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ワタシハチテキザイサンホウチョットデキル

- IP(Intellectual Property), Computer Technology, Ocean Life, Triathlon, and more

いまアメリカのソフトウェア特許に起きていること

7月1日は弁理士の日!このエントリは、ドクガクさんの「弁理士の日ブログ企画2016」に乗っかったものです。 今年のお題は「知財業界でホットなもの」

いまIT知財の世界でホットな話題といえばなんといっても35 U.S.Code§101(米国特許法101条、通称ワンオーワン(101))、2014年にUSでAlice判決というのがでて以来、ソフトウェア特許の世界は蜂の巣を突いたような騒ぎになってる。

少し前までアメリカはプロパテント(知財保護重視)で、ビジネスモデル特許という流行を生み出したのもアメリカだし、なんでもかんでも特許になる、なんて言われていたのも今は昔、いまや日本の審査の方が全然ユルユルで、少なくともソフトウェア特許においてはアメリカは完全にアンチパテント側に振れたといえる。

まあこのへんの話はソフトウェア特許に限った話なので、他分野の知財業界人や弁理士はあまり知らないかもしれないが、マジ大変なことになってる。

101の特許適格性patent eligibility をめぐる解釈で、抽象的アイデアabstract ideaは特許にならなくて、抽象的アイデアの場合、significantly moreな要素があるかどうかで判断する、ということが示された。ソフトウェアなんてのはそもそも実体のないabstract ideaだから、これは極端な話、ソフトウェア特許は基本的に全否定ですよ、と思われてもおかしくない。基本的に全否定で、例外的にsignificantly more なものは認めますよ、的な。

2014年にこの判決が出て2年経つが、USのソフトウェア特許は101を理由とする拒絶のオンパレード、この判断基準は過去のものにも遡及して適用されるために無効審判もオンパレード、既に特許になっていたものもバタバタと死んでいくという異常事態が起きている。この間、数百という特許が無効になり、101を争点とする訴訟も起きているが、訴訟で101の特許適格性が認められたのは、なんと2件しかない!

まさにソフトウェア特許 is dead。

この傾向が良いのか悪いのかは別として、法律実務家の正義として、クライアントの利益のために、如何にソフトウェアを特許にするか?なぜダメなのか?という議論がアメリカを中心に白熱しまくりマクリスティ。日本実務に慣れていると、2000年頃にビジネスモデル特許が流行って、その後に29(1)柱で拒絶されまくった感覚に近い。29(1)柱の発明適格性では、自然法則を利用したうんぬん、というところの解釈で、純粋な抽象的なソフトウェアはダメだけど、ハードウェアと協調して動作するものはOKということになった。これはなかなか合理的な指針だった。いま101打たれたときに、プロセッサがどうのこうのみたいな文言を足したら許されるという戦術は、日本の29(1)柱に対してとった戦術に似ている。

そしてsignificantly moreというのは要するに、新規性以上進歩性未満、日本でいう特別な技術的特徴stf みたいなもんなのではないかと考えた、ことが私にもありました。しかしそれもまたちょっと違う。なぜなら、101と102を打たれて応答したら、101は解消したけど102は解消しなかったということがあったからだ。日本でstfはあるけど新規性はない、という判断はありえない。新規性もstfも、先行文献を判断基準にするからだ。

つまるところ、significantly more というのは、引例や先行文献を判断基準にしない。引例や先行文献の記載に基づいてどうのこうの、という論理的なmoreではなく、抽象的な周知技術すべてを自らの知識とする仮想的でマジカルな存在である「当業者」の仮想的ななにかを判断基準とする、「なにか」でしかない。

引例のない、主観的な「なにか」。
そんなのは恣意性でしかない。

恣意性でしかないけど、恣意性でバンバン拒絶しましょう、としているのがアメリカ。
恣意性でしかないから、引例のないものは特許にしましょう、と割りきったのが日本。
恣意性でしかないから、全部拒絶しましょう、と割りきったのが欧州。

