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「プリキュアはやっぱりドキドキだよね」という心理のようなもの

一昨年に我が家の4歳娘(当時3歳)がプリキュアにハマり始め、そのころは家のテレビにプリキュアヘビーローテーションで流れていたので私と妻もみているうちに一緒になって熱心になり、今日に至るまでプリキュアブームが続いている。プリキュアはいわゆるゴレンジャー的なものと同様に、キャラクターと世界観が1年でリセットされて新しいシリーズが始まる。当時は「ドキドキプリキュア」で、いま放送されているのは「ハピネスチャージプリキュア」。今月末でこのシリーズは終わって来月から「Goプリンセスプリキュア」が始まる。娘は今のハピネスチャージプリキュアももちろん喜んで観ているのだけど、なんというか我が家にとってのTHEプリキュアはドキドキプリキュアで、先週末もドキドキのDVDを観ながら「プリキュアはやっぱりドキドキだよね」という会話をした。

ドキドキプリキュアが他のプリキュアシリーズよりも面白いと感じる作品側の理由を挙げることは可能で、例えばマナとリッカという普通の女の子のペアに大富豪のアリス(こち亀でいう中川的な)とスターアイドルのマコピー(パーマンでいうパーコ的な)という組合わせとか、ちょっとした出来心的な気持ちを増幅させてモンスターにしてしまう敵の軍団ジコチューという設定の巧みさとか、そしてそれをやっつけると目がハートになって「ラブラブラブ」といって浄化する話の纏め方とか、どれもよくできてる。どれもよくできてるけど、そのどれもが我が家におけるTHEプリキュアがドキドキプリキュアであることのクリティカルな原因ではなくて、クリティカルな原因はたぶん、ようするにハマり始めて熱いれて観ていたのが「ドキドキ」だった、ということなのだろうと思う。

思えば私はジョジョはやっぱり2部だと思っていて、4部以降はこんなのジョジョじゃねえくらいに思っている(理由はここに書いた)のは作品側の問題だと思っていたのだけど、ウェブ上では「ジョジョは5部が最高」という感想もチョイチョイみかける。作品側の問題ではなくて受け取る側の問題だとすると、まあ個人の趣味というのももちろんあるが、ようするに熱いれはじめた時にリアルタイムでやってたのがどの辺だったかという話だと考えれば、5部最高といってるのは主に若い世代であることとも合致して一応納得がいく。

こういうのを思い出補正とか同時代性とかいったりするのかもしれないが、あるシリーズ作品の中でどの辺りを好きかというのは作品側のクオリティの問題ではなくて、受け取る側の諸々のシチュエーションの問題なんだなと明確に感じたのは、私がワンピースを読み始めた頃だ。

ワンピースは私が高校生だか大学生だかの頃に始まって流行っていたが、私がワンピースを読み始めたのは大学を卒業して就職してけっこう経ってからで、その頃にリアルタイムでやっていたのはアラバスタ編とか空島編とかその辺りだった。かなり熱いれて読んでいた。

その頃の通勤電車で、小学生高学年くらいの子供たちがワンピースについて語っているのを小耳にはさんだ。いわく、「ワンピースってさ〜、昔は面白かったけど、最近つまんないよね」。

少年ジョンプどストライク世代であるはずの小学生に「昔は面白かったけど、最近つまんない」といわれたあたりを熱いれて読んでいた私は一瞬何が起きたのかと思ったが、まあそういうことなんだろう。彼にとってのアラバスタ編、空島編は、私にとってのジョジョ5部なんだろう。

というわけで、私はキュアダイアモンドのリッカがスキです。
リッカかわいいよリッカ。