It's Not About the IP

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大磯クリテリウム/山道最速王決定戦

こないだ大磯クリテリウムと山道最速王決定戦をハシゴしてきました。面白かった。

大磯クリテリウム

http://walkride-cycling.info/oiso-c/

久しぶりの大磯クリテ。2年前に出た前回はド初心者で、何が起きてるかわからずに千切られてそのまま終わった感じでした。

ysmatsud.hatenablog.com

それからトライアスロンのレースには何度か出てアイアンマンも完走し、もうド初心者名乗るのも違うかなという感じであるものの、トライアスロンレースってのはドラフティング禁止なんですね。トレインとか禁止です。普段の練習も基本的に空いた時間に一人で走る感じなんで、依然として集団走行は初心者です。

でも昨年からグランツールとかのレースを観まくって、それなりにロードレースというのがわかってきたつもりではあります。stravaなんかでもまだまだ全然上がいますが、場合によっては上位に入ることもあります。けっこう戦えるんじゃないか、という気はしていました。

なんなら下位カテゴリなら優勝しちゃったらどうしようかなー、昼から箱根で別のレースなんですぐ移動しないといけないから、表彰台のれないの勿体無いし申し訳無いなー、なんて妄想していたんですが、全然優勝しませんでしたw 甘くないですねww

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ただ前回と比べると格段に戦えてたとも思います。

  • ビビらずに集団の中にいられた
    前回は、真隣りに他人が走ってるのにヒビってすぐ下がったりしてましたが、今回は最後までビビらずに集団の中にいられました。それなりにバイク慣れして、速さに慣れて、動体視力も上がり、まあそんなもんだと思えるようになったんでしょうか。

  • 先頭集団にいられた
    ドラフティング禁止のトライアスロンのバイクパートでは、数百メートル差での抜いたり抜かれたりを繰り返すことも珍しくありませんが、集団走行のロードレースでは一度でも先頭集団に千切られたらほぼ終了、ということはわかってきました。集団速しです。そのためには位置取りが重要であることもわかってきました。 スタートは後方でも、先頭集団の中でちょっとのスキをみつけて、ちょっとずつちょっとずつ前に上がり、終盤のスプリントにそこそこの位置から参加できれば勝てるかもしれない…と思っていましたが、甘かった!!なんとか先頭集団らしきものの中にはずっといましたが、集団の中で前の方にいけません。スキなし。ギチギチのまま走ってるようにみえます。どうやって前にいけばいいんでしょうアレ。

  • 最後のスプリントで上がれた
    脚もまだソコソコ余裕あるんだけど前方にいくスキないなー、かといってここから一人で集団脇から飛び出して逃げて逃げ切る度胸も自信もないなー、と先頭集団の後方でくすぶってるうちに最終周になり、小田原側の折り返しで詰まった後にスパートが始まったときは既に先頭集団の前方と後方には取り返しのつかない数十メートルの差ができてた。でも、最後の平塚側の折り返し後のスプリントでは何人か抜いて抜かれずに順位を上げてフィニッシュできました。

前回は最終周なんか千切られてほぼ単独走で、もう終わってくれと思いながらヘロヘロでゴールしたことを考えれば格段の進歩です。今回は何が起きてるかは把握できていたし、なによりも「レースした」という高揚感がありました。集団走行経験やレース勘は圧倒的に足りてませんが、脚力自体はそんなに負けてなかったと思ってます。持久力的にもキツいと思うまで使いきれてなかったので、もうちょっと上のカテゴリでも先頭集団についていけそうだし楽しめそうだな、と思いました。

youtu.be

またリベンジに行きます、大磯クリテリウム

山道最速王決定戦

というわけで、表彰台に後ろ髪ひかれることもなくw、心置きなくすぐに箱根へ自走。20kmくらいですかね。まあ普通にこいで1時間という感じです。

山道最速王決定戦 2017@箱根ターンパイク 2017年3月19日(日)

無事に本日、2レース目のスタートラインに並ぶ。
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このレースは自動車専用道路の箱根ターンパイク、13.6kmで981mを一気にランで駆け上がるという変態レースで、初開催の今回はあの青学の「山の神」神野大地くんと、「日本近代トレランの父」鏑木毅さんの豪華ゲストもいます。

二人は遅れて後ろからスタートするという企画で、鏑木さんは応援しながら追い上げる役で、神野くんは追い上げてぶっちぎる役。確か2km地点くらいのところで神野くんに抜かされましたが、周りもどよめくさすがの別格のやばさでした。  

ところで箱根ターンパイクといえば、自転車ヒルクライムのレースもあってそれにも出たことあったんですが、あれは自分史上で最も変態だと思ったレースでした。大抵のエンデュランスレースでは、レース中に「もう二度とやりたくない」と思いながらも翌日には「またやりたい」と思うものですが、そんななかで箱根ヒルクライムは唯一、いまだに「やっぱりできれば二度とやりたくない」と思っているレースです。まじでずっと登りなんですよ。あたまおかしい。箱根五区のコースも何度か走ったことありますけど、あっちはやっぱりそもそも人間が歩くことを想定した道だからなのか、それなりにクネクネと蛇行しながら登っていくわけですけど。箱根ターンパイクは、そもそも自動車のための道路なんで、容赦ないんですね。ドーンと一直線に上り。休みなく。もうね、あほかと。  