という考察はどうだろうか。

お題をもらったときは、最近モヤモヤと考えているこのへんの話を含めて、日本の新規性、進歩性(Inventive Step)、特別な技術的特徴(STF)、29(1)柱、USのpatent eligibility、新規性(novelty)、予期性(Anticipation)、significantly more、非自明性(Non Obviousness)、EPOのCII(Computer-implemented invention)におけるfurther technical effect、中国のインターネットプラス、インドのCRI(Computer Related Invention)におけるtechnical contribution、などの程度や相違について整理しながら考えてみたら面白いなと思ったんですが、ちょっと風呂敷畳みきれないので保留。時間と金と家族が許すなら大学院とかに通ってこのへんテーマにけんきうしたいですね。

発明者の氏名をどう書くか問題

特許のプロのみなさん、発明者の氏名って、どうしてますかね。

いや、法上の発明者をどう峻別すんのかという難しい話ではなくて、例えば、結婚して姓が変わったけど旧姓で書きたいっていう発明者、いるじゃないですか。会社では旧姓使ってるんで同じ名前使いたいとか、旧姓で論文をいくつか発表してて学会ではそのままの名前で継続して論文かいてるんで、特許出願の氏名もそれにあわせたいとか。

どうしてますかね、こういう時。なんて答えてます?

「ダメです。戸籍上の名前で書いて下さい」

っていうのが教科書的な正しい回答ですよね。 特許庁が出してるQ&Aにもそう書いてあります。

https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/binran_mokuji/00_11.pdf

まあそれもわからなくはないですけど、あまりにも杓子定規だし、突き詰めて考えるとスジも通ってないと思ってます。あんまり大きな声ではいえないですけど、私は、「発明者の記載は本人の名誉的なものでもあるので、本人が書きたい名前で良いと思います。それで問題になったという話も聞いたことがありません」と答えてます。

これって問題になりうるとしたら、発明者が退社して敵方として現れて、権利行使の場面で発明者の氏名が正式なものでないから権利に瑕疵があるって本人が主張する場合、くらいでしょうか。ちょうレアですよね。ちょうレアだし、その主張、無理スジですよね。

だいたいさ、氏名って、高橋さんのハシゴダカの高とか、斉藤さんのサイとか、国字とか旧漢字とかの場合は▲▼つけて違う名前で書くことを強制されるじゃないですか。そもそもが「本来の正しい名前」を受け付けられるようになってないんですよ、システム自体が。そのくせに、「正しい名前」をかけって、おかしくないですか。傲慢ですよ。

アルファベットも許されてないですよね、システム的に。例えば、Costnerって名前を日本語で「コスナー」ってかくか「コストナー」ってかくかって、本人が決められて然るべきですよね。ていうか、日本に住んでる期間の長い外国人の中には、カタカナで名前を書くことを嫌がる方もいるんですよ。それでもカタカナで書けっていうのは、名誉権の侵害ですよ。「越須奈亜」(こすなあ)みたいな名前表記、許されるべきだと思いますよ。台湾なんかの出願ではナチュラルにそうなりますけど。

ちなみに、一応、特許庁に電話して聞いてみたことがあるんですけど、ダメっていわれましたね。まあここまでは想定内でしたけど、じゃあもしこの「越須奈亜」のような記載で出願したら、どうなりますか?これを理由に補正指令だしたりとかしますか?って聞いたら、「そうです」といわれました。マジかよ。本当にだすのかどうか知らないけど。本当にきたら行政訴訟で戦いたいところですね。日本でも、在住の外国人の住民票は↑ああいう当て字の漢字で登録できるんですよね。だから、日本では「正式な名前」ですけど、なにか。みたいな。

外国人のミドルネームどこまでかくのかっていう問題もありますよね。ミドルネームいくつもある場合はどこまで書くんだとか。スペイン人とか、「正式な名前」だと10個とか20個とかミドルネームあるっていいますよね。文字数的に全部かけないじゃないですか、システム的に。

