It's Not About the IP

- IP(Intellectual Property), Computer Technology, Ocean Life, Triathlon, and more

神奈川マラソンハーフ・サブ90レポート

先日の神奈川マラソンで初めてハーフマラソンのサブ90を達成したので、もろもろ記録として。

スペック

もともと陸上部だったとかでは全然なく、30過ぎてから走り始めたホビーランナー。
フルのベストはサブ3.5、ウルトラ100km完走経験あり、トライアスロンアイアンマン完走経験あり。どっちかというとスタミナ派よりもスピード派なので、真面目にやればサブ90いけるだろうなというのは正直ちょっと前から思っていたけど、特にハーフ走る機会がなく、機会つくって真面目にやってみようと思ったのが今回。
ハーフは2年前くらいにアイアンマン70.3で走った時のラン(ハーフの距離)が確か1:40くらい。それより前にこの神奈川マラソンにでたこともあったけどタイムは忘れました。

今回のタイム晒す。

f:id:ysmatsud:20180208123224p:plain

当日

何年かぶりの神奈川マラソン

f:id:ysmatsud:20180208123200j:plain

この大会はガチな大学生ランナーが揃い踏みすることで有名で、1月の箱根駅伝を終えて次年度に向けての新体制をつくった大学陸上競技部のランナーが、最初の力試しとして走るのが恒例になってるスピードレース。場所は横浜の工業地帯でコースは地味ですが、そんなわけで選手も応援も学生が多くて若々しく華やかな感じ。

みんな頑張れ!(私も頑張る

スタートリスト

神奈川マラソンは事前に送られてくるのはハガキだけで、ゼッケンや計測チップなんかは当日に会場で受け取る形式。ハガキには、準備完了して11:15までにスタート地点に整列してね、と書かれていたので、まーちょっと余裕見て10:15分くらいに会場に到着。すぐにゼッケン等もらえて、なんならちょっとスタートまで時間もてあました感じ。もらったスタートリストをみていたら、ゼッケンナンバーは陸連登録の大学男子からの始まりで、先頭は箱根王者・青学。おおさすが王者、成績の順にゼッケンふられてるんだなー、と。

f:id:ysmatsud:20180208123214j:plain

ふむふむ、青学、神奈川工科大、関東学院、、、ときて、明治学院と明治が並んでいたところで気付いた。いや、成績順ではなくて、単に五十音順かw

整列

数年前に神奈川マラソン走った時はスタート整列がカオスで、前の方を確保しようと陽の当たらない高架下で1時間以上前から寒い中待ってるランナーがいたり、そんなストレスのなかギリギリにやってきたランナーが横入りして小競り合いが起きていたりちょっと雰囲気の悪い感じだったように思いますが、今年は事前の申請タイムでブロック分けされてた。11:30スタートで11:10くらいにスタート地点に行きましたが、難なくBブロックに入れました。

ガーミン

これまでレースの時に腕時計とかはしてなかったんですが、今年になって初めてGPSウォッチをゲット。

腕で心拍測れるこれ。ガチランとかガチトラな感じではなく、小ぶりで軽く防水なので24時間つけてライフログとりましょう的なやつ。でもランニングモードではGPS計測できるしリアルタイムにスピード表示もしてくれて、1kmラップごとに平均タイムも出してくれる。必要充分。
1ヶ月使ってそれなりに使い慣れて、よーし今回はこれでスピードと心拍を確認しながらスマートランニングしちゃうぞー、と思ってたんですが…、スタート地点でランニングモード起動したら、高架下だからか、GPS捕捉できず。動き出してくれません。ちょっと待ったら捕捉してくれるかなーと思ったんですが、ダメ。捕捉ゲージが全然上がらない。一度整列から外れてGPS捕捉してこようかなとも思ったけど、ま、いっか、と思ってそのままスタート。スタートして走り出して高架下から出ればGPS捕捉できるんじゃないかなーという淡い期待もあったけど、今度は違う理由でダメ。確かに高架下から出たら捕捉ゲージは上がったけど、走って動きながらだと準備完了までいかない様子。準備状態で数分経って、「補足できないけど諦める?」みたいなメッセージが出て、いやもうちょっと頑張ってみて、という操作を走りながら何度か繰り返し、10kmくらいまできたところで観念して諦めました。まーそれでも現在時刻は表示してくれるし、スタート時刻との差分でペースはだいたいわかる。これまでレースでは腕時計もしてなかったのに比べれば格段な進歩。

教訓:GPS捕捉はスタート地点に入る前に予めやっておきましょう
(ガーミンは何も悪くありません、私のオペミスです)

しかしさすがライフログ、心拍は計測してくれていて、あとから観察したら興味深い。心拍晒す。

f:id:ysmatsud:20180208123227p:plain

スタート後30分くらいかけて多少ブレながら上っていき、180付近のMAXに到達したらその後ゴールまで1時間のあいだ、ずっと振り切った状態。練習では頑張ったときでも180まで振り切ってるのとかみたことなかった。これがレースアドレナリン効果か。そしてきっと、この振り切った状態に耐えられなくなるのがフルでの「30kmの壁」の正体なんだろう。なるほどそういうことかと妙に納得。 そして、ふだんは安静時心拍50-60くらいなんだけど、この日はレース終わって家に戻って安静にしている時でも心拍が70-80くらいいってる。気分的にはいつも通りなんだけど、やっぱり負荷って体内には残るんだなと。寝て起きたら次の日はまた安静時心拍50-60くらいに戻ってた。