そんなわけでできればもう二度とやりたくないと思っている箱根ターンパイク、ランならもうちょっと楽しめるかもな、と思ったんですよね。

で、結論として、やっぱりランも「できれば二度とやりたくない」と思いましたね。キツすぎるでしょこれ。もうね、あほかと。普通のレースとかトレイルとかだと、いくら上るっつっても上るとこもあれば下るとこもあるじゃないですか。なんだかんだ下りの方が気持ち良いですよね。下るために上ってるようなもんです。それが上りしかないわけですから。いいとこなし。そしてバイクのときは気にならなかったですけど、曲がるところがすげー傾いてバンクしてるんですよ。すげえ斜めで足捻りそうになりながら走るの。走りにくい走りにくい。

というわけで私はやっぱりちょっともう遠慮したいと思ってますけど、でも面白いレースだと思いますよ。自動車専用道路なんてめったに走れるもんじゃないし、あんなにずっと上りっぱなしっていうのはトレミルでもなければできないですからね。運営の課題もいろいろあるようですけど、しっかり改善して、来年以降も続けていって欲しいと思います。

しかしとにかく、あれを喜んで走る人には尊敬を込めて言わせて頂きたいですね。

このド変態め!

ロードバイク・イメチェン計画

トライアスロン3種目のうちで唯一、「(道具に)お金をかければかけるだけタイムが縮む」といわれながら、あえて「できるだけお金かけないで、エンジンの性能を上げることによってのみタイムを縮めていく」というポリシーでやっているバイク。
3年前に初めてロードバイクをゲットしたときは、雲の上のように思えたアイアンマン完走という目標を遠い目で見上げながら、「少なくともアイアンマン完走まではこのまま何もいじらずにいく」と心に誓ったものですが、昨年下旬にアイアンマン完走を果たしました。

アイアンマンのトランジットエリアで出番を待つチェレステ×ホワイトの我が相棒

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深すぎる自転車の世界でまだまだ自転車ビギナーではあるものの、気がつけばバーテープとかボロボロ、消耗品のところは交換しないとな、という気がしてきました。当初の大目標だったアイアンマン完走は果たしたし、どうせパーツ変えるなら色変えてイメチェンしてみるのも良いんじゃないか、と思い立ち、メンテがてら白いパーツを黄色に変えて、チェレステ×イエロー化してみました。

以前の白いバーテープは全体的によごれて黒ずんでいかにもみすぼらしい感じになってしまっていたので、そんなに高いものではないし変えないといかんなと。今回のイメチェンを思い立つきっかけとなったところ。

  • シフトワイヤー

ギアとブレーキのワイヤーは常にピンと張ったストレスがかかっているところで、みためはわかんなくてもダメージがきていて、ある日とつぜん走ってる最中に切れたりするらしい。3年間のってれば変え時、ということで、アウターワイヤーが黄色のものに交換。

  • ボトルケージ

特に以前のボトルケージが壊れたわけではないけど、せっかくだし高いもんではないし気分転換に変えてみっか、ということで黄色に交換。しかしこれ、ちょっと落ち着いた薄い黄色。けっこう探し回ったんですが、意外と思うような真っ黄色というものはなかったですね。

  • サドル

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サドルも以前のものをまだまだ全然調子よく使っていたけど、サドルだけ白が残ってると絵的に締まらないな、と思ったのでメルカリでお手頃価格の中古品をゲット。

  • タイヤ

タイヤも磨り減ってきて変え時だったので、黄色のものに交換。

  • ホイール

ホイールも以前のものをまだまだ全然調子よく使っていたんですけど、深いリムに対する絵的な憧れがフツフツと沸きだして調べてみたら、まともなディープリムにしようとしたら10万超えが当たり前みたいですな。
しかし、カンパニョーロでリムもちょっと深いながらも玄人から「中途半端なセミディープの鉄下駄」と呼ばれ、「どうせ変えるならあと少しお金もってもうワンランク上のゾンダくらいまでにはしないと意味ない」と揶揄されるお手頃価格のホイールがあることを知り、むしろ私にはそんくらいが丁度良いじゃん、と思いホイールも交換。

イメチェンしてチェレステ×イエローになった我が相棒。胸熱です。

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チェレステバイクには海が似合う!色が変わっただけで物理的な性能はほぼステイですが、エンジンのテンションがアガるので実質的なグレードアップとなっておりますw

チェレステ×イエローにしてビアンキ×サンマルコ×カンパニョーロ。イタリアの風を感じるぜ!

マスターキートンの弁理士回

弁理士に関するテレビドラマや小説ってどんなのがあるの?みたいな話題はわりと周期的に出てきたりしますが、我らがバイブル、マスターキートンにも弁理士が登場する回があります。第3巻チャプター5、「すべての人に花束を」。

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世にも珍しい青いアマリリスの発明や、「犬の安眠枕」の発明を盗んで勝手に特許を取って大儲けしている悪徳弁理士。   f:id:ysmatsud:20170201220025j:plain:w300

いやー 羨ましい 許せないですね。 この回はキートンは出てこない、父ちゃん回なのですが、父ちゃんがこんなことを言ってます。 f:id:ysmatsud:20170201220056j:plain:w300

あの種の仕事(弁理士)は、道徳心のない者にやる資格はないんだ。手を汚せば、金がうなるほど入ってくる

このマンガが描かれたのは1980年代、弁理士も今よりはよっぽど儲かる職業で、知る人ぞ知る専門職だけに悪いことして大儲けしてる人もいるに違いないという感じだったのかもしれないですけど、聞いたことないですね。手を汚してうなるほどの金を手に入れた弁理士。真面目に働いてうなるほどの金を手に入れた弁理士の話は聞いたことありますけど。

こういうマンガのような話は確かに一見ありそうですけど、発明として特許にすることと事業として成功することとは全く別物なので、良い特許がとれれば自動的にビジネスが儲かるというもんでは残念ながら全然ないんですよね。そんなにビジネスの才能があるならわざわざ冒認特許でサイドビジネスやる前に弁理士として大成功して大儲けしているでしょう。

