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It's Not About the IP

- IP(Intellectual Property), Computer Technology, Ocean Life, Triathlon, and more

完全シロートから1年間でフルマラソン走り切った

先日(2011/1/23(日))、湘南国際マラソンフルマラソンに初挑戦して走り切った。
1年前に初心者の状態から練習を始めて、フルマラソンを完走するまでの記録です。すごい長くなっちった。

なんとなく気になってる程度の頃(〜2009/12)

もともと走るのはキライではないけど特にスキでも得意なわけでもなく、たまーにウチから海まで1.5kmくらいの道を走ったり、週1〜3でジムにいったときに体あっためるために4分/1kmのペースでランニングマシンをやっている程度。5年くらい前に、住んでいる湘南地域を舞台にやる湘南国際マラソンが始まって、興味はあるしいつかはでてみたいけど、キツそうだし特にジョギングが趣味の知り合いも身近にいないし、一人でやるのもモチベーション続かないしなーと思ってなんとなく気になってはいるくらいの感じだった。

#chiga_jog ローンチ(2010/1〜2010/3頃)

一昨年(2009)の年末に茅ヶ崎ツイッターユーザが40人くらい集まって忘年会をやって、そのときに @oshige さんにお会いして、ジョギングをやってらっしゃるという話を聞いた。というかその忘年会は江ノ島にある「えのすぱ」でやったのだが、その日も茅ヶ崎から走ってきた(10kmくらい)という話で、そんなに走るとかリアルに考えたことがなかったのでスゴイなと思った。で、お話を伺っていたら、一緒に走ろうぜ!みたいに誘って頂いた。嬉しかったんですが、このときは自宅から海までのジョグもぜんぜんやっていなくて、ちゃんと走れるのかっていうかテンション続くのかっていうのが不安な感じで、は、はい…みたいな曖昧な感じだった。

ほどなくして @oshige さんを「部長」とする、茅ヶ崎ツイッタージョグコミュニティ「#chiga_jog」が jognote 上に立ち上がった。が、立ち上がりをみてはいたものの私は初期段階では相変わらずなんとなく気になっている程度だった。

その後、なんのきっかけだったか忘れたんだけど、 @oshige さんと2人で茅ヶ崎から江ノ島まで話をしながらゆるゆるとジョグる機会があった。たぶん片道7kmくらいの道程。これだけの距離を続けて走るのはたぶん初で、途中までは普通に走っていたんだけど5kmくらい走ったとこでちょっとヒザが痛くなり始め、チョイチョイ歩きつつなんとか江ノ島についた。ヒザの痛み方は、皿の内側がビリビリ痛いみたいな感じ。私はもう走行不可能だけど歩くのに痛みはなかったので、走って戻る @oshige さんを見送って、江ノ島から散歩がてら歩いて帰った。というわけで、結局このときは足痛くなって心配かけちゃいながら歩いて帰るという結果ではあったのだけど、海をみながら、波の音を聞きながら、浜辺で遊ぶ人たちをみながら、海沿いをジョグのはサイコーに気持ち良いな、と思った。


(はじめて江ノ島まで走ったときに江ノ島入り口で撮った写真)

このあたりで、なんとなくモチベーション続きそうかなー、やってみたら楽しそうだなー、と思ったので、jognoteにアカウントをつくり#chiga_jogコミュニティに登録をし、湘南国際でフルマラソン完走という目標をぼんやりと意識した。

月一回の月例マラソンと、自主トレ(2010/4〜2010/8頃)

江ノ島茅ヶ崎間の浜辺には整備されたジョギングコースがあって、信号に止まらされることなく走れる。月に一度、このコースを走る湘南月例マラソンという市民マラソンがあって、#chiga_jogではこれにでることが定期的な会合みたいなことになった。マラソンとはいってもこれは3km、5km、10km、20kmの部があってフルはない。私もこれに参加し、5kmの部を走った。チガジョグはこの月例があるおかげで定期的に顔を合わせることができ、顔見知りの固定メンバーが増えていった。

(海辺のジョグコース。こんな感じ)