あとですね、姓と名とをわけてかけっていわれても、例えばインドネシア人とか、姓ってないらしいんですよ。名前だけ。わけてかけっていわれても、悩みますよね、どう書くか。アメリカのパスポートとかはそういうのもうまいことかけるようなフォーマットになってるらしいんですけどね、そういうところはさすがアメリカですね。

というわけで、「正式な名前」を書け、っていうのがそもそもスジ通ってないんだから、中途半端に「正式な名前」押し付けるのナンセンスだろ。と思ってるんですけど。どうですかね。

例の商標登録DoS攻撃から妄想するyet anotherストーリー

例の大量商標登録出願の件、愉快犯か商標ゴロビジネス的な気もしていたので、話題として触れたら負けだと思ってたんですけど、完全に常軌を逸してるじゃないですか。あれだけ の量の出願や分割をするだけでも相当の手間ですよ。これはもう利害目的ではなく、何らかの狂気にとりつかれていると考えた方が腹に落ちるというのもわかる気がします。弁理士登録年度も古く、当時の弁理士資格の希少性、そして難易度を考えると、なんらかの明確な目的意識があり、相当優秀な方であったと考えるのは不自然ではありません。そこで、例えば、例えばですよ、

少年Z「お父さん、、、!小さい頃に捨てられたぼくを拾い、ひとりでぼくを育ててくれた、血のつながりはないけどあたたかく、やさしいお父さん、、、そんなお父さんが、会社勤めでコツコツためた資金で、やっとのことで始めた事業。まだまだ小さな個人事業だけど、少しずつ軌道に乗り始めたあの事業をやるのは、お父さんの夢だったんだよね。そんなお父さんの事業に使っていた商標を、他人が勝手に登録、、お父さんの事業は改名を余儀なくされ、知名度がゼロリセットされたお父さんの事業はこれをきっかけに転落、、、貯金も底をつき、お父さんは、お父さんは、、、、。お父さん、僕は知的財産制度を勉強し、弁理士になるよ!そして、お父さんのような人を助けるんだ!!」

→少年Zは青年Zに

青年Z「なるほど、商標法、、、こういう制度なのか、、、この制度では、お父さんのケースは結局守られないんじゃないか、、、?」

→青年Zは弁理士Zに

弁理士Z「たくさんの小企業の商標登録を助けて、感謝されているけど、、、この制度ではどうしても助けられないケースがあるし、お父さんのケースも、きっと助けられない、、、」

弁理士Zは知財制度の不条理を問う論文を執筆し、意欲的に弁理士会報(パテント誌)に発表。

→あるとき、弁理士Zの第2の恩人である、お父さんの従兄弟が、お父さんの遺志を次いで事業再建に奮闘を開始。そんなとき、弁理士Zのもとに偶然、第三者から、お父さんの従兄弟と同じ商標の商標登録代理依頼が舞い込む。

弁理士Z「こ、これは、冒認、、、?しかし、おそらく今の商標制度ではこの出願は拒絶されない、、、私が代理を断れば、この依頼者は単に他の代理人を探して商標登録を済ませるだろう、、、こ、こんな制度、、間違ってるっ、、、!」

弁理士Zは、その依頼の受任を決意。あえて先願とかぶる指定商品を忍び込ませて出願。拒絶理由が通知されるが、あえて応答期限徒過。そして出願は拒絶が確定。権利化不能になった出願人は激怒。

弁理士Zは違背行為として弁理士資格剥奪。

弁理士Zは言い訳することなく、すべてを受け入れて元弁理士Zへ。

弁理士Z「商標制度の不条理については何度も何度も声を上げてきた、、、しかしその声はどこにも届くことなく、弁理士資格も剥奪、、、こんな、、こんな狂った商標制度を世に問うには、、、もう実力行使しかない!! 」

→確かな知識に裏づけられた商標制度のバグをつき、執拗なDoS攻撃を続けて知財界を混乱させる復讐の鬼と化す。

という、ワンピースでいう「黒腕のゼファー」のようなストーリーを想像できなくはない。

inspired by 「自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)」 /理系弁護士の何でもノート

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フランク三浦裁判にみるフランク・ミュラーの寛容さ(?)