弁理士が手を汚すっていっても、なんでしょうね、いま話題になってる例の商標出願の元弁理士もぜんぜん儲かってなさそうですし、あとは、せいぜいクライアントから料金だけもらって手続せずに着服したとかそういうセコイ話しか聞かないですね。

まあなんだかんだ言って現在でも弁理士として真面目にハードワークに働けば数年で年収1000万超える人というのは多いとは言いませんが珍しくもないですし、有数の大事務所の経営者にでもなれば億もなくはないでしょうからね。悪いことするより、真面目に働くことでしか儲からない仕事だと思います。

MASTERキートン (3) (ビッグコミックス)

MASTERキートン (3) (ビッグコミックス)

ちなみに弁理士が出てくる小説といえばこれですかね

下町ロケット (小学館文庫)

下町ロケット (小学館文庫)

例のフリーの特許を解説するよ(弁理士試験受験生へのクイズつき)

フリーがマネーフォワードを特許権侵害で訴えたのが話題になっています。
例によっていろんなところでいろんなことが言われているみたいですが、特許を軽く読んでみたので、誰に届くかわかりませんが、インターネットの大海原にちょっと解説を投げ込んでおきます。

特許5503795はこれ↓

patents.google.com

特許になっている請求項は全部で14項。構成は以下のようになってます。
・請求項1:装置
  L請求項2-12:装置の従属
・請求項13:請求項1に対応する方法
・請求項14:請求項1に対応するプログラム

それでは、請求項1をみてみます。この文言によって特許権の権利範囲が定まります。

【請求項1】
 クラウドコンピューティングによる会計処理を行うための会計処理装置であって、
 ユーザーにクラウドコンピューティングを提供するウェブサーバを備え、前記ウェブサーバは、
 ウェブ明細データを取引ごとに識別し、
 各取引を、前記各取引の取引内容の記載に基づいて、前記取引内容の記載に含まれうるキーワードと勘定科目との対応づけを保持する対応テーブルを参照して、特定の勘定科目に自動的に仕訳し、
 日付、取引内容、金額及び勘定科目を少なくとも含む仕訳データを作成し、
 作成された前記仕訳データは、ユーザーが前記ウェブサーバにアクセスするコンピュータに送信され、前記コンピュータのウェブブラウザに、仕訳処理画面として表示され、
 前記仕訳処理画面は、勘定科目を変更するためのメニューを有し、
 前記対応テーブルを参照した自動仕訳は、前記各取引の取引内容の記載に対して、複数のキーワードが含まれる場合にキーワードの優先ルールを適用し、優先順位の最も高いキーワードにより、前記対応テーブルの参照を行う
ことを特徴とする会計処理装置。

要するに自動仕訳ですね。
この下線の引いてあるところが発明のポイントです。この下線は、出願後に、特許にするために修正(補正)したということを表していて、特許庁は、この下線部分がなければダメだけど、この下線部分があれば特許にするよ、という判断をしたことになります。

この発明のポイント部分で、
「複数のキーワードが含まれる場合にキーワードの優先ルールを適用し、優先順位の最も高いキーワードにより、前記対応テーブルの参照を行う」
といってます。これはどういうことなんでしょうか。

明細書を読んでみると、例えば、「取引内容の記載」が「モロゾフ JR大阪三越伊勢丹店」である場合、「JR」をキーワードとして自動で勘定科目に仕訳ようとすると「旅費交通費」に分類されるけど、「モロゾフ」をキーワードとして自動で勘定科目に仕訳ようとすると贈答品の「接待費」に分類されることが起きうるといってます。こういう場合に、どっちを優先して分類するのかを、予めルール付けておく、ということですね。例えば、優先順位として、
 1 品目(item)
 2 取引先(partner)
 3 ビジネスカテゴリー(biz_category)
 4 グループ名(corp_group)
 5 商業施設名(building)
みたいな感じで優先ルールをもっておいて、かつ、
モロゾフ」は「取引先」
「JR」は「グループ名」
三越伊勢丹」は「商業施設名」
みたいなデータを持っておいて照らし合わせれば、「モロゾフ」、「JR」、「三越伊勢丹」の複数のキーワードのうち、優先順位の高い「取引先」である「モロゾフ」のキーワードに着目して、「接待費」に分類できるよね。便利だよね。

という、そういう特許です。

そんなの当たり前じゃん、という気もしますが、拒絶理由通知で引用されている引用文献をみてみます。

patents.google.com

これでは、取引内容の記載が「水道局 トウキョウト スイドウ」だったら、勘定科目を「水道光熱費」に分類する、みたいなことが書かれていて、要するに、従来は、全文一致で分類してたっぽいです。

フリーの特許では、そんな大量の取引内容を全文一致で網羅するように予め勘定科目と対応付けてテーブルもっておくなんて無理だろ、といってます。だから、例えば「モロゾフ JR大阪三越伊勢丹店」を、「モロゾフ」、「JR」、「三越伊勢丹」に分割して、上記のような方法でやれば、ある程度、現実的に解決可能なレベルでできるよね。しかも、クラウドに集まってきた、複数ユーザが手で分類した結果とかに基づいて機械学習していけば、きっとまあまあの精度で分類できるようになるよね。と、そういうことをいってます。

ちなみにこの出願、審査経過をみてみると、審査官に補正案の事前確認やって、やっぱりダメっていわれたので、生きてる請求項に限定した、ということになってますね。
まあ、今の請求項はちょっと広すぎるかなという気はします。「優先ルール」が↑ああいうことをいってる、というのは請求項だけ読んでわかんないですもんね。なんか限定するハメにはなるかもしれません。無効にできるかは、適当な先行文献をみつけられるか次第ですかね。

それでは突然ですが、弁理士試験受験生のあなた、または特許実務経験の浅いあなたにクイズ!!

