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少しだけ触れる光市母子殺人事件

最近、橋下弁護士と、
橋下弁護士がテレビで煽って多数の懲戒請求があった今枝弁護士とが、
ブログで攻防していて、興味深く読んでいる。


リアルタイムに進行する一線の弁護士の論理の組み方や戦い方には感心するし勉強になる。
そしてなによりもにじみ出る彼らの人間性は、
法とはなんか小難しいもの、というイメージを壊してくれるには充分だ。
法がグッと身近になる。
法なんてちょっとした「こうだったら良いな」という
いっときの最小公約数に過ぎなくて、絶対的なものじゃあ絶対ないんだ。
と改めて思っていたら、これ全体が裁判員制度開始の前の
仕組まれたパフォーマンスなんじゃないかってさえ気がする。
そんなわけないか。


ところでこの事件、どうしようもない事件で絶対に許されるものではないが、
それと、その犯人を国家権力によって殺していいのかどうかというのは
やっぱり別問題だ。


ワンピースで、CP9という闇の政府組織(ワルモノ)が、
「合法的な殺しだ」といって人を殺すのに対し、
(イイモノが)「そんな殺しがあっていいわけがねえ」と反論する場面がある。
これを読んだ人は、そうだよなあ、そんな殺しがあっていいわけがねえよなあ、と
思うように演出されているわけなんですが、現実社会の死刑という制度は、
まさにその合法的な殺しであるということに、あれ読んでるこどもたちは
思い至っているだろうか?


死刑という制度が良いのか悪いのかはよくわからないけれど、
きっちり言いたいことを言って、頭の良い人たちが話し尽くして、
でもやっぱり死刑だよね、ってなってから死刑にしないと、文化は成立しないと思う。
どうやら、この事件に関しては、
まだきっちり言いたいことを言ったわけじゃないのかも
しれない、というのが、いまんとこの正直な感想です。