデカイ島が澎湖島、その北の白沙島、西の漁翁島(西嶼島)までぐるっと橋で結ばれています。

Facebook公式アカウントで以下のポストがされています。

Become an IRONMAN by the first International five-star hotel in the most beautiful island!The Official Hotel, Four...

Posted by IRONMAN Taiwan on 2015年12月30日

どうやら選手受付などの会場はシェラトン内(か、その近く?)になり、ゴールもシェラトン横らしいです。

シェラトンがある澎湖島西側の湾辺りが繁華街のようですが、ビーチがあるわけではなさそうなので、ハワイのワイキキというよりは沖縄本島国際通り石垣島の美崎町みたいな雰囲気なんでしょうか。

コース推察

スイム

せっかくなので珊瑚の海を泳ぎたいところですが、風の強い島らしいので、できるだけ風を避けてスイムコースは港内にとることになるんでしょうかね。だとすれば、sheraton辺りの港からスタートなんでしょう。

バイク

試しにgoogle mapで橋でいける範囲を端から端までつないでみると...

これで約44km。 バイクでは180kmとらないといけないわけですから、端から端までいっても2往復以上必要です。 アイアンマンレースで短い距離を何往復もさせるというのはできるだけ避けてくるでしょうから、これは一周ぐるっと取って、あとは可能な範囲で周回いれてくるという感じになるでしょうか。 島と島とを結んでいる橋は、珊瑚の海の上を走るような、宮古島の伊良部大橋のような感じっぽいですね。ナイスですね。

ラン

ランは、本島内を適当に周回する感じになるでしょうか。

ところで

この澎湖島、道は比較的フラットっぽいですが、海に囲まれているため風が強く、フェリーや航空便の欠航も日常茶飯事で風島ともよばれているとのこと。なかなかハードなレースになりそうです。というかそもそも航空便がつかなかったり風波で荒れてスイムスキップとかの可能性がそれなりにありそうな気もしますが大丈夫なんでしょうか。わざわざ外国までアイアンマンレースやりにいって自力で完走できませんでしたならまだしも、出走できなかったっていう事態は悲しすぎますね...。

なにはともあれ、エントリフィが $50 安いearly bird entryは今月中まで。
さーどーする!

で、FinTechってなんなの

  • 明確な定義はない

  • 「FinTech」という言葉自体は昔からあった。銀行のバックエンドで動いていた勘定系システムとか、全銀システムとかATMネットワークとかクレジットカードネットワークとか、そのへんのコンピュータ技術は昔からFinTechとよばれていた。

  • ここ最近、モバイルやIoT、ビッグデータ、AI、P2P、等のコンピュータ技術を駆使した新しいタイプの金融系サービスと、その担い手としてのベンチャー企業が注目を浴び、資金を集めるようになってきた。このような流れを大雑把に捉えようとする言葉が「FinTech」。

  • 新たな潮流としてのFinTechを、上述したような従来型のFinTechと区別して「FinTech2.0」という向きもあるようだ。web2.0を思わせる軽薄なバズワードっぽさが出るし、従来型のFinTechと区別して議論した方がわかりやすいとも思うので「FinTech2.0」というのはアリだと思う。Web2.0という言葉が流行りまくった時も、「このウェブサービスは1.0か2.0か」なんていう不毛な議論をするのが面白い暇つぶしになった気がしますが、FinTechで同じような(不毛な)議論をするのも面白そうですね。

  • どこからどこまでがFinTech技術、どこからどこまでがFinTech企業、という境界を引けるものではないが、 大雑把な独断と偏見によるとFinTechどまんなかの三本柱は「仮想通貨」、「決済」、「会計管理」

仮想通貨

決済

  • 主体:ペイパル、スクエア、Stripe、アップルペイ、アンドロイドペイ、アリペイ、メタップス、BASE、mCASH、WeChat、PowaTag、等
  • 技術要素:モバイル、NFC、BLE、IC、RFID、HCE、O2O、おサイフケータイ
    • ペイパルが牛耳っていた安定のオンライン決済の世界にヒョコっとイノベーションのジレンマを超えてきたスクエアが切り込み、一気に群雄割拠の戦国時代に突入したイメージ
    • ベンチャー各社も着々と特許出願を進めているようだ。このジャンルの新しい公開公報がけっこうでてくる
    • 多様なモバイル決済の手法では中国が先行か?数年後、気がついたらモバイル決済の世界は中国企業の特許だらけでした、という未来はありえるような気がしなくもなくなくなくなくなくない?