この出願を時系列でおさらいしてみます。

【原出願日】平成25年3月18日(2013.3.18)
【出願日】平成25年10月17日(2013.10.17)
【審査請求日】平成25年10月17日(2013.10.17)
【早期審査対象出願】
【登録日】平成26年3月20日(2014.3.20)
【発行日】平成26年5月28日(2014.5.28)

この出願、分割出願なんですけど、原出願が公開されてないんですよね。なんででしょう。なんでだと思いますか。弁理士試験受験生のあなた。せっかくなので考えてみて下さい。どんなときにこうなると思いますか。


















はい、原出願は取り下げられてるんでしょうね、たぶん。公開されてないってことは。しかし、なんで取り下げなんてするんでしょう。なんでだと思いますか。なんでわざわざ取り下げなんて面倒なことするんでしょう。なんとなくで取り下げとかしません、普通は。ケースとしてはレアですが、取り下げなきゃいけない、というシチュエーションもあります。さあ、それはどんなシチュエーションでしょう。考えてみて下さい。これはわりと法律がちゃんとわかってないとわかんないと思います。法律がわかってても、それなりの実務経験があって、やったことないとピンとこないかもしれません。でも考えればわかるかもしれません。さあ。どうでしょう。なんで取り下げてるんだと思いますか。


















ヒントは、早期審査してるところです。実施してるからでしょう。そしたら、原出願もきっと早期審査してたと考えるのが自然です。原出願について、公開される前に、早期審査して、拒絶理由がきて、補正して限定して、でもやっぱりダメだっていわれて、限定的減縮の補正制限がかかっちゃって、限定しすぎちゃったので、イチからスタートで分割して、分割したんだけど、分割出願に原出願と同じ請求項が残ってて、そのままだと39条くらっちゃうから、原出願は取り下げた。っていうパターンが考えられますね。違うかもしれないですけどね。

月間走距離30kmでフルマラソンサブ3.5からPB更新

こんにちは。「フルマラソンの力量は月間走行距離じゃ測れないぜ委員会」会員のysmatsudです。湘南国際マラソン走ってきました。

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とりあえずタイム晒す。

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見事なV字回復(落ち込み)です。
・0-10km → スタート後の混雑に揉まれる
・10-20km → 空いてきた解放感からスピード上げる
・20-30km → 疲れてきてスピード落ちる
・30km-ゴール → 脚売り切れて根性で進む
という相変わらず素人まるだしのレース展開。目標は3時間10分台だったんですが、ネットで3:24:17。甘くないですねフルマラソン。3時間20分の壁は突破できませんでした。

でもまあ、前回のフルマラソンからコンスタントに練習してはいたものの、ここ一年間の月間走距離は
・最頻値20km以下
・最大値60kmくらい
・平均値30kmくらい
です。一年前に「月間走行距離80kmくらいだけどサブ3.5達成しました」のエントリを書いたときからさらに減ってますがPBは更新です。

ysmatsud.hatenablog.com

というわけで、この1年どんな練習をしてきたのか、記録しておきます。

ざっというと、
1.スピ練としての平日週2回の10分トレミル
2.体幹トレとしてのヨガとダン
3.トライアスロントレーニングとしてのスイムとバイ
4.その他、ポイント練習(インターバルとか)
という感じ。

1-3は、2ヶ月前のエントリにも書いたトレーニングメニューです。詳細なメニュー内容はそっちに書いたので、ここではその意味とか動機とかについて書いておきます。
ysmatsud.hatenablog.com

1.スピ練としての平日週2回の10分トレミル

ランは基本的に平日週2回のトレッドミルで10分走るだけです。でもこの10分でもういいってくらい追い込みます。たかが10分、されど10分。距離にして1回1.6-1.7kmほど。1.6-1.7km×週2回×月4週とすると、だいたい月14kmくらいでしょうか。この1年間、これしか走ってない月はけっこうありましたが、基本的な走力のキープはこれが核だったと思ってます。

2.体幹トレとしてのヨガとダン

年初の箱根駅伝みたあとに青学メソッドの本を読みました。

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

青トレ: 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ

この本は体幹トレーニングとかボディコントロール、どこの筋肉をどう使うかを意識することの重要性を説いていて、トレーニング前後の静的ストレッチや動的ストレッチのやり方や使い分けを解説していて説得力があるんですけど、なかなか難しいというかめんどくさいですよね、走る前後で毎回きっちりストレッチするの。

で、この動きって要するにヨガでありダンスじゃねーかと、思ったんですね。ランのために補助的に静的ストレッチや動的ストレッチをやる、というよりは、能動的にヨガやダンスをやるという方が面白そうで長続きしそうだし、同じような効果があるんじゃないかと思いました。で、通ってるジムのヨガとダンスのクラスに参加し始めました。これがハマった。

もう40年近くこの体とつきあってますけど、ヨガやダンスをやってると、40年間これまで1度もとったことのない体勢とか動きとかをやるんですね。あー、ニンゲンの体ってこういう方向に動くことが可能なんだ、という新鮮な発見がすごくありました。

ヨガの真髄は呼吸法にあるといわれているらしく、ヨガでは呼吸法も意識して練習したりします。体幹にももちろんすごく効きました。今回のマラソンで前回ほど後半のペースが崩れなかったのは、体幹が鍛えられて後半も姿勢が極端に崩れなかったこと、また何よりも姿勢を崩さないという意識を強く持ったこと、にあると思ってます。