腰痛

今回の不安要素だったのが、レース一週間前にジムでの筋トレ時に発症した腰痛。もともと腰は痛めやすい方なんだけど、ローロウとアブローラーと、初めてやった慣れないスピンバイクで追い込んだのがよくなかったか。その後レースまでの一週間、ずっと腰痛くて、座ってて立ち上がるときに激痛だったり、腰が曲がらないので靴下履くのもツラい状態。勝負レースと思って準備してきたのでDNSは考えなかったけど、走り出してヤバイと思ったら歩くかもなとは思っていた。思っていたけど、走り出してしまえばアドレナリン効果で特に気にならず、追い込んで走り切れました。が、走り終わってから、ドッときた。次の日痛すぎて起きれないとかありえるなーというくらいヤバかった。あとやっぱり変に腰を庇いながら走ってたのか、10kmくらいのところで、普段はあまり起きない左足首くるぶしの痛みを発症。レース中は押し切ったけど、今日時点でそれから4日たつけどまだ腰とくるぶしの痛みは消えない。特にくるぶしの方はちょっとすぐには退かなそうなイヤな感じ。ちょっと休憩かなー。

スタート

今回はアームカバーも用意していったんだけど、けっこう陽もあって暑そうだったのでTシャツに短パンと、口呼吸保湿用のネックウォーマーのみ。長い時間ゼイゼイ走り終わった後に気が付いたらノド痛くなって体調崩しかけた、みたいなことが何度かあったので、最近は特に冬場は保温というよりも保湿のためにマスクをしたりネックウォーマーを巻いて口にかぶせて走ってます。フルの時はウェストポーチをして水やらジェルやらを携帯して走るんだけど、ハーフならそんなに補給しなくても持ちそうなので持たずに身軽にスタート。
シューズはインターネッツで安売りしててゲットしたこいつ。

作戦はいつも通り、スタートから突っ込めるだけ突っ込んで、ヘバッたら根性で進む!
スタートしたらさすがBブロック、みんな速い。スタートの混雑ストレスはほとんどなかったです。スタート直後から陸連登録のAゼッケンの方が何人か落ちてきて、カネでAブロック買いやがったな、と今日はたまたま調子悪いのかな、と思いながら抜く。
最初の10kmはだいたいキロ4:10くらいで巡航してたと思います(GPSウォッチ動いてなかったのでわかんないですがw)。
いつまでたっても走り始めはしんどくて、大体20-30分経過したくらいからキツさが退いて安定してくる。これはよくいわれる、エネルギーの原資が筋肉中の糖分から脂肪燃焼に切り替わるタイミングなんだろうと思っていたんですけど、↑あの心拍の結果をみると、心拍も関係してそうですね。心拍も低けりゃラクってもんでもなく、振り切った状態でも安定した方がむしろラクなのかな。エネルギーの切り替わりと心拍も連動しているのかもしれないですけど。今回も、最初のうちにちょっと、うわーキツイわーもう止めたいわーなんでこんなことやってんだろモードに入ってたんですけど、20分くらい走ってたら、もうやるしかねえモードに入って集中できました。

10km-

10kmすぎたくらいから、自分のペースが落ちたのか他のランナーが上げてきたのか、その両方か、けっこう抜かれる。時計をチラチラみながら、サブ90圏内にいることを確認しながら慎重に進む。折り返しのある周回コースなので、後ろの方で歩いたりおしゃべりしたり笑いあったりしているランナーともすれ違うんですが、自分の周りでサブ90ペースくらいで走ってるランナーはみんな必死で集中して走ってて、独特の緊張感。レースのこのゾーンに入った非日常感は良いですね。同じことに立ち向かってる見知らぬランナーに謎の仲間意識のようなものを感じたりもします。 集中力が欠けると色々余計なことを考えてどこか痛くなったりするんですが、サブ90ペースくらいで必死に集中していると、痛いと感じる暇もないという感じ。そうはいっても15kmくらいきたところでしょうか、左足首くるぶしの痛みがちょっと無視できないくらいになってきて気になったんですが、そこですぐに頭を掠めたのは、Facebookのフィードでよくみかけるこの絵。

f:id:ysmatsud:20180208130030j:plain

"痛みは一時的だ。1分か、1時間か、1日か、1年続くかもしれないが、いずれ弱まり他の何かに変わる。だがもし諦めたら、その事実は永遠に続く。"

そうだよな、わかるよ。と思って、すぐにまた集中ゾーンに戻れました。

ところで関係ないですけど、ランス・アームストロングについては、色々調べたり考えたりした結果、私としてはやっぱり偉人だよなと思っています。この方は最低最悪の詐欺師である一方で、やっぱり知れば知るほど、超ストイックな練習家だったんですよね。

そんなこんなであとラスト2kmくらいのところで時計をみると、90分まであと10分くらいあることを確認。この時点で、これから落ちてもキロ5分より遅れる気はしなかったので、サブ90を確信。変に無理せず、しかし妥協せず、坦々と進む。公道からゴール会場に曲がるポイントがみえたところで、最後のちからを振り絞り切ったラストスパートで、5人くらい抜きました。

いやしかし、走り始めた頃はサブ4できれば満足と思っていたけど、サブ4やったらトライアスロンに手を出し、サブ3.5をやり、アイアンマン完走し、いまはサブ3やるまで退けないなとか思ってる。神よ、欲の深い私をお赦し下さい。
今回はギリのサブ90でしたが、このペースをあと半分キープできればサブ3なわけで、困難だけど不可能ではない、というイメージは湧きました。振り切った心拍がこのままあと1時間半持つとは思えないので、ここをどう攻略するかなんですかね。


シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

偽りのサイクル 堕ちた英雄ランス・アームストロング

偽りのサイクル 堕ちた英雄ランス・アームストロング