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It's Not About the IP

- IP(Intellectual Property), Computer Technology, Ocean Life, Triathlon, and more

ITレジェンド伝記本をいくつか読んだので感想など

立て続けにITレジェンドの伝記本をいくつか読んだので感想など。ネットでダウンロードできるリチャードストールマン以外はすべて茅ヶ崎市立図書館で借りて読みました。図書館万歳。

順番はなんとなく読んだ順です。

スティーブ・ウォズニアック

アップルを創業したダブルスティーブの一人。コンピューターといえばデカいメインフレームだった時代に、天才的な回路設計でコンパクトでシンプルでクールなパーソナルコンピューターApple Iを自作して宇宙に衝撃を与えた。お茶目で気さくな親しみ易い人柄が滲み出たエッセイのような自伝で、完全にやり過ぎながら悪びれないイタズラの数々の告白にこっちがハラハラするわマジで。子供好きのウォズが発明した遊び「フライングツアー」、ウチでもやらせてもらってます。

スティーブ・ジョブズ

大事なことはLSDから学んだ、と公言してはばからないエキセントリックでエレクトリックなヒッピー。芸術と技術の交差点で点と点をつなぎ続けた。生い先長くないと思ったからなのか、癌が発覚した後の数年間にジャーナリストを密着取材させて書かれた生々しく誠実なルポ。デザインにこだわりまくった彼が、ガンに苦しむ病床で着けられた呼吸マスクを自ら剥ぎ取り、「こんなダサいマスクしてられるか、しょうがない違うデザインのものを5種類もってこい、その中から気に入ったのを選ぶから」と言い放ったエピソードはガツンときました。

スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ I

スティーブ・ジョブズ II

スティーブ・ジョブズ II

グーグル

ITバブルの焼け野原から立ち上がった検索の巨人がインターネットの頂点に立つまでの、2006年の絶頂期にかかれたサクセスストーリー。創業初期のサーゲイ・ブリンとラリー・ペイジの2人がバーニングマンというお祭りにいったエピソードがででくるんですが、すごい。砂漠の中に巨大な木の人形をつくってそれを中心として何万人という人が集まってそれぞれにパフォーマンスをしたりバカ騒ぎをしながらテント張ったりして数日過ごし、最後に木の人形を燃やして絶頂を迎えておしまいという。なんだそのお祭り。こういうバカになりきれるのがアメリカの強さだよなと。

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

Google誕生 ?ガレージで生まれたサーチ・モンスター

ビル・ゲイツ

学生の時のBASICの開発から、MS-DOSWindows、word、excelときてWindows3.0で世界を制したパソコン革命の寵児。この伝記本が書かれたのは1992年なので、Internet Explorer以前、Windows95以前の話なわけですが、この時点で既に史上最年少36歳の米国富豪番付第1位、帝国の天下統一は始まっていたことがわかる。
マイクロソフト共同創業者のポール・アレンは、創業利益で大富豪になるも大病を患ってマイクロソフトから退いたという話ですが、さいきん戦艦武蔵を発見したというニュースがありましたね。お元気そうでなにより。

ビル・ゲイツ―巨大ソフトウェア帝国を築いた男

ビル・ゲイツ―巨大ソフトウェア帝国を築いた男

フェイスブック

SNSの覇者、フェイスブックを率いるマーク・ザッカーバーグの栄光と孤独。リアルタイムで使っているフェイスブックのあの仕様やあの機能の歴史や思想みたいなものがみえて興味深い。「自分の家の前で死んでいくリスのほうが、アフリカで死んでいく人たちのことよりも、 たった今は重要かもしれない」って、うーん、わかるよ。広告ビジネスがフェイスブックを食うというよりもフェイスブックが広告ビジネスを食っていく感じが、なんというか小気味良いですね。

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)

フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)