3.トライアスロントレーニングとしてのスイムとバイ

トライアスロンのトレーニングとして、スイムとバイクも週1回ずついれてます。特にバイクは、毎週、激坂タイムトライアルをやっていて、これも1回10分かからないくらいですが、もう無理ってくらい心肺を追い込めます。 スイムとバイクをトレーニングにいれるのはバランスがとれて体に良い感じがします。 私もエンデュランス系の競技にはランから入って、エスカレートして100kmウルトラマラソンとかの狂った距離を走ってたときは、正直いって身体を酷使している感じしかしなくてあんまり健康的ではないなと思っていました。でも、バイクとスイムをトレーニングにコンスタントに組み込むやるようになって、なんだかちょっと健康になってきたような気がします。自転車の本場ヨーロッパには、「病にはトラック一台の薬よりも一台の自転車を」という格言があるらしいですが、これはほんとだと思います。

4.その他、ポイント練習(インターバルとか)

ヤッソ800というインターバルメソッドがあることを知って、これは効きそうだなと思ったので、直前期は日曜朝の練習時間をバイクに代えてランのインターバルに充てました。

↓ヤッソ800とは
ランニング用語事典(詳細) - RUNNET

直前期1月半くらいの間の週末に、計4回やりました。 タイムを記録していたので晒しておきます。

  • 1回目 (800mハイペース / 400mスローペース)
    1) 2:46 / 2:21
    2) 2:56 / 2:55
    3) 3:02 / 3:26
    4) 3:09 / 3:15
    5) 3:08 / 3:07
    6) 3:07 / 3:01
    7) 3:06 / 2:48
    8) 3:19 / 2:49
    9) 3:16 / 2:54
    10) 2:57 / -

3分でやるとちょうど1時間で1回まわせるということで、3分目標でスタート。 8本目以降で見事にガクッと落ちてますね。フルマラソンでいう、いわゆる30kmの壁を1時間内で疑似体験できるような感覚です。これは良いなと思いました。

  • 2回目(1000mハイペース /500mスローペース)
    1) 3:29 / 3:14
    2) 3:43 / 3:18
    3) 3:46 / 3:33
    4) 3:46 / 3:00
    5) 3:55 / 3:53
    6) 3:57 / 3:32
    7) 3:57 / 3:23
    8) 3:42 / 3:38
    9) 3:44 / 3:48
    10) 3:41 / -

前回の400mトラックのところが使えなかったので、今回は別の場所の500mとれる公園で。崩れても4分以内、8本目以降でガクッと落とさない、というのを心がけました。それなりに目標は達成。

  • 3回目 (800mハイペース / 400mスローペース)
    1) 3:01 / 3:05
    2) 3:10 / 2:25
    3) 3:26 / 2:53
    4) 3:03 / 3:05
    5) 3:14 / 2:52
    6) 3:28 / 3:11
    7) 3:08 / 2:55
    8) 3:05 / 3:11
    9) 3:03 / 2:54
    10) 2:58 / -

2本目、5本目あたりでペースが乱れてるのは、スタート地点に置いておいたドリンクがカラスにちょっかい出されてるのが走ってる最中に目に入ったことによるw

  • 4回目 (1000mハイペース / 500mスローペース)
    1) 3:41 / 3:42
    2) 3:56 / 3:26
    3) 3:52 / 3:47
    4) 3:46 / 4:20
    5) 3:50 / 4:22
    6) 3:36 / 4:39
    7) 3:46 / 4:08
    8) 3:34 / 3:59
    9) 3:37 / 4:02
    10) 3:41 / -

最近うすうすと感じていたんですが、走り始めよりも、20分くらい経過してからの方が調子良く速く走れる、ということが起きるようになってきました。これは、理屈の上でも、運動後20分くらいは主に筋肉中の糖分をエネルギーにするが、それ以降は主に蓄積している脂肪をエネルギーにする、ということらしいですが、体がいよいよエンデュランス系に最適化されてきて、脂肪をエネルギーに変えることを効率良くできる体になってきたのかなと、好意的に解釈しています。

この他に、突発的に10km-20kmくらいのLSD帰宅ランをしたり、トライアスロンのレースに出たりもしました。

事前にキロ当たりペースとトータルタイムの対応表をつくって、インターバルの結果と見比べて何度もにらめっこしたりもしました。

pace/km total(42.195km)
0:03:55 2:45:16
0:04:00 2:48:47
0:04:05 2:52:18
0:04:10 2:55:49
0:04:15 2:59:20
0:04:20 3:02:51
0:04:25 3:06:22
0:04:30 3:09:53
0:04:35 3:13:24
0:04:40 3:16:55
0:04:45 3:20:26
0:04:50 3:23:57
0:04:55 3:27:28
0:05:00 3:30:59
0:05:05 3:34:29

0:04:40でいけば3時間10分台か、ヤッソの占いを信じるなら、3時間10分台、まかり間違えば3時間ヒトケタも有り得るかも…と思ったけど、結果は↑あの通り。甘くないです。

あとこの本も良かった。

親しみやすいトボけたキャラクタでありながら、日本サイクルロードレース界を牽引する栗村さん監修によるトレーニング本なんですけど、自転車に限らずランやスイム、目標を達成するための示唆に富む内容がてんこもり。

全体として、サラリーマンとしての本業を持ちながらレースでプロに勝つサイクリストなどが紹介されていて、「練習時間ってたっぷりあるより、少ない時間をやりくりしてその時間だけキッチリ集中してやった方が効果高いんだよね。強くなるのに必要なのは時間じゃねえ」というメッセージを、これでもかという具体例を並べながら圧倒的な説得力でのみこむことができます。

