こんにちは。「フルマラソンの力量は月間走行距離じゃ測れないぜ委員会」会員のysmatsudです。湘南国際マラソン走ってきました。
とりあえずタイム晒す。
見事なV字回復(落ち込み)です。
・0-10km → スタート後の混雑に揉まれる
・10-20km → 空いてきた解放感からスピード上げる
・20-30km → 疲れてきてスピード落ちる
・30km-ゴール → 脚売り切れて根性で進む
という相変わらず素人まるだしのレース展開。目標は3時間10分台だったんですが、ネットで3:24:17。甘くないですねフルマラソン。3時間20分の壁は突破できませんでした。
でもまあ、前回のフルマラソンからコンスタントに練習してはいたものの、ここ一年間の月間走距離は
・最頻値20km以下
・最大値60kmくらい
・平均値30kmくらい
です。一年前に「月間走行距離80kmくらいだけどサブ3.5達成しました」のエントリを書いたときからさらに減ってますがPBは更新です。
というわけで、この1年どんな練習をしてきたのか、記録しておきます。
ざっというと、
1.スピ練としての平日週2回の10分トレミル
2.体幹トレとしてのヨガとダンス
3.トライアスロントレーニングとしてのスイムとバイク
4.その他、ポイント練習(インターバルとか)
という感じ。
1-3は、2ヶ月前のエントリにも書いたトレーニングメニューです。詳細なメニュー内容はそっちに書いたので、ここではその意味とか動機とかについて書いておきます。
ysmatsud.hatenablog.com
1.スピ練としての平日週2回の10分トレミル
ランは基本的に平日週2回のトレッドミルで10分走るだけです。でもこの10分でもういいってくらい追い込みます。たかが10分、されど10分。距離にして1回1.6-1.7kmほど。1.6-1.7km×週2回×月4週とすると、だいたい月14kmくらいでしょうか。この1年間、これしか走ってない月はけっこうありましたが、基本的な走力のキープはこれが核だったと思ってます。
2.体幹トレとしてのヨガとダンス
年初の箱根駅伝みたあとに青学メソッドの本を読みました。
- 作者: 原晋,中野ジェームズ修一
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2015/09/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本は体幹トレーニングとかボディコントロール、どこの筋肉をどう使うかを意識することの重要性を説いていて、トレーニング前後の静的ストレッチや動的ストレッチのやり方や使い分けを解説していて説得力があるんですけど、なかなか難しいというかめんどくさいですよね、走る前後で毎回きっちりストレッチするの。
で、この動きって要するにヨガでありダンスじゃねーかと、思ったんですね。ランのために補助的に静的ストレッチや動的ストレッチをやる、というよりは、能動的にヨガやダンスをやるという方が面白そうで長続きしそうだし、同じような効果があるんじゃないかと思いました。で、通ってるジムのヨガとダンスのクラスに参加し始めました。これがハマった。
もう40年近くこの体とつきあってますけど、ヨガやダンスをやってると、40年間これまで1度もとったことのない体勢とか動きとかをやるんですね。あー、ニンゲンの体ってこういう方向に動くことが可能なんだ、という新鮮な発見がすごくありました。
ヨガの真髄は呼吸法にあるといわれているらしく、ヨガでは呼吸法も意識して練習したりします。体幹にももちろんすごく効きました。今回のマラソンで前回ほど後半のペースが崩れなかったのは、体幹が鍛えられて後半も姿勢が極端に崩れなかったこと、また何よりも姿勢を崩さないという意識を強く持ったこと、にあると思ってます。
3.トライアスロントレーニングとしてのスイムとバイク
トライアスロンのトレーニングとして、スイムとバイクも週1回ずついれてます。特にバイクは、毎週、激坂タイムトライアルをやっていて、これも1回10分かからないくらいですが、もう無理ってくらい心肺を追い込めます。 スイムとバイクをトレーニングにいれるのはバランスがとれて体に良い感じがします。 私もエンデュランス系の競技にはランから入って、エスカレートして100kmウルトラマラソンとかの狂った距離を走ってたときは、正直いって身体を酷使している感じしかしなくてあんまり健康的ではないなと思っていました。でも、バイクとスイムをトレーニングにコンスタントに組み込むやるようになって、なんだかちょっと健康になってきたような気がします。自転車の本場ヨーロッパには、