フランク三浦の件、知財クラスタのローカルネタかと思っていたらテレビなんかでもとりあげられていたようで、リアルタイム検索するとけっこう色んなところで話題になっているようです。

ちょっと時期を逸した感もありますがひとこといっておくと、

「フランク三浦がフランクミューラーに勝訴」みたいな、ものっそいザックリとした話になっている場合もあって、フランク三浦の事業は国のお墨付きを得たんだ、みたいな誤解をうんでる場合もあるようですがそれはちょっと違くて、例えば、フランクミューラーがフランク三浦の事業に対して知財的にとれるアクションには以下があります。

(1)自己の登録商標に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(2)不正競争防止法に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(3)フランク三浦の商標登録の無効を主張する
 →登録商標が無効になるだけ

これらのアクションのうち、今回話題になったのは(3)だけです。これは攻撃としては不自然なほど消極的で、相手の事業をつぶす気がないアクションです。(1)や(2)は話題になっていません。(1)や(2)も既に開始しているのかもしれませんが、わざとやっていないのかもしれません。 いまのところ、「なんかすごいやさしい感じ」という印象を受けます。

フランク三浦事件の知財高裁判決文よんでみた感想

http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/835/085835_hanrei.pdf

フランク・ミュラー側の代理人は弁理士のみのチームで弁護士はいってないんだね。がんばれがんばれ。
・それなりに妥当な理屈がたっているけど、サラッとすっとばしてるところもあるよね。もう全く争いようがないわけではなさそうだよね、、、
ヤフー知恵袋の無邪気な書き込みがやたらと引用されていて微笑ましいw
・かたい判決文にNAVERまとめとかもでてきて微笑ましいw
・称呼の類似は認めてるんだね。その識別性が外観と観念の非類似を上回るものではない、ってそういう判断でいいんだっけ、、、音の商標も認められたわけだし、称呼類似って重要といえると思うんですよね。ラジオとか音だけの媒体で例えばCMとかやりだしたら完全に混同するわけで、、、
・取引実情ってそんなに考慮していいんだっけ、権利化段階で、、、
・つうか、これ許されるんだったら15号とか19号とかなんのためにあんのって気もするけど
最高裁までやってほしいですね
・ひっくり返し得るんじゃね、これ

ヤビツ峠の登板記念写真をどこで撮るべきか問題

神奈川、東京あたりのサイクリストにとってヒルクライムのメッカとなっているヤビツ峠。登板記念にその看板前で写真を撮る光景はよくみられますが、最近、この行為を問題視する意見がにわかに聞こえてきます。何が問題なのか?本当に問題なのか?ということを、架空の座談形式で検討してみました。

f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w80 ゾウさん(50歳):ロードバイク歴30年以上のベテランローディ。漢はクロモリ、ホリズンタル。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w80 クマくん(30歳):クロスバイクMTB、ロードバイク、ミニベロをTPOで乗り分けるサイクリスト。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w80 ウサギちゃん(20歳):弱虫ペダルの影響でロードバイクに乗り始めた自転車ギャル。 巻島ファン。