ダルビッシュtwitterでこんなポストをしたのが話題になったことがありますが、これに通じるものを感じます。

今後

今年のレースはこれで終了。今年はとにかく、ここ数年の夢の舞台だったフルアイアンマンを完走できて感無量です。次のレース予定は未定ですが、来年は仕事もいろいろ忙しくなるので、レースは初夏のトライアスロンニッサンカップと、年末の湘南国際マラソンの2つに出られれば良いかなと思ってます。

あといま密かに次の夢の舞台として憧れているのはトライアスロンのチャレンジベニス。もろもろ条件が揃わないと行き難いけど、数年以内には出たいなー。

www.challengevenice.com

アイアンマン台湾2016完走記

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アイアンマン台湾2016を完走したのでもろもろ記録しておきます。来年も澎湖(ポンフー)のようですし、なにかの参考になれば。
私にとっては初めての台湾、初めての飛行機輪行、初めてのフルアイアンマン。
最高にキツかったですが、最高に面白かったです。

ap.ironman.com

トレーニング

昨年にセントレアのアイアンマン70.3を完走し、フルは今回が初。

小さい子供がいるのであんまりガッツリ時間とるトレーニングはできないので、短い時間でもキッチリ追い込むトレーニングをしっかり継続することを心がけた。また、体幹やボディコントロールを鍛える必要性を感じていたので、ヨガとダンスに通った。毎月数百km走った、とか何十km泳いだ、というよく聞く目安とは違うけど、これを毎週こなしきればイケる(完走できる)はずだ、という謎の確信があった。

  • 火曜:ジム約2時間

    • トレミル。傾斜10%で、時速10kmで5分→時速11kmで3分→時速12kmで2分、計10分のビルドアップ走
    • ヨガ 1h
    • スイム
      • 200m個人メドレー×4(5分インターバル)
      • 小ビート板キック 50m×5(2分インターバル)
      • ブレストダッシュ 50m×3(1分インターバル)
      • フリーダッシュ 50m×3(1分インターバル)
      • (ダウン&体幹トレ)バックキック、時間と気分により50mから、長いときは1kmほど。
    • 時間と気分と調子によってウェイト
  • 金曜:ジム約1時間半

    • トレミル(火曜と同じやつ)
    • フリースタイルダンス 1h-1.5h
    • 時間と気分と調子によってウェイト
  • 日曜:日の出からジュウオウジャーが始まるまで(季節により1hから2.5hほど)

    • 自宅から片道15kmくらいのところに平均傾斜10%、1.5kmの激坂があるので、日の出とともにバイクで自宅を出発してここにいって激坂タイムトライアルをやり、ランシューに履き替えて、時間が許す限り坂を往復し、またバイクで帰ってくる

ほとんどこれだけ。これだけですが、これだけは今年はじめから、雨が降っても風が吹いても、毎週ひたすらキッチリ追い込んでやり続けました。

バイク運び

バイクを台湾離島の澎湖まで運ぶのは、ggったり人に聞いたりするといろいろな方法があるようだけど、「サイクリングの本場のヨーロッパ人は飛行機もふつうの輪行袋でいっちゃう」という話を聞いてすっかりその気になり、ふつうの輪行バッグでいくことを決意。

これをゲット。

まず自転車を普通にたたむ。フレームとホイールの間にはダンボールをはさんでおきます。
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揺れをふせぐために、サランラップを一本つかってグルグル巻きにして固定します。フロントフォークにも段ボール巻いておきました。
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輪行バッグの形状に合わせてダンボールを切って箱の底をつくります。
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いれます。
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両脇にダンボールをはさみます。
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完成!
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飛行機

日本から澎湖島への直行便はないので、台湾での乗り換え必須。澎湖島の馬公空港に飛んでる航空会社は5社。このうち、立栄航空、ファーイースタン航空、徳安航空はインターネットサイトみても中国語の情報しかなくて、よくわからないし無理に予約しても結局その後につまづきそうなので、英語サイトが用意されていたトランスアジア航空とマンダリン航空を候補に。

トランスアジアは日本語での電話問い合わせ番号があったのでまずここに電話して聞いてみたら、馬公空港にいく国内線は飛行機が小さいので、バイクの預け荷物を受け付けてくれないとのこと。

マンダリンには問い合わせ先がみつからないのでどうしようと思っていたら、facebookページを発見。

https://www.facebook.com/mda.aero

facebookのメッセージ機能で英語で問い合わせを投げてみたら、わりとすぐ返事がきて、何度かやりとりするうちに、馬公空港にいく国内線でもバイク荷物を受け付けてくれることがわかった。 というわけで、台北-澎湖はマンダリンに決定。グループ会社にしといた方がなんかあったとき話が通じやすいんじゃないかと期待して、東京-台北の飛行機はマンダリンの親会社のチャイナエアラインに決定。 それぞれ、航空会社のインターネットサイトからチケット予約した。

宿

Airbnb で物色。澎湖島内でバックパッカー向けのドミトリーというかシェアルームみたいなのがけっこうみつかります。レース会場まで歩いていけるここを予約。

www.airbnb.jp

中国語オンリー、日本語はもちろん英語も伝わらないホストさんでしたが、親切に、辛抱強く、伝わらないのも楽しみながらコミュニケーションしてくれて、すごく良かったです。二人でスマホを持って、Google翻訳を介してなんとか意志疎通したのも良い思い出。オススメ。

