Amazonプライムビデオに出てる「STARTUP」というアメリカのドラマを観ました。連続ドラマなんて他に全然みてないので比べられないんですが、面白かったです。というわけで、観たという記録として、できるだけネタバレなしで書き留めておきます。
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マイアミ
舞台はアメリカ、フロリダ州のきれいな海のリゾートビーチな観光都市、マイアミ。マイアミといって想起するのはマイアミ・バイスか、藤沢市がたしか東洋のマイアミとかっつって姉妹都市だったなーくらいの印象ですが、最近はスタートアップ(新興ベンチャー企業)が集まり先進大手IT企業も拠点をつくり、カリフォルニアのシリコンバレーに次いでシリコンコーストとかシリコンビーチとか言われてるようです。そんな夢と希望と、金と暴力と、セックスとドラッグが渦巻くマイアミ。
ここ。
南米に近く、特にキューバ系の移民が多いらしい。ハイチも近いですね。本ドラマでも、イジーはキューバ系、ロナルドはハイチ系。イジーの家族との会話にはスペイン語が混じり、ロナルドの会話にはフランス語が混じります。
GenCoin
このドラマの中心にあるのは、GenCoin(ジェンコイン)と呼ばれる仮想通貨システム。若き大物投資家、アレックス・ベル曰く、「ビットコインなりなんなりの仮想通貨はオープンソースなので、悪用されやすい。だがこのGenCoinはそうではない。そしてビットコインよりも良くできてる」。まあ言いたいことはありますが、そこはそういうもんとして受け入れましょう。
イザベル"イジー"・モラレス(オトマラ・マレロ)
GenCoinを開発した若き起業家。情報革命の震源地・スタンフォードで秀才として名を轟かすも、GenCoinのインスピレーションを得て開発に専念するために退学。実家のあるマイアミに戻ってきて、「つまらない男にヤらせることで」寝食をつなぎながらGenCoinの開発と売り込みを続け、世界を変えるチャンスを狙う。
ニック・タルマン(アダム・ブロディ)
イジーの売り込みプレゼンを受けた銀行マン。裕福で安泰に暮らしつつもなんだか不満げな日々。GenCoinの可能性を感じ取ったニックは、個人としてGenCoinに賭けることを決意して会社を辞め、イジーと行動を共にする。
ロナルド・デイシー(エディ・ガテギ)
ひょんなことからイジーとニックに出会うギャング。この人が熱い。画面越しにも睨まれたらビビってしまう鋭い眼光、鍛え抜かれた肉体。マイアミ界隈のハイチ系チンピラをまとめ上げ裏稼業でコミュニティを立て直すも、仲間と何よりも家族の平穏のため、新たな生活を模索中。
フィル・ラスク(マーティン・フリーマン)
ひょんなことからGenCoinに絡むFBI捜査官。この役者、人気ドラマの「シャーロック」でワトソンを演じているらしく、そっちではたぶん愛されキャラなんだと思いますが、本ドラマでは何しだすかわからない狂った雰囲気を放つブチギレキャラ。こわい。
言葉集
印象に残った言葉をいくつか記録しておきます。
不可能か?方法がわからないのか?
あるトラブルで自信をなくしてヤケクソになるイジーに、ニックが投げかける言葉。
「不可能か?方法がわからないのか?」
「…方法がわからない」
「よかった。大丈夫だ。方法はみつけることができる。僕が助けるよ。あらゆる手を使って。君を助けたい。」
“Is it impossible? or you don’t know how?”
“…I don’t know how.”
“That’s okay, that’s fine, that’s good. ‘Cause you could find the way. I’ll help you. I’ll help you anyway I can. Let me help you.”Why?
業界通のイジーをして「次のイーロン・マスク」と言わしめる大物投資家、アレックス・ベルが、売り込みに来たGenCoinのチームに投げかける言葉。
「度胸があるのはわかった。ジェンコインが優れたアルゴリズムなのもわかった。君たちのチームワークもわかった。でも、私を動かしたいなら、もうひとつ答えてくれ。なぜ?なせジェンコインなんだ?貧困をなくすことができる、必要なところに必要なお金を行き渡らせることができる、セキュリティも万全。ピアツーピアの仮想通貨を売り込みに来る連中はみな同じ事を言うよ。だが、私が興味あるのはそこだけではない。結局のところ、人だ。なぜ君はこれをやるんだ?君たちの、それぞれのストーリーを聞かせてくれ。君は、なぜ、ジェンコインに懸けるのか?why?」
残念ね。私はそんな彼が好きだったの。
ある男女の別れ話。
「今のあなたは、私の知らない人だわ」
「今は前よりもましになった。君が知ってる彼は、根性なしだ。」
「残念ね。私はそんな彼が好きだったの。」
“I just don’t know you.”
“I’m a better person now. That’s the whom i am.”
“Really?”
“Yeah, yeah. The guy you talking about, I hate his guts.”
“That’s really ashamed. Because that’s the person I wanna be with.”団結は力なり
ハイチコミュニティの中で、合言葉のように繰り返される「団結は力なり」。英語の勉強を兼ねようと思って一応英語で観てて、この「団結は力なり」がなんて言ってるのかどーしても聞き取れなかったんですが、ggってみたら英語ではなくてフランス語でした。
“L'Union Fait La Force"(団結は力なり)
ハイチの国章にも書かれている、ハイチの国是のようです。
というわけで
そんな「スタートアップ」、セックスや暴力のシーンも多めなので電車の中や家族の中で観るのは気まずいですが、そこまで際どいシーンはないので、平日に残業して帰って来て、妻子の寝静まった暗い家の中で一人寂しく飯を食いながらの晩酌の友としては充分楽しめました。
ところで、このGenCoinの公式?サイトがありました。最近こういうのみかけますね、架空の企業がホントにあるかのようなホームページ。ちょっとネタバレもあるので、数話みてちょっと状況理解してから見た方が良いかもです。