ゴードン・ムーア

インテル創業者。ソニーにおける井深大のような立ち位置でしょうか。IT革命的なことを語る本では一度は出てくる「ムーアの法則」の言い出しっぺの人。ムーアの法則は、集積回路の単位面積あたりのトランジスタ数は2年で2倍になる(≒コンピューターのハードウェア性能は2年で倍になる)的なもの。上記グーグル本では、サーゲイ・ブリンだかラリー・ペイジだかがグーグル初期に、ソフトウェア理論的には可能でもハードウェア処理的に追いつかないような壮大な計画を描き、「大丈夫。ぼくらにはムーアの法則がついてる」と言う場面があった。そんなゴードン・ムーア日経新聞の「私の履歴書」に連載していたことがあったらしく、この本はその連載をまとめて加筆したもの。
カリスマ技術者にしてインテルにおけるもう一人の井深大ロバート・ノイスが、あるトランジスタの改良発明について特許とっとくべきと思って特許弁護士と相談したところ、特許弁護士に「このアイデアで他になにかできるのではないか」といわれたことがきっかけとなってIC(集積回路)を発明したというエピソードは、特許業界に身を置く者としてはニヤリとするものがありました。

インテルとともに―ゴードン・ムーア 私の半導体人生

インテルとともに―ゴードン・ムーア 私の半導体人生

ラリー・エリソン

オラクル創業者で、ITレジェンドきってのリア充。夜中に恋人とドライブしてて通りかかった屋敷が気に入って住人を叩き起こし、その場で400万ドル渡して手に入れた屋敷に入ってセックスに耽った、というマンガにでてくる大富豪のような伝説がシリコンバレーでは語られているらしい。
ヨットレースで優勝したりハワイ・ラナイ島の98%を個人所有したりしているラリーエリソン、下巻の前半に3ページ弱くらい使って、ボディサーフィンやってて大怪我をしたエピソードがあるんですが、大波に巻かれて体の骨がボキボキ折れていく際の描写がリアル過ぎてビビる。こわいこわい。ところで映画マトリックスにでてくる預言者をオラクルオラクルいってるのってこのオラクルを示唆してると思うんだけど、だからなんなのかはよくわからない。

カリスマ〈上〉

カリスマ〈上〉

カリスマ〈下〉

カリスマ〈下〉

アンディ・グローブ

フェアチャイルドセミコンダクタ時代のゴードン・ムーアの部下の技術者で、インテル創業に参画して天才的な経営能力を発揮した。ソニーにおける盛田昭夫のような立ち位置でしょうか。"only the paranoid survive" の名言で知られるシリコンバレー重鎮の痛快サクセスストーリーのつもりで読み始めたら、幼少期の背景となったハンガリーユダヤ人迫害の重い話が冒頭からえんえんと続いてナーバスな気持ちに。他の伝記の著者がジャーナリストであることに対して、この著者はハーバード大学院の経営学教授だからなのか、なんとなく固い感じ。
アンディグローブはもともとジャーナリストを目指していたことがあったらしく文章が達者で、自身でいくつか本を書いていて自伝本とか経営本とか半導体技術の入門書もあるらしい。それも読んでみたいですね。

アンディ・グローブ[上]―修羅場がつくった経営の巨人

アンディ・グローブ[上]―修羅場がつくった経営の巨人

アンディ・グローブ[下]―シリコンバレーを征したパラノイア

アンディ・グローブ[下]―シリコンバレーを征したパラノイア

リチャード・ストールマン

emacsgccなどを開発したレジェンドプログラマにして、フリーソフトウェアムーブメントの尊師。ハーバード学部を首席で卒業かつ数学大会で優秀成績をおさめ大学院選り取りみどりな状態で、リア充かつコミュ力高いハーバードに疎外感を感じ、geekyかつnerdyなMITにシンパシーを感じて移籍、ネットでいうところのいわゆる厨二病を炸裂させて強烈な使命感からフリーソフトウェアムーブメントに猛進する納得の過程が明らかに。
ここはさすが尊師、インターネットでフリー(無料)で読めます…っておっと誰か来たようだ
自由としてのフリー(2.0)リチャード・ストールマンと自由ソフトウェア革命