一階。自転車の組み立てとかここでやらせてもらった。
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部屋はこんな感じ。ダブルベッドが2つおいてある部屋が2つ。混んできたら他人同士がダブルベッドに寝るのかもしれないけど、私のいた期間は私の他には男性が一人きただけで、同じ部屋だが違うベッドをそれぞれつかった。
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浴室。ユニットバス的なノリで浴槽?の中に立って洗った。風呂は栓がないのでお湯ためるわけではないと思うが、頭を置くっぽいところがあったり、底が微妙に腰と脚を置きやすいような椀形状になってたりするんだよなー、どうやって入るのが正解なんだろ。
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裏口に水道があって、レース後のウェットスーツとかはここで洗わせてくれた。
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通信

ここのモバイルルータを借りていきました。 www.globaldata.jp

羽田受取、羽田返却ができて1日600円以外の余計な(運送料などの)手数料がかからないし便利。台湾全土といいながらホントに離島のポンフーでも通信できるのか若干心配でしたが(窓口で聞いたら「使用実績があまりないのでわからないが、クレームはきていないのでたぶん大丈夫だと思う」といわれた)、無問題で通じました。

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余談ですが、台湾からLineのメッセージは普通に使えるけどツムツムがログインエラーになってできませんでした。地域制限かけてるんでしょうか。なんのために?

現地での生活

  • トイレは、紙は便器に流さずにゴミ箱に捨てるのが台湾ルール。

  • 水道水は、飲まないのが台湾ルール。飲み水は買います。いろいろみて回った感じ、スーパーで売ってたこれが安かったかな。
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  • 台湾でコンビニいくと必ず売ってるゆでたまご。コンビニを支配する強烈な匂いのわりには、あんまり珍しい味がするわけでもなく、まあ煮玉子。
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ごはんはだいたい地元民しかいない系の定食屋みたいなのにいってました。50-80元(150-250円くらい)で普通に一食たべられます。

このお店はいった。
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中はこんな感じ。壁になんかやたら落書きが書いてある。
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漁師の町だからか、朝早く、というか夜中から早朝にかけてやってる定食屋もけっこうある。ここには朝五時くらいに入った。
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メニュー
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中はこんな感じ。道側でテイクアウト版も売ってる。
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ここもいい感じでした。子供が宿題かなんかやってる。
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町をうろうろしていると、やたらいろんなところに像が立ってるのが目についた気がする。

漁師
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漁師
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サーファー
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謎の生物
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たぶんイルカ
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お、なんだあの精巧な自転車乗りは、と思ったら…
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アインシュタイン。なんか関係あるんでしょうか。
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赤と緑のポスト
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あと「KTV」っていうのもやたら目についたんだけど、ようするにカラオケボックスらしい。
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こういう廃れた建物もけっこう目につく。これももとKTV
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道端に無造作に干されているタコ
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カタツムリでかすぎる
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スーパーあった
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日本語が目を引くジャワカレーとか。ただタイトルが日本語なだけで、よくみるとパッケージの他の文は中国語。
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一番搾り。やす!一本100円じゃん。なんでなの
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レジは日本と同じような雰囲気
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前日早朝で誰もいない、ゴールを待つフィニッシュゲート
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アイアンマンのメイン会場になる澎湖体育館。
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アイアンマンEXPO
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アイアンマン名物・参加者全員の名前入りグッズ。自分の名前もみつけました。
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バイクチェックイン。いよいよだな、相棒。
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スタート地点。チガジョグTシャツを着て記念写真。
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日本語ブリーフィング
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アイアンマンオフィシャルのウェルカムパーティー
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10人くらいの知らない中国人卓にいれてもらって楽しくおしゃべり。半分くらいは英語でしゃべってくれたけど半分は中国語オンリーで全く何言ってるかわからんw。隣にいたのは普段はデキるビジネスマンなんだろうな風な上海の中国人。フルアイアンマンのことを226(トゥートゥーシックス)、ハーフ(70.3)のことを113(ワンワンスリー)といっていたのがわかりやすかったしかっこよかった。私も今度から日本語でフルアイアンマンのことを「ニーニーロク」、70.3のことを「イチイチサン」といおうかなと思います。

台湾には、アイアンマン以外にもチャレンジというロングディスタンスの大会があるらしい。アイアンマンはアメリカ由来だけど、チャレンジはヨーロッパ由来なんだって。そっちも雰囲気良いぜ、お前もでろよ、っていわれた。

どこのブランドのバイクのってるんだ?という話になり、ビアンキ、といったら伝わらなかったが、なんだかんだやりとりするうちに、あー、ビアンチね!といわれた。中国語系の人はビアンチというらしい。シュルベル、シュルベルいっている人がいてこれもわからなかったが、サーベロのことだった。ジャイアントはわかった。ジャイアント多し。

レース当日

制限時間は17h、目標は完走。最初だし。でも、事故なく頑張りきれればスイム1.5h、バイク8h、ラン5h、+トランジション、で14h台(15h以内)くらいでいけるんじゃないかと思っていた。バイクやランで調子が良くてものすごくうまくいけば、12h台もありえるんじゃないかとも思っていた。

早朝3時に起床し、4時前には家を出た。まだ真っ暗。オフィシャルホテルまで歩いて行って、スタート地点までのシャトルバスに乗る。 早朝、暗闇の最終バイクチェック。あーこれ動画でみたことあるやつだ。

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スタート直前に海の上に大きな虹がかかる最高の演出。さすがアイアンマン、神懸かってるなと思った。

  • スイム

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スイムはまあ、淡々と無難にこなす。あせらず、落ちついて、楽しんで泳ぐ。海はそんなにキレーっ!てわけでもなかったですね。サンゴとか熱帯魚とかみながら泳げちゃうんじゃないかとちょっと期待していたんですが、そういうわけではなかった。特に何もみえませんでした。