会計管理

  • 主体:マネーフォワード、Zaim、freee、マネーツリー、等
  • 技術要素:モバイル、PFM、ビッグデータ、ディープラーニング、マシンラーニング、AI
    • 日本におけるPFM(家計簿)の世界では既に天下統一した感のあるマネーフォワードですが、まだまだ何が起きるかわかりません。つうかあんなにインターネット経由でなんでもかんでもアグリゲートして、情報漏れたら一気にえらいことになる気がするんですが大丈夫なんでしょうか。

FinTech革命(日経BPムック)

FinTech革命(日経BPムック)

余談1

お金のデザインとかアルパカとか、融資とか投資とかの判断をディープラーニングやマシンラーニングを駆使してAIでやろうというロボ・アドバイザーみたいなのも大きな柱のようなんですけど、お金のない一般ピープルには縁がなくて正直あんまりピンとこないですね。すいません凡人で。

余談2

特許屋というのは何やってるかよくわからないと思いますが、技術ウォッチャーでもあります。

FinTechについてggってみるとまさに群盲象を評すようなもので、あるサイトでは「FinTechとはオンライン決済のことじゃ」、あるサイトでは「FinTechとはビットコインのことじゃ」、あるサイトでは「FinTechとはブロックチェーンであり、ブロックチェーンは管理者不在といっている連中がいるがブロックチェーンが本来管理者不在であるわけではなく、ビットコインはブロックチェーンの極端な実装例のひとつに過ぎないbra,bra,bra…」などといっており、さっぱりわかりません。

さっぱりわかりませんが、さっぱりわからないなりに本読んだりggったり周辺特許や商標など調べてみたりしたので、なんとなーくの概観をとりあえずまとめてみました。

東京マラソンのコースを試走してみた

東京マラソンの参加抽選に初めて当たりました。毎年ハズレ続けていて、べっ、べつにそんなに走りたくないし!板橋走るし!みたいなことを思ってきたんですが、いざ当たるとテンションあがりますね。

正直どうせハズレんだろと思っていたので走ることをあんまり真剣に考えてなかったんですが、いざ当たってきいてみると、人数多いけど道広いからそんなに走り難くもないし、ほぼフラットでPB更新する人もけっこういるらしい。

そうですか。それではせっかくなので本気モード、コースをトレースしてシミュレーションしながらゆっくりとLSDで試走してみました。

Googleマップにコースがありました。さすが日本最大のランニングイベント。
新宿の東京都庁前からスタート、赤い線を辿って黄色い丸の数字が距離、東京ビッグサイトでゴール。iphoneを抱えてこれをみながら走りました。走ってみた感じ、気持ち的にも距離的にも、コースはざっくり、東海道線(山手線)の西側を走る前半部分と、東海道線を越えて東側を走る後半部分とに分かれます。

独断と偏見によりパート分けすると以下のような感じ。
前半部分:
・0-10km(東京都庁-日比谷公園)
・10-21km(日比谷公園-品川駅前-日比谷公園(往復))
後半部分:
・21-24km(日比谷公園-隅田川)
・24-32k(隅田川-浅草-隅田川(往復))
・32-36km(隅田川-佃大橋)
・36k-ゴール(佃大橋-東京ビッグサイト)

前半部分

0-10km(東京都庁-日比谷公園)

チョコチョコ緩いアップダウンがありますが、全体として下り基調な印象。

スタート地点の東京都庁前。私としては弁理士会の祝賀会をやるところという印象。

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新宿東口に抜けて、見慣れた繁華街を通りながら東に向かいます。おーここ封鎖して走るんだ、スゲーな東京マラソン