海辺を走るのは気持ち良いのだけどその後もやっぱり5kmくらい走るとヒザが痛くなることが多く、それ以上の距離は走ってなかった。で、確か6月くらいに半分賭けみたいな感じで月例で10kmを走ってみたら、意外といけた。それで味をしめてからは、茅ヶ崎のウチから江ノ島までの往復で大体15kmの江ノ島ランを何回かやっていた。このくらいの距離がヒザが痛くなったりならなかったりするギリギリの感じで、最後の何kmかはヒザ痛くて歩いたりすることもあった。

10km超えると喉が渇くので、この頃に腰に付けるジョギング用のペットボトル携帯ポーチみたいのを買った。
ジョギングをするときは、iPhoneRunkeeperというアプリを使った。すごく便利。GPSで測って走行距離や速さ等を算出してくれたり、走った経路をGoogle Mapにトレースしてくれたりする。

(海辺をジョグっているといろんなもんをみかける。これはハンマーヘッドシャークが打ち上げられているところ)

そんな中で、私は弁理士試験の合格を目指す受験生で、7月にはこの試験日と月例が重なっていた。6月の月例では、#chiga_jogのみなさんにそんなわけで来月は来ませんといって、そっかー頑張れよーといってもらった。で、私は7月の月例を欠席して試験を受けた。正直にいうとそれなりの手応えがあって、このときは受かってもおかしくはないかもな、と思っていた。3次試験の勉強もしなきゃな、とか思っていた。

本番直前期(2010/9〜2011/1)

9月に弁理士試験の合格発表、もとい不合格発表があって、つまり不合格だった。今年はけっこう頑張ったし受かってもおかしくないかもなーと思っていただけにけっこうショックで、私は「ピンポン」でスマイルがなにもかもめんどくさくなって湘南の街を走り回ったのと同様、逃げるように海沿いを走った。私はこのときはじめて、茅ヶ崎から江ノ島を超えて稲村ヶ崎まで走った。
稲村ヶ崎茅ヶ崎から東に10kmちょい、鎌倉の南西にある岬で、そこから西をみると江ノ島が、その手前には太宰治が心中を試みた腰越の岩場がみえる。稲村ヶ崎もけっこう危険な崖で、私はその崖の上に立って海越しに腰越の岩場を望みながら、そうかあそこで太宰治は…などと思いを巡らせてしんみりしていた、そのとき。
やはりジョギングをしてきたらしい大男がのっそりと私の隣に現れ、私と同じ方向に海を眺め出した。私は気にせずにそのまま海をみていると、その大男はケータイを使ってなにやら話をしている。私のしんみりは中断され、その男にチラと目をやると、それは湘南国際のフル完走を目指してともに月例を走っていた、#chiga_jog@naotori さんだった(完全に偶然)。私は @naotori さんと稲村ヶ崎で海を眺めながらジョグ話をし、試験の不合格を伝えたりもした。 @naotori さんはそのまま東に走って限界がきたところで奥さんに車で迎えにきてもらうという。さっきの電話は奥さんへの電話だったらしい。一緒に東に走ろうと言われたが、私は既にヒザが痛くなり始めていたので、休み休み走って西に帰ると告げ、その通りに休み休み走って西に帰った。


(このときに稲村ヶ崎の崖に立って海を眺めながら撮った写真)

@naotori さんは数日後、茅ヶ崎ツイッターの数人を集めて、私の試験残念飲み会を開いてくれた。嬉しかったです。ありがとうございました。

これが後に呑みの席で「弁理士試験に落ちて落ち込んで稲村ヶ崎から身を投げようとしていたら、 @naotori さんが助けにきて止めてくれた。命の恩人です(笑)」として語られる事件であり、私が初めて20kmを超える距離を走ったときでもあった。そして私は、弁理士試験に向けるはずがやり場のなくなった情熱を、湘南国際マラソン完走という目標にスイッチして紛らわすことに決めた。湘南国際マラソンを走り切ることができれば、また弁理士試験も頑張れるような気がした。

この9月以降、20km超のジョギングをチョイチョイやるようになる。

徐々にテンションを高め、11月には毎週末に15km〜25kmくらい走っていたと思う。ただそれくらい走るとクタクタでやっぱりちょっとヒザも痛くなる。この頃からヒザが痛いというのと筋肉が疲れて痛いというのが区別して分かるようになってきた。ヒザが痛いのは困ったもんで、気にせず走ってたら故障するし、そもそも痛くて走れない。筋肉が疲れて痛いのは要するに筋肉痛で、筋肉が鍛えられている証拠だと思うので問題はなくむしろ心地良い感じ。走る距離を伸ばして筋肉痛がきたときには、その次に同じ距離を走るときちょっとラクになっていることを実感できたりもした。なので、本番でフル走りきるためには、ホントは一回40kmを走っておけば足が慣れて良いだろうなーと思った。ただしその距離は気が遠くなる長さで、試しに走ってみてしまったらもうイヤになってしまう気がしていたのでやめとこうと思った。

