このエントリは、ドクガクさんの「弁理士の日ブログ企画2014」に乗っかったものです
キャリアプランとかそういうことはあんまり真面目に考えてもどうせ思い通りにいかないし、自分の興味関心や状況も刻々と変化するし社会の側も変わっていくから、私は具体的にこうしたいとかああしたいとかはむしろできるだけ考えないようにしています。「僕には何も夢がなかったので、全世界が僕の目の前に開けていた」(ジャック・ケルアック)が信条です。どうでもいいですけど、ワンピースでゾロが「別におれはどっち側にも揺れちゃいねェ 信じるも疑うも… どっちかに頭を傾けてたら…真相がその逆だった時 次の瞬間の出足が鈍っちまうからな」と言った時、あぁ、ケルアックだな、と、思いました。
でもなんというか、知財で仕事をしている動機というか、私が知財を面白いと思っている根本原理のようなものはあんまり変わらないような気もするので、その部分をざっと2つ書いてみます。今後のキャリアプランとかあんまり具体的に考えていませんけど、たぶんこの2つの方向から離れる方向にはいかないんじゃないかなというわけです。
情報技術の進化を最前線で観たい
発明というのは基本的には公開された時点で特許性(新規性)を失いますから、特許出願をするためのリエゾンの対象となる発明は一般公開される前の技術です。私はインターネットジャンキーのミーハーで、インターネット技術の世界で起こっていることを「最前線で観たい」というジグゾー的な欲求があります。
だから、今後のキャリアの方向性として、例えばソフトウェア技術の一次情報に多く触れるためにもっと英語を勉強したり英語圏で働いたりしてみたいとか、IT革命の震源地であるシリコンバレーで天才と呼ばれるエンジニアたちの特許リエゾンをしてみたい、と思う可能性はあるとしても、例えば中小企業診断士の勉強しようかなとか、審査官やってみたいなとか、そういう方向には私はいかないんじゃないかなと思います。
「ソフトウェア知財は如何にあるべきか」を建設的に考えたい
おそらく多くのソフトウェアエンジニアが思うのと同じように、私も、ソフトウェアエンジニアをやっていた時代に、特許とか著作権とかって独占とかコピー禁止とかゆってなんかわずらわしいというか胡散臭いなあと思っていました。なんか実情とかけ離れたナンセンスな法律なんじゃないかと。あやしい、と。しかし、だからこそ、知財についてもっと知りたいと思った、というのがもともと知財業界にきた動機としてあります。そして実務と勉強を通して、知財について知れば知るほどわかってきたのは、特許制度というのは、思ったよりもすごくよくできている、ということでした。よくできているけど、でもやっぱり、なんとなくボタン掛け違えたような違和感があると思っています。でも、じゃあどうすればいいのか、というのはよくわかりませんし、というか現時点で誰もわかっていないのです。知財とはそもそもなんなのか、知財制度というのはどういう風に発展してきたのか、インターネットにおいて知財とは如何にあるべきか...ということを考えるのは、すごくエキサイティングだと思っています。
だから、今後のキャリアの方向性として、今は実務としてはほぼ特許しかやってないけど著作権とか商標とか(物品と離れたウェブデザインとしての)画面デザインの意匠とかもやっていきたいなとか、あるいは例えばこのあたりのソフトウェアと知財の絡みをテーマとしてアカデミックに追究してみたいな、とか思う可能性はあるとしても、例えばインターネットやソフトウェア以外の、機械や化学なんかの技術分野もできる弁理士になりたいとか、そういう方向には私はいかないんじゃないかなと思います。
といいながら、
まあ人間なので、考えがかわることもあると思いますし、色々な考え方があると思いますけれども、現時点で私が漠然と感じているスナップショットとしてはこんな感じですかね。
- 作者: ジャック・ケルアック,青山南
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/06/04
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 72回
- この商品を含むブログ (55件) を見る
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2009/10/23
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 52回
- この商品を含むブログ (38件) を見る