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しばらくは前方に防衛省のアンテナをチラチラみながら走ることになります。

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市ヶ谷。例の釣り堀の前の道も通ります。

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飯田橋駅前を右に曲がる。

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皇居に当たったら皇居沿いを東側に1/3周分くらい。皇居ランナーはホーム感を感じながら走るのでしょう。

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皇居周りの東京駅正面。

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10-21km(日比谷公園-品川駅前往復)

フラット、ストレートのシンプル区間。このへんでは良い感じにエンジンかかってきて気持ち良く走れると思われるが、おそらく楽しいのはここまでw

皇居の端から日比谷公園へ。ここから南に下って品川駅まで行って帰ってくる。

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弁理士試験の口述試験対策で通った新橋ゼミの貸会議室前も通る。

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この辺からは前方に東京タワーをチラチラみながら走ります。

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おお、そしてあれは弁理士試験でいうところの悪魔の塔、いやダーマ神殿ことプリンスパークタワーではないですか。ここも通るんだ。

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品川駅で折り返し。駅前を折り返すのかと思ったら微妙に手前な感じ。

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そういえば霞ヶ関あたりをキレイにコースからハズしてきてるのは、きっと偶然ではないんでしょうね。政治的な何かを感じます。

日比谷まで戻って、ここまでで21km、半分くらい。ここから東に東海道線を越えて銀座方面へ。

後半部分

21-24km(日比谷公園-隅田川)

東京駅東側のビジネスマンには見慣れた街中を走る胸熱区間。

銀座→京橋→日本橋の大通りをズズイっと北に上る。何年か前に休日出勤してるときに職場の窓から大量の人が見えて、なんだあれと思ったら東京マラソンだったことがありましたが、あの道ですね。あの時は自分はマラソンなんてやってなくてやろうとも思ってなくて、完全に他人事でした。まさか自分が走ることになるなんて、思いもしなかったな。

日本橋兜町茅場町を曲がって隅田川を渡る。

24-32k(隅田川-浅草往復)

緩いアップダウンが、本番で疲れ始めてきた脚に地味にキツイと思われる。個人的にこの区間は他に比べてあんまり慣れ親しんでおらずアウェイな感じ。辛抱の区間。

人形町→浜町あたりを通りながら浅草方面へ。 この辺からは前方にネオ東京タワー、もといスカイツリーがチラチラみえます。

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老舗っぽいドジョウ屋。何人か並んでました。いつか入ってみたい。

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浅草駅前の雷門で折り返し。

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例のうんこ。ここまでで27kmくらい。本番ではこの辺から余裕がなくなって周りの景色とか目に入らなくなってくると思われる。

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来た道を戻って隅田川へ。

32-36km(隅田川-佃大橋)

いわゆる30kの壁との格闘になりもうイヤになってくると思われるが、フラットだし、クライマックスに向けて心を無にして英気を養う区間。

銀座駅まで戻って、歌舞伎座の前とかを通りながら築地方面へ。

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築地で曲がるところで35km。この辺では完全に我を失ってトランス状態に入り、コース前方20m以内しか視界に入らず走ること以外に何も考えられないランニングマシーンになっていると思われる。

36k-ゴール(佃大橋-東京ビッグサイト)

ラストステージ。精神と肉体をギリギリまで追い込む勝負の区間。

35km走ってきた脚と精神にズシンとくるといわれる、佃大橋への緩い上り。この上りとともに、クライマックスの幕が上がる。

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月島→豊洲方面へ。なんだか同年代のお金持ちがやたら住んでいるネオセレブの街、豊洲。春海鉄橋という、廃墟マニアが好きそうな廃橋がありました。子供の頃に近所に住んでたらスタンドバイミーごっこをやってたと思う。

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豊洲を抜けて江東区に入り、有明の方に向かい出したあたりで40km。 ここまできたらあとちょっと、なんて気分では全然なく、ここからの2kmちょっとがマジつらいんですよね、わかります。