11月後半くらいになって外を走ってるともう寒くて、走る度にちょっと風邪っぽくなるような気がしていた。このときはTシャツ+上下ウィンドブレーカという服装で走っていて、この服装だと1時間で10km走るくらいには丁度良いのだけど、10km超えると汗も減ってきて、というかむしろ乾いてきて、走り続けていても普通に寒くなる。私は基本的に寒いのがニガテで、結局風邪ひいた。風邪は大したことはなかったのだけど、咳だけがダラダラとずっと残っていて、12月は結局ほとんど走らなかった。

年が明けて2011年1月の元旦には、咳もでなくなってきたので久しぶりに江ノ島ランをした。また寒くて体調崩すのは勘弁だと思ったので、温かいと噂に聞くユニクロヒートテックをゲットし、さらにモコモコのパーカを着て走った。ここまで着込むと、まあ重いんだけど10km超えてからも寒くなかった。それから毎週末にこの服装で20km超の距離を走り、本番直前の週末には30kmを走ってみた。ちょっとヒザが痛くなったが走り切ったので、来週のフルもなんとかなるかなと思った。ただ走ってる最中の疲労感はハンパなく、20km超えたくらいからは、もー腹減った!だいたいヒトの体はこんなに長く走るようにできてないんだよ!みたいな投げやりな気持ちになる。基本的に寒かったり腹減ったりすると何もかもイヤになるアニマルなので、これはマズイと思って、20km超えたくらいにはなんか食物とった方が良さそうだなと思った。

(元旦ジョグ中に鵠沼からみた初富士)

本番当日(2011/1/23)

服装

寒いと途中でイヤになるし風邪引くので、普段通りのヒートテック上下+Tシャツ+モコモコパーカ+上下ウィンブレで走るつもりだった。が、送られてきたパンフの写真をみてるとみんな半袖+短パンみたいな涼しそうな格好で走っている。当日の朝にやっぱりちょっとさすがにモコモコパーカはないかも…と思って調べてみたら、よくジョギングの人が着ているのをみるピチピチのやつ、あれあったかいらしい。いいなーと思ったが持ってないので、そうだラッシュガードならあるぞ、似たようなもんだろ!長時間着てるとちょっと痒くなりそうだけど、海水が染み込んでいるものを身に着けていたらなんか安心しそうだ!とか思って、モコモコパーカの代わりにラッシュガードを着ることにした。というわけで本番は、ラッシュガード+ヒートテック上下+Tシャツ+上下ウィンブレで走った。途中ちょっと暑いなと思った場面もあったけど、寒いなと思った場面もあったので、自分としてはこの服装で正解でした。
(*ラッシュガード→サーフィンとかするときに摩擦防止のために着るピチピチのやつ)

補給

送られてきたパンフをみていると、3km〜4Kmくらい毎に水分(水orスポーツドリンク)+ちょっとした食べ物の補給がでるようだ。食べ物は、ポイントによって梅干、チョコレート、レーズン、バナナ、パン、おにぎりなど。腹減ると走るのがイヤになるので、これはもうもらいまくろうと思った。実際すべてのポイントでもらいまくった。

目標タイム

制限時間は6時間。これ以上かかるとバスに回収されてゴールまでいくことになる。目標は、歩かず走り切ること。普段のジョグではだいたい6分/1kmくらいのペースで、苦しくなったりせずに快適に走れる。仮にこのペースで走りきれば、42.195kmを4時間15分くらいで走れることになる。ただし30km以降は未踏の地であり、大幅なペースダウンが考えられる。でも歩かずに走りきることができれば、5時間を切るくらいでゴールできるのではないかと思っていた。