  • バイク

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私にとって最大の鬼門、バイク。すぐ腰が痛くなるのでこれとの闘い。あと補給。ウルトラマラソン出るときに、UTMFとかに出てる先輩が「ロングは胃腸との闘いだ」といっていたのを思い出す。ロングトライアスロンもおそらく胃腸との闘いだ。胃腸が疲れて食物を受け付けなくなってエネルギー補給ができなくなったら、体動かなくなって終わる。思い切ってバックパックにハイドレ背負って走ることを決意。バックパックには、コンビニで買ったおにぎりやらカロリー高そうなパンやらを押し込んで、太田胃酸も持参。

現地民にやたらと「チャオ、チャオ」って言われて、ciao?イタリアブームなのかな?と思ったけど加油(チャーヨー)(がんばれ的な)だったみたい。

コースは中盤で1往復40kmくらいのところを3往復するんですが、これがやばかった。暑い、風強い、飽きる、の三重苦。中間くらいのとこにエイドがあるんだけど、3回目くらいにここに辿り着いたときは、なんとか辿り着いたのに水が品切れという四重苦。しょうがないから私はそれでも休憩と思って立ち止まって持参していたの補給をとっていたところ、スーパーマリオに似た大柄の外国のおじさんが、ボソッと"fucking hell"とつぶやきながら通過。ホントホント、と思いました。

その周回区間のエイドポイント。これみるとあの地獄の記憶が蘇ってきて頭痛と吐き気がします。
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  • ラン

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なんとかランに到達。チガジョグのおかげで、這ってでも走りきる癖はついてるので、ここまできた時点で完走はほぼ確信。ただバイクですでに脚が完全に売り切れ。なんとか走っていて、2kmごとくらいのエイドの全てで水をかぶり、バナナを食べ、ジェルをもらう。というのをやっていたら、ちょっと調子が戻ってきた気がしたのでエイドによらずに走っていたら、やっぱり脚が動かなくなってきたので、あわててエイドによる。後半、あと10kmくらいのところから、可能な限り追い込もうと思ってかなりペースあげてかなり抜きまくって、体感的には5min/kmくらい出てるんじゃないかなと思っていたんですが、計測実績みてみたらせいぜい6:40/kmとかでした。アイアンマン恐るべし。

アイアンマンの動画でよくみる、念願の「ゴールテープを持ちあげてゴール」がやりたくて、ゴール1km手前くらいから前後百メートル以内くらいに他の選手がいない位置を保ってゴールゲートに向かったんですが、まさかのゴールテープなし。そうですか。

おつ!!
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やっぱりキツイですね、アイアンマン。なんとか15hは切りました。

しかし実際にアイアンマンやってみて思ったけど、「コナいきたい」とか気軽に言うもんじゃないな。これ10時間切るとか人間やめないと無理だわ。

歌うマルコ・パンターニ先輩

マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死

マルコ・パンターニ―海賊(ピラータ)の生と死

稀代のビアンキ・チクリスタ、マルコ・パンターニ先輩の伝記本を読んでるんですけど、パンターニ自らが作詞し、歌った曲があるという記述を発見。まじかそんなのあんだ、と思ってggったら、ありました。これか。胸熱。


marco pantani:e adesso pedala

なんだそりゃと思いながら観ましたが…かっこいいじゃん!さまになってる!!
ラップのライムもフローも良い感じですね。イカス。

マルコは1995年のミラノ〜トリノのワンデーレース中にコースを逆走してきた車と正面衝突し、リハビリ中の1996年にはジロディタリアを無念の欠場。しかし既に人気者だったパンターニは、なんとジロディタリアの放送権を持つテレビ局にこの年の放送テーマ曲を依頼されてエンターテナーぶりを発揮、という流れらしい。

リリックは自分で書いたみたいですね。「ペダロ!ペダロ!」のとこがすき。
そういえば、学生の頃にイタリアに憧れて、NHKイタリア語講座をテキスト買って観たりしてたなあ。さっぱり忘れたけど。サイクルロードレース熱とともに、またイタリア語を勉強したいなあとかちょっと思ったり。

しかしこれも、ネット上で日本語訳を探してもみつからないですね。
僭越ながら、少し翻訳を。自転車愛、レース愛のあふれるリリックになっております。

E ADESSO PEDALA -Marco Pantani & Marcello Pieri
Apro gli occhi e sono su
il gruppo e lontano non lo vedo già più
pedalo pedalo arrivo alla cima
al Tour e alla Vuelta penserò domattina
la rabbia mi spinge mi porta distante
in salita e in discesa mi mangio un tornante
dietro e davanti mi applaudono in tanti

Vorrei restar sempre così
in maglia rosa e poi
in mezzo le moto sorpassano
la fatica tocca solo a me
ma ho voluto la bici e adesso

E adesso pedala
la bici l'ho voluta io
e tiro la volata ormai

眼を開き、上り続ける
集団ははるか後方、俺の独走だ
回せ!回せ!山岳の頂上目指して
ツールやブエルタのことは少し忘れよう
衝動が俺を掻き立てる
アップヒルダウンヒル、ヘアピンカーブも食い尽くす
前から後ろから拍手と称賛に包まれる

マリア・ローザは俺のもの
涼しい顔したオートバイが俺を追い越していき
俺だけがこんなに汗をかいて必死に自転車をこいでる
でもずっとこれを待ち望んでたんだ

そして俺はまた自転車をこぐ
これを待ち望んでたんだ
そして最後まで自転車をこぐ


e adesso pedala, sigla pantani giro 1996