It's Not About the IP

- IP(Intellectual Property), Computer Technology, Ocean Life, Triathlon, and more

フランク三浦裁判にみるフランク・ミュラーの寛容さ(?)

フランク三浦の件、知財クラスタのローカルネタかと思っていたらテレビなんかでもとりあげられていたようで、リアルタイム検索するとけっこう色んなところで話題になっているようです。

ちょっと時期を逸した感もありますがひとこといっておくと、

「フランク三浦がフランクミューラーに勝訴」みたいな、ものっそいザックリとした話になっている場合もあって、フランク三浦の事業は国のお墨付きを得たんだ、みたいな誤解をうんでる場合もあるようですがそれはちょっと違くて、例えば、フランクミューラーがフランク三浦の事業に対して知財的にとれるアクションには以下があります。

(1)自己の登録商標に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(2)不正競争防止法に基づいて権利侵害を主張する
 →事業停止 and/or 損害賠償

(3)フランク三浦の商標登録の無効を主張する
 →登録商標が無効になるだけ

これらのアクションのうち、今回話題になったのは(3)だけです。これは攻撃としては不自然なほど消極的で、相手の事業をつぶす気がないアクションです。(1)や(2)は話題になっていません。(1)や(2)も既に開始しているのかもしれませんが、わざとやっていないのかもしれません。 いまのところ、「なんかすごいやさしい感じ」という印象を受けます。