f:id:ysmatsud:20160411221121j:plain:w300

f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:先日、ヤビツいってきたんですよ。その時の写真をブログにアップしたら、ちょっと気になるコメントがつきまして。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:へえ。どんな?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:「看板の前に草が生えていないのは、キミのような人があそこを踏み荒らすからだ」と。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なるほど。環境破壊イクナイ!というわけね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:たしかに写真をみると、看板の後側には木や草が生い茂っているのに対して、看板の前側には草がなく、はげているね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そうなんです。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:わざわざここに入っていって写真を撮る、というのはあまり行儀の良くないように思えるわね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん。ぼくも最初、マナーやモラル上、この写真の撮り方は良くないな、と反省したんですよ。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:なにか納得いかないような物言いだね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:...はい。ヤビツにはここ何年かで何度か登っているんですけど、その時々の写真を並べてみたら、看板後方の草がどんどん伸びていって、看板の高さを超えるほどに伸びていってるときもあって、その後、あるタイミングで低くなっていることに気付いたんです。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:それはかまいたちの仕業だね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60かまいたち
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:つむじ風にのって現れて、かまできりつけて去っていくという妖怪だよ。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なにそれこわい
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:あのあたりは昔から餓鬼憑きが出ることでも有名なんだ。山道を歩いていてこの妖怪に憑かれると身動きが取れなくなってしまい、一歩も前へ進めなくなってしまうといわれている。ヤビツのあたりは武田軍や北条軍の合戦の落武者や亡くなった亡霊が腹を空かせてさまよっていると考えられていて、この亡霊に憑かれるんだね。餓鬼憑きに遭った場合には食べ物を口に入れることで逃れられるともいわれていた。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:そ、それはひょっとしてハンガーノックというやつなのでは...
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだろうね。昔は不可解な出来事は妖怪のせいだとされていた例だろう。とにかく、ヤビツのあたりは昔からオバケや妖怪がでるとされているんだ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:あの、話を戻してもいいですか。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:どうぞ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ヤビツの看板の後ろの雑草が低くなっていたのは...
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60: 誰か管理者のような人間が、定期または不定期に刈り取っている、というわけか。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:はい。もともと雑草の生い茂る山奥ですし、ほっとけば看板の存在がわからなくなるくらいに雑草が生い茂るのではないかと思います。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:それはそれで意味ないよね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:じゃあ、看板の前に人が立ち入ることによって雑草が伸びなくなるのは、わざわざ刈り取る手間を省くから、管理者と観光客との双方にとってwin-winだってこと?
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:その可能性はあるね。そうだとすれば、これは問題視することではない、ということになるのかな?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ええ、よくわからなくなってきたんです。これを問題だという人がなぜこれを問題だといったのか、改めて考えてみると、環境破壊イクナイ説に則ると、段階的に考えられると思います。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:段階的?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん。まず、最も極端な急進派として、原始的にはこの山奥には自然に草木が生えていたわけだから、人が立ち入ることによって原始的な環境と異なるようにするのが良くない、という考え方。ただこれは、すでに舗装された道が切り開かれ、看板が立ってサイクリストや登山客などの観光客が集まる状況で、この看板前だけ草を残すべき、というのはあまり意味のない主張のように思います。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:次に、若干緩和した折衷派として、舗装され整備された部分はいいとして、自然のまま残されたスペースは自然のままにしておくべきだ、という考え方。実際、看板の前の土の上に自転車を置いて写真を撮るのは問題だと考えて、そのさらに手前の道路上のアスファルト部分に自転車を置いて写真を撮っている人達がいるんだ。この人達は、この考え方に立っているんだと思う。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:ふむふむ。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:ただこれは、さっきの話のように、看板前の雑草は看板がみえるように刈り取られている状態が正しく整備された状態だとするなら、人がここに立ち入ることによって自然と整備されているわけで、これは正しいともいえるわけです。そもそも、例えば山中において動物の通り道に獣道として草が生えない部分が形成されるのは自然なことですから、人間という動物がここに立ち入って草が生えなくなるのも、そもそも自然なことだともいえます。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:なんだかちょっと話が宗教じみてきたわねw
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そうなんだ。環境破壊イクナイ説で考えると、論理が破綻するんだ。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:まあ論理でいってるわけじゃないような気もするけど。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:そこで、環境破壊イクナイ説ではない、問題だとする原因を考えると、交通ルール違反だから良くない説が有り得ると思いました。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:というと?
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:この看板は、バスが折り返すロータリー部分で、グルッと回る道路によって形成された島の上に立ってるんです。つまり、この看板にいくには、交通ルール上は本来、人が通るべきでない車道を横断する必要があるんです。その横断行為がよくない、という考え方はあり得ると思います。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:考えすぎな気もするけどw
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:まあ、そうなんだけどね。でも実際、看板前で写真を撮る代わりに、この脇にある歩道上のバス停で写真を撮ることによってマナー違反を回避してる人がいるんだ。この人はきっと、この交通ルール違反説に立ってるんじゃないかと思う。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:へえ
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:その考えは形式的には正しいと思うし、例えばさきほどの環境破壊イクナイ説の折衷派が道路上で写真を撮る行為は、交通ルール違反説からは糾弾されることになる。ただまあこんなところ、バスも車もほとんど通らないし、交通ルールというのが事故や危険を減らすために存在するすることを考えれば、ここを横断することの危険はそんなに重要視するべきものでもないように思う。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:じゃあ交通ルール違反説にたつ場合は、論理的には破綻しないということね。
f:id:ysmatsud:20160411221230p:plain:w60:うん、そう言えると思う。ただ、すこし乱暴だけど、交通ルールをどこまで厳密に守るかというのも思想の問題だと考えれば、やっぱりこれはどちらが正しいというマナーやモラルの問題ではなくて、思想の違いの問題だといえる。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:単純に、他人が楽しそうに写真とってるのが気に入らないという繊細ギャングの可能性もあるわね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:最近はトレイルランニングの世界でも、従来の登山家との間でのイザコザ、というか軋轢がなくはないようだね。
f:id:ysmatsud:20160411222405p:plain:w60:せっかくなんだから、みんな仲良く楽しみたいわよね。
f:id:ysmatsud:20160411221200p:plain:w60:そうだね。忘れてはいけないのは、われわれ個々人が、自然を尊重し、自然のフィールドで遊ぶ隣人を尊重し、理解しようと努めることだね。

