横浜の相鉄線と他線との乗り入れが始まって4ヶ月経ち、タモリ倶楽部で取り上げられたりしていましたが、いまさらですが乗り入れ開始の時につくられた記念動画をみました。
二階堂ふみが黒ギャル!曲はくるり×サカナクションのマッシュアップ 大正から令和4つの時代を超えるラブストーリー 相鉄都心直通記念ムービー「100 YEARS TRAIN」
大正時代の相鉄車内ですれ違った男女が、昭和、平成、令和の100年前の時を越えてついに言葉を交わす短編。
なにこれ。めっちゃエモい。平成の車内風景に恥ずかしいくらい見覚えがある。なにこの再現性。平成ヒトケタの90年代にティーン(13-19)の時代をまるっと相鉄沿線で過ごしたあの頃の私は、横浜の片田舎で世界は自分中心に回っていると思っていて、茶色い髪でダボダボの服を着て、浮わついて粋がった感じで相鉄線車内で深く腰掛け大股開いてジャンプ読みながら、目についたギャルになれなれしく声かけたりしてました。はずい。
(3:25くらい)
そんなこんなで何回も観ちゃいましたが、ところでどこなんですかねこの駅。
ちょっとggってみたら、めっちゃつくりこんだという監督の方のツイートを発見。
ちなみに鬼のように小ネタ入れたので探して見てください
— SHOW YANAGISAWA (@SHOWyanagisawa) November 28, 2019
なるほど。鎌倉の方?なのかな?横浜の片田舎の空気感も知っている方なのでしょうか。もろもろの設定はしっかりつくりこまれていると考えて良いのでしょう。それではそのつもりで考察してみます。と思ってggっていたら、こんなブログを発見。
大和説。なるほど。そしてこの細部への考察。リスペクトです。ああでもないこうでもないと考えながらこのブログをみつけた時は、暗闇のなかで友人に出会ったような気持ちになりました。
しかし、この考察に敬意を表しながら、私は二俣川説を唱えたいと思います。相鉄線で乗り換えるなら二俣川か大和。新宿いくなら大和から乗り換えて小田急。だからこれは大和。それもわかります。ちなみに私は大和と二俣川の間にある希望ヶ丘の高校に通っていたので土地勘のあるエリアです。私も同じ2駅の候補が浮かびましたが、大和は先に消えました。大和は地下の駅で、前後もトンネルが続きます。大和なら前後の車窓風景は不自然だし、駅に解放感があり過ぎます。そして、決定的なのはこれですね。
令和シーンでも同じ位置に同じものがみえます。これって、これですよね。二俣川駅の。看板の配置も一致するし。
設定からして横浜方面に向かう電車の先頭車両に乗ってるので、この位置に停まるのも辻褄が合います。実際には置いてないベンチがありますが、そこはご愛敬。二人は海老名方面からきた各駅にのってきて、テツオは二俣川で急行に乗り換えて横浜経由で新宿に向かうつもりだったのでしょう。横浜方面に向かって各駅はホーム右側に停まるというのもビンゴ。
(名前は勝手につけました)
乗り入れ開始初日の相鉄線時刻表はこちら。アイコが二俣川駅に着く直前にみたスマホの画面は、11/30の10:09。10:10に二俣川駅につく各駅があるので、これに乗っていたわけですね。
…と考えると、他の時代では二俣川駅で待ち合わせたカップルが乗ってくるのに(そして実際に沿線のカップルが二俣川駅の先頭辺りで待ち合わせることはよくある)、大正シーンだけはカップルも誰も乗ってこないのは、やはり終点だからでしょう。相鉄線は大正26年に開業した当初は厚木から二俣川までだったようです。その年のうちに上星川まで延線してるみたいなので、延線後の話という設定であっても良いと思いますが、そこは開業当初という設定にこだわったわけですね。
そうすると、大正シーンのアイコはなんで降りないんだという話ですが、なんでなんですかね。まあ、そんなときもありますよね。電車とまったけどすぐ降りないでなんとなくそのまま座って物思いに耽るとき。
そして思えば、平成シーンのテツオは、乗り換えるってわけじゃなさそうですよね。二俣川駅で仲間と待ち合わせて降りて、シルクハットでビリヤードでもしてからウッキーでカラオケでもするかって感じです。
残された課題
戻るか?
令和シーンで、テツオは二俣川駅を出た後、アイコに「ここで降りなきゃいけなかったんですよね」といわれ、「次で戻るんで」と答えています。そこ、戻るか?横浜駅に向かおうとして二俣川駅で乗り過ごした場合、相鉄民なら次の鶴ヶ峰で引き返して二俣川で急行に乗りなおすなんてことはせず、快速でも各駅でもそのまま乗って横浜いった方が早いと考えるのが普通だと思います。ここはよくわからないですが、いきなり知らない女性に話しかけられて、まあとりあえずコミュニケーションのために反射的に応えてみた回答であって合理性は求めないということでも、私は別に良いです。
二俣川駅で各駅は急行が出るのを待つはず
上記考察より、テツオとアイコが運命の言葉を交わしたのは横浜行の各駅の電車内と思われますが、二俣川では各駅は急行の出発を待って後から出るというのが普通だと思うので、各駅が二俣川に停まって、何も待たずにすぐ発車する、というパターンはないんじゃないかなという気がする。最近はそうでもないのかな。どうなんだろ。
2人の子供と写真、アイコの涙の意味は?
時代をつなぐキーとなるのが2人の子供の写真ですが、あの2人は誰なんでしょうね。初見では、幼い頃は仲が良かったけど離ればなれになったアイコとテツオの幼少時代の写真なのかなと思いましたが、そういうわけでもなさそうです。また、どのシーンでも車内を走る同じ年頃の子供2人がいますが、あの2人とこの2人は同じ2人のような気もします。どういうことなの?そして、令和シーンでは、そんな2人の写真をみながらアイコが涙を流しますが、あれも一体どういうことなの。