走り出すまで

出走は9時。茅ヶ崎から会場の大磯ロングビーチがある大磯までは電車で2駅。近いんだけど余裕を持って、#chiga_jog メンバーは6時に茅ヶ崎駅に集合することになった。電車が激混むという噂を聞いていたのだけどこれは本当で、最初にきた一本は混みすぎて乗れなかった。マラソンのための臨時列車がでているらしく、その次の電車には乗れた。会場の大磯プリンスホテルまでは大磯より二ノ宮で降りた方がちょっと近いらしいので、二宮で降りて、会場までの3kmくらいを歩いた。この歩いている間に、先週30km走ったときにちょっと痛かったヒザの違和感を感じたような気がした。会場に着いて、着替えてトイレの列に並んだら激混み。私はとりあえず目に付いたボックスが並んでいるところの列についてしまって、終わった後に気付いたのだけど別の場所に男子の小便用の臨時トイレが大量に並んでいるところがあった。パンフはちゃんとみておくべきですね。走るのはだいたいの申告タイム別にブロックに分かれてスタートするようになっている。大磯ロングビーチ内でブロック別に整列をし、ダラダラと西湘バイパスまで移動してスタートした。

42.195kmはドラマ

走り出したらやっぱり左ヒザにちょっと違和感があり、3km超えたくらいから痛みとして感じた。そのまま誤魔化しながら走っていたら、10kmくらいのとこで今度は右ヒザに似たような痛みがきて、20kmくらいから通常の筋肉疲労的な痛みを足全体に感じた。それでもこのくらいの距離までは経験済みなので余裕もあり、6分/1kmくらい(体感)のペースで順調にきていて、いつからペース上げよっかなーくらいに思っていた。
で、30kmを超えたくらいから、ヒザの痛みと筋肉疲労の痛みとがミックスしてわけわからんくなってきて、下半身が他人みたいな感じになって一気に8分/1kmくらい(体感)にペースダウン。もう文字通り歯を食いしばりながら、上半身の手の振りで強引に体を前に持ってくみたいな状態。ヘロヘロになりながらも、なんとか歩かず走り切り、目標の5時間切りも達成しました。

キツかったけど、楽しかったよな。湘南国際マラソン

#chiga_jog のみんな、お疲れさんでした、そしてありがとう!一緒に頑張れて、嬉しかったです。ヘロヘロになりながらゴールして、 #chiga_jog の旗を見つけたときは、すごくホッとしました。

マラソン中、江ノ島で折り返してエノスイあたりの沿道から、「片道だけでも、大したもんです」と声をかけてくれた見知らぬおじさん。ありがとうございました。救われた気持ちでした。

「ミッキー募集中」というタスキをかけて、ミニーちゃんの格好で走っていたお姉さん。最初の10kmくらいまでは近くを走っていて、途中見失っていたんですが、30km超えたあたりで私がヘロヘロになっているときに颯爽と走っていくのをみました。尊敬すべき根性だと思いました。私は妻子持ちなのでミッキーには立候補できませんが、ステキなミッキーがみつかることを陰ながら祈っています。

サッカーボールの気ぐるみをしたおじさん。35km地点くらいのとこで、若干ヘロヘロになりながら走っているのを見かけました。その格好じゃあそりゃあキツイよなーと思った直後、沿道で子供が「あっ、サッカーボールだ!」というのが聞こえたとたんに笑顔&シャキッとして、コミカルに蛇行しながら子供のとこに向かって「シュートー!」とやっているのを見かけました。完敗だと思いました。

全身タイツ&気ぐるみの河童コンビ。西湘バイパスに入って、38kmくらいのところで颯爽と走っていくのをみました。その気ぐるみでよくここまで、しかもスパートを出すその底力・・・と思っていたら、そのままスルスルと走っていったようで、私がまだノロノロと進んでいる間に、二ノ宮で折り返して反対車線からこちらに走ってくるのをみました。ビビりました。

沿道で応援してくれた方、ツイッターのTLで応援してくれた方、反応してくれた方、このエントリをよんでくれたあなたに感謝を。

そして、ありがとうマイファミリー。マラソン当日は日曜なのに家にいて赤ちゃんの面倒みれなくてごめんね。でも父ちゃんは頑張ったよ。頑張った。走る直前に、つくってくれたおにぎりを食べたよ。勇気が出た。ありがとうね。

というわけで、キツかったけど、楽しかったよ、湘南国際マラソン
みんな愛してるぜ!!