イラストは、「イラストわんパグ」からお借りしました。 http://www.wanpug.com/illust168.html

東京マラソン2016レポート。あるいは週2回10分のトレーニングでサブ3.5を達成する方法

初めての東京マラソン、満喫してきました

私もわりと世の中の出来事に対して斜に構えるところあるし、湘南国際マラソンに思い入れがありすぎて湘南国際だけがマラソンだ、くらい思ってるので、東京マラソンなんて別にいちおうエントリするけどどうせハズれるだろうし、別にハズれてもいいよ?悔しくないよ?くらいに思っていたんですが・・・

良い大会ですね、東京マラソン!! すっかりスキになっちゃいました。運営もいろいろ大変だと思いますが、この大会を10年も続けてきたのは素晴らしいことだし、これからも続けていってほしいと思います。そんなこんなで、この大会についてちゃんと知りたいと思って、思わず本よみました。

東京マラソンの舞台裏―東京を3万人が走るまで

東京マラソンの舞台裏―東京を3万人が走るまで

東京マラソン (ベースボール・マガジン社新書)

東京マラソン (ベースボール・マガジン社新書)

いやーこの本も面白かった。東京マラソンを実現するまでの舞台裏。いろいろ興味深い。

  • 無謀ともいえる東京マラソン構想は、当時の都知事、石原慎太郎氏の強力なリーダーシップのもとに実現した。
  • 独特の十字形のワンウェイのコースは、できるだけ短い時間で交通規制を効率よく順に解除していけるように巧みに練られた結果。
  • 開催時には、コース周辺の道路標識を変えている。
  • コースは、基本的に地下鉄の線路上を走っている。これにより、道路を閉鎖していても駅の出入り口を地下通路として歩行者が行き交いできるようにした。

こないだ読んだUTMFの開催裏話本も面白かったですが、こういうの面白いですね。

湘南国際マラソンも興味深い裏話いろいろあるだろうから、本にしてくれたら良いのに。東京マラソンと同じタイミングで始まってる理由とか、江ノ島スタートから大磯スタートに変わった経緯とか、あのわざわざ終盤でいちど大磯プリンスを通り過ぎさせてから戻ってこさせるドSなコース設定とか、30kmになった年の話とか、APECの関係で開催月を遅らせた年の話とか、ドローン墜落騒ぎとか、不審車騒ぎとか。

