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特許明細書作成がなかなか思うように進められないあの頃の私へ

特許業務未経験のプログラマから特許事務所に転職し、なんだかんだでそろそろ3年近くなります。最初のうちは全然明細書がかけずに10ページの明細書を1件かくのに2週間とかかかっていたりしたもんですけど、先週は1週間で数件の明細書をかいたし中間処理もやった。2年前の私にしたらこれはまさに魔法使いのような感じで、あの頃はこれ俺やっていけんのかな、これをサラッとこなせるようになる日は来るんだろうか、と不安になったこともあった。かけた時間は減っているが明細書のクオリティは上がっている。あの頃は上司に「1件に2週間かかるとか遊んでるとしか思えない」といわれてそんなこといったって必死にやってるんですよと思ったけど、今では正直にいうと1件に2週間かかるとか遊んでるとしか思えない。ブログは時を超えるので、あの頃の私に何か言っておいてあげようと思います。大丈夫だよ。頑張ればできるようになる。

打ち合わせは、できるだけ自分で進める

発明のポイントのつかみ方というのはひとつではないし、正解があるわけでもない。上司やベテランの人と受任打ち合わせをすると、彼らは自分が思っていたところと違うポイントで発明をまとめ上げ、ああ私が思っていたここはちょっとポイントがずれていたのかな、とか思ったりしていたが、多分、そうじゃない。お前が思っていたそこのポイントは多分それはそれで正解だ。上司への遠慮とか資格持っていないことの後ろめたさから打ち合わせではあまりしゃべるべきではないと思っているんだと思うけど、それは半分正解だけど半分は間違っている。しゃべっちゃって、まとめちゃって良いよ。なんか不可抗力で実は全然意味のわかっていない分野の受任を一人でやったことがあるんだけど、意外となんとかなったから。

明細書は、請求項から

打ち合わせにいってきて発明のポイントをまとめていると、時間ばかり経って一枚も書いていないことに不安になり、なんとなく書けるところから書こうとか思って実施形態から書き出したりするけど、それはやっぱり時間のかかる原因。ほぼ確実に戻りが発生するし、悩みながら書くと時間がかかるし悩みのある明細書が仕上がることにもなる。不安になってもジッとガマンして、打ち合わせの内容を反芻しながら、もらった資料との整合性を確認しながら、頭の中で実施形態をなぞりながらまず請求項をまとめる。請求項ができたら、ブロック図やシーケンス図を書き、先行文献と比較しながら本願の構成を確認して、従来技術、課題、効果を書いてストーリ構成をまとめる。このとき、きいてきた課題を全て盛り込もうとするとストーリがボケる。課題は一つに絞るか、広めにかくかして従来技術から課題までを多くても1枚以内にまとめること。従来技術、課題、請求項(解決する手段)、効果のストーリがブレなくまとまっていて、図面ができていれば、あとは実施形態をかくだけ。ちなみに、昨日かいたやつは朝の時点でここまでやっておいて実施形態を書き出して一日でかいたけど実施形態は15枚くらいになった。ちゃんと準備をすれば、実施形態は15枚/1日(8H)くらいのペースでいけるもんみたいだよ。

効率良く(早く)実施形態をかくためのtipsもけっこうあるんだけど、ちょっとここまで書いて疲れちゃったんで一回終わります。また気が向いたときになんか書きます。頑張れよー