Free As in Freedom: Richard Stallman's Crusade for Free Software

Free As in Freedom: Richard Stallman's Crusade for Free Software

アラン・ケイ

IT革命前夜にパーソナルコンピューターというビジョンを発明した永遠のSF少年。これは伝記というよりは、メインはアランケイの論文集で、最後にオマケ的に伝記的な評伝がついてる。
上記ジョブズ本では、アランケイゼロックスのパロアルト研究所で試作したパーソナルコンピューター、アルトを見学に来たスティーブジョブズが衝撃を受けたことがきっかけとなってマッキントッシュを開発したエピソードがあるし、上記ゲイツ本では、ビルゲイツがやはりパロアルト研究所に見学にきて衝撃を受けたことがきっかけとなってウィンドウズを開発したエピソードがある。ジョブズゲイツがマルチウィンドウシステムをパクったといって怒り、ゲイツはそもそもジョブズのだってアランケイのパクリじゃないかと反論するわけだが、この本では、アランケイもやはり先人の偉大なプレゼンテーションに衝撃を受けてアルトを開発したエピソードが語られる。いやあ、技術というのはまさに累積的に進歩するもので、パクったとかパクられたとか揉めてもしょうがねーじゃねーかという気がしてしまいますね。

アラン・ケイ (Ascii books)

アラン・ケイ (Ascii books)

トーマス・ワトソン・ジュニア

IBM創業者の息子にして、オフィス機器メーカーだったIBMを不動のコンピュータメーカにバージョンアップさせたIBM二代目社長の自伝。すげードラマ。アイルランド移民としての父親のアメリカ旅回りセールスマン生活からの栄枯盛衰、世界恐慌、信頼と裏切り、第二次世界大戦、自信と誇り、ファミリーの絆。スコセッシかコッポラの映画観てるような気分。
IBMは上記ほとんどすべての伝記でコンピュータ界に君臨する官僚的絶対権力として登場しているが、その絶対権力ももともとは同じように苦節と努力と逆転の物語の末に成り立ってることがわかる。

IBMの息子―トーマス・J.ワトソン・ジュニア自伝〈上巻〉

IBMの息子―トーマス・J.ワトソン・ジュニア自伝〈上巻〉

IBMの息子―トーマス・J.ワトソン・ジュニア自伝〈下巻〉

IBMの息子―トーマス・J.ワトソン・ジュニア自伝〈下巻〉

マイケル・デル

大手コンピュータメーカが売ってるコンピュータはブランド料やら小売業者等の仲介手数料でやたら高くなってるんで、自分で同じ部品買ってきて組み立てたら同じ性能のものが効率良く安く作れるしそれ安く売ったらみんな嬉しいんじゃないの、ということに初期に気付いて実行した人。デル成功の秘訣は、何をやったかではなく、何をやらなかったかというところにある、という話は興味深かったですね。いわゆるダイレクトモデルというもの自体はそんなに革命的な発想なわけでもないとしても、それをやって小売は一切やらないということを徹底できたのはデルだけだったと。ふーむ、なるほどなるほど…。

デルの革命―「ダイレクト」戦略で産業を変える

デルの革命―「ダイレクト」戦略で産業を変える

ジャック・マー

中国発のパラノイアカンパニー、阿里巴巴集団(アリババグルーブ)を創業した馬雲(ジャック・マー)の強烈な下剋上。株主オリエンテッドな現代ビジネス社会において「顧客第一、社員第二、株主第三」を掲げて投資家からバッシングを受けつつも、ひるむことなく「会社の目的は顧客を満足させること、そのために必要なのは社員の努力と知恵、株主の利益はその結果」と払い除けてガンガンいく。「ハーバードやスタンフォードはじめとする色んな大学のMBAを使ったけどほとんど使えない」などと公言してアメリカ文化にケンカ売りながらもニューヨーク証券取引所に上場、史上最大規模の資金を調達して時価総額フェイスブック、アマゾン、IBMインテルなどの超有名企業をゴボウ抜き。このスタイルでどこまで突き抜けるのか、非常に興味深いところ。
この本は中国のIT企業や登場人物がたくさん出てくるんですけど、正直、聞いたことない人ばっかりだし、著者も訳者も中国の人のようで文章構成もなんか読み慣れない感じで、背景や故事もよくわかんなくてよくわかんなかったですが、なんかすごそうだぞ、とは思いました。

アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦

アリババ帝国 ネットで世界を制するジャック・マーの挑戦

ジョニー・アイブ

スティーブ・ジョブズが全幅の信頼を置き、シンプルかつユーザフレンドリなコンセプトをインプリメントしてアップルを救ったイギリス紳士のデザイナー。
学生の頃から卓越したデザインの才能を発揮し、数々の賞を取ったりして認められながらアップルのデザインチームに加わるもそんなに大成功するわけでもなく、悶々としていたときにアップルに復帰したジョブズに見出され大きく道が拓けていく。…と、ここまではジョニーを中心に話が進んでいくんだけど、その後の中盤以降の主体はアップル自体や経営陣や他のデザイナーとかの話ばかりでジョニーあんまり出てこない。なんというか既にどこかにあるインタビューや逸話を寄せ集めた感はありましたね。やっぱり色々秘密ってことなんでしょうか、アップル。
ちなみにこの本、新刊だったんですが茅ヶ崎市立図書館にリクエストしたら買ってくれました。茅ヶ崎市立図書館万歳。

ジョナサン・アイブ

ジョナサン・アイブ

デービッド・パッカード

ビル・ヒューレットともにヒューレット・パッカード(HP)社を戦前に創業したエンジニアの自伝。ビルとデービッドの創業当時の作業場だったガレージはカリフォルニア州の史跡として「シリコンバレー発祥の地」の記念碑が建てられており、HPの創業がシリコンバレーの起源ということになっているらしい。あんまりコンピュータコンピュータいってるわけではなく、あくまでも電気電子系のエンジニアリング企業として、その一環として(ある意味仕方なく)コンピュータもやり始めたみたいな感じ。エンジニアを信頼して大切にし、エンジニア主導の経営、フレックスタイム、ストックオプション、社会への貢献(CSR)などのカルチャーをポジティブに西海岸に創り出した、らしい。上述のウォズ本、ジョブズ本では、もともとスティーブ・ウォズニアックもHPで働くエンジニアで、ジョブズが熱心に起業を誘うけどHP居心地良いからといって渋るエピソードがありましたね。
前半の創業までのエピソードでは子供〜学生時代が語られていて、聡明な両親のもと恵まれた裕福な家庭に育ち、成績優秀、大学時代には複数種目のスポーツで優秀選手に選ばれ運動部に引っ張りダコでフットボールにいれこんで友達もたくさんいるという、ジョナサンジョースターの大学時代を彷彿とさせる万能系リア充だったようです。
有能な後継の社長としてジョン・ヤングの名がでてくるんですが、そういえばアメリカ主導プロパテントの発端となったヤングレポートをレーガン政権に提出した人は、HPの元社長なのだな…。デービッドも大統領と仲良かったり一時期はHPを離れて国防総省次官を務めるなど、ロビイングも積極的に行っていてさすがのスケールのデカさ。読んだ伝記の中で戦前から続いているのはIBMとHPですが、どちらも飛躍のエピソードとして戦争(真珠湾からの第二次大戦)がでてくるのが印象的でした。

HPウェイ[増補版]

HPウェイ[増補版]

  • 作者: デービッド・パッカード,David Packard,(序文)ジム・コリンズ,Jim Collins,依田卓巳
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2011/06/27
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ビル・ジョイ

BSDやviエディタを開発したレジェンドプログラマで「UNIXの神様」、SUN創業メンバーでありJAVA開発メンバー。ビルジョイの伝記かと思ったらそういう感じではなくて、コンピュータの技術的、思想的な進化の歴史の話。二進法を現代数学に持ち込んだライプニッツまで遡って、2000年頃までのコンピュータソフトウェア進化のエピソードとキーパーソンの名前がものっそい出てきます。本もデカイ。ビルジョイの伝記が読みたくて読み始めたのにタイトルに偽りありだなと思って読んでたんですが、そういうもんだと割り切って読んでみればすごく勉強になりました。