アイアンマンジャパンの開催裏話も面白そうですけど、こっちは権利関係がドロドロしすぎていて聞くの怖い気もしますね。

目標と結果

立てた目標は

  • 表目標 :ネットで3:15以内
  • 裏目標1:グロスでサブ3.5
  • 裏目標2:総合順位で上位10%以内

結果は以下。
f:id:ysmatsud:20160303215146p:plain:w400

目標の上2つは撃沈ですが、最後の1つはギリいけてたっぽい。

ちなみに、イーブンペースか後半に向けてあげてく走りこそ上級者だと思って、そういうクレバーな走りを目指しかけたこともありましたが、そこを目指すのはやめました。クレバーなんかクソくらえです。

トレーニング内容

昨年末にフル走ってから東京マラソンまでに何するのが効果的かと考えたところ、後半でヒザとか足首とか痛くなるのがなければもーちょっと粘れるんじゃないのと。 で、接骨院とか行きたくない派なんですけど、やっぱ後半どーしてもあちこち痛くなるので、初めて行ってみたんですね、接骨院に。で、いろいろ診てもらったら、要するに筋肉も関節も固いんですよ、と言われまして。ストレッチとかちゃんとやってないでしょ、と。心当たりありまくりで。走ってて筋肉がちゃんと伸びてなかったり関節が動けてなかったりするから、変に引っ張られたり擦れたりして痛みが出るんですよと。すごく納得してしまいまして。 で、東京マラソンまでの期間は、ランは短時間でトレミルで効率良く追い込みつつ、ヨガとかバレトンとかコンディショニングストレッチとかダンスとかのクラスにでて、柔軟性の獲得とボディコントロールと体幹のトレーニングの方に重点をおいてみることにしました。

というわけで、東京マラソン前の3ヶ月間の規則的なラントレは、

  • 10分間のトレミルビルドアップ坂練(斜度10%で、時速10kmで5分→時速11kmで3分→時速12kmで2分)

を週2回やって、以上です。たかが10分ですが、この10分でもういいってくらい追い込めます。距離的には1回あたり1.7kmくらいなので、週3.5kmくらい、月間走行距離は20kmくらいですね。

今回も後半にむけて脚が動かなくなってきましたけど、足首や膝の関節や腱の変な痛みはなくて、純粋に筋肉を限界まで使えた感は得ているので、とりあえずこの短時間追い込みランとヨガ&ダンスのコンボ路線をベースとしたトレーニングを続けてみるつもりです。

ちなみにストレッチや体幹トレーニングを重視する青学メソッド、すごく説得力あるし効果ありそうですけど、やっぱりちょっと飽きるじゃないですか。

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

ストレッチや体幹トレーニングっていっちゃうとなんか地味な感じですけど、ここでいってる動きって、要するにヨガやダンスの動きだと思うんですよね。というわけで、基礎トレやるぞ!と思っちゃうと飽きますけど、ヨガやダンスとしてやると楽しいし習慣化しやすいと思いますよ、という話です。

レースレポート

国際大会を銘打っているのは伊達じゃなく、事前受付からレース中、ゴール後まで、いろんな国の人が自然と入り乱れていて、世界都市トーキョーを感じました。ロンドンにしろニューヨークにしろ、先進国の大都市といわれるところには大きなマラソン大会があるわけで、こういうマラソンを開催することはとても意義のあることだなと、思いました。

事前受付のEXPO。
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異常な完成度の等身大フィギュア。ふくらはぎの筋肉の質感とかすげーリアルで、さいしょ横からみたときは完全に人がいると思ってた。
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絵馬があったのでとりあえず書いたった。 f:id:ysmatsud:20160303215825j:plain:w400

当日はスタートエリア内への持ち込みがすごく厳しくて、空港バリの荷物検査。ゲート入ってから食べようと思ってたヨーグルト没収されました(>_<) f:id:ysmatsud:20160303215955j:plain:w400

タイムの出やすいご褒美コースという噂もありましたが、最終盤のアップダウンは鬼。もう最終盤だし最後の力を振り絞ってペースアップ、したところで地味な登りが現れて心を折られる、という試練を何度も繰り返しました。最後1kmのとこで今度こそと思ってペースアップしたときに立ちはだかった地味な登り、あの絶望感はやばかった。