ビル・ジョイの冒険―ネットワークをコンピュータにした人々

ビル・ジョイの冒険―ネットワークをコンピュータにした人々

ツイッター

ツイッターを生み出した4人(エブ、ノア、ジャック、ビズ)を軸としたルポ、というか小説仕立てのノンフィクション小説。創業者間の泥沼闘争が生々しいですが、同時代性あるしなんだか等身大で身近に感じますね。上記グーグル本にもありましたが、これでもバーニングマンいったという話がチラッとでてきました。
前半ではジャック・ドーシーのカリスマっぷりがキレキレ、もともと言語障害で鼻ピで全身刺青だらけでファッションデザイナーを目指していたパンク好きにして、凄腕ハッカーツイッター創業者でスクエア創業者のビリオネアで、いまやウォルトディズニーの取締役だなんて…!と思っていたら、後半でツイッターを追い出されてスティーブジョブズワナビーになっていったあたりからちょっとゲンナリでしたが、これからどうなるんでしょうね。

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り

ツイッター創業物語 金と権力、友情、そして裏切り

ジェフ・ベゾス

ロングテールフルフィルメントセンターなどでEコマースの密林を切り拓いた奇才。早いうちから宇宙開発に傾倒し、2000年には利益度外視の民間宇宙開発企業を立ち上げているらしい。ポールアレンとかホリエモンとかもそうですけど、宇宙開発ってのは金持ったギークにはたまらない趣味みたいですね。

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

ジェフ・ベゾス 果てなき野望

フォン・ノイマン

現代コンピュータ科学の礎を築いた天才数学者。フォンノイマンてなんとなく気難しいマッドサイエンティストだと思っていたら、愛想よく人当たりの良い気さくな人気者だったらしい。天才的な数学能力で物理学、経済学、計算機科学、気象学等に切り込んで様々な分野をネクストレベルに押し上げた。ノイマン型コンピュータの論文を発表してコンピュータをさらにつぎの次元に押し上げるために生体医学の研究者に会いまくって医学の成果をコンピュータに持ち込むことを考えていた頃にがんを発症。あと10年ノイマンが生きて考える時間があったら、今のコンピュータはさらに異次元に進んだ全然違う構造になっていたのかも…とかちょっと思っちゃいますね。
フォンノイマンが問題を解く時は、部屋の隅に行って壁と壁の合わせ目をじっとみつめ、ぶつぶつ言いながら身じろぎもしないというスタイルだったらしい。今度から発明検討するときとかに真似してみようかな。

フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書)

フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書)

アラン・チューリング

…の話かと思ったら、チューリングの話は18章中の1章分だけ。主にはチューリングの理論を基にして実用コンピュータを具体化するアメリカの研究、特にプリンストン高等研究所の話。ライプニッツが17世紀に計算と論理は0と1だけで表現できることに気付き、20世紀に入ってからアラン・チューリングがあらゆる計算が可能なデジタルコンピューティングの理論を数学的に証明、からの、各種の研究成果を集約して英雄フォンノイマンのチームが実用コンピュータ技術の聖書となるノイマン型コンピュータコンピュータの論文を発表するという流れ。ジョン・フォン・ノイマンの一番下の弟、ニコラス・フォン・ノイマン弁理士だったんだってさ。
チューリングは決定不能な問題を解く謎のコンポーネントを理論上想定し、これをオラクルマシン(神託機械)と呼んだらしい。そうか、マトリックスに出てくるオラクルはラリーエリソンのあれではなく、チューリングのこれなんだな。

ルイス・ガースナー

1990年代、IBMの危機を救った経営者。
コンピュータ創世記から絶対的黒幕として君臨してきたIBMが、マイクロソフトインテルにおいしいところを持って行かれて瀕死の状態だったところ、なんだかんだいってIBMの敗北はアメリカの敗北を意味する、として大統領まで巻き込んで改革者を探す騒動の末、IBMのCEOを引き受けた。情報技術に明るかったわけではないが、卓抜した経営者としてIBMの組織と事業リファクタリング。ハードウェアにこだわらず一気通貫でシステムサービスを行うSI事業に活路を見出し、20世紀のIBMから21世紀のIBMへと変身する納得の過程が書かれています。

巨象も踊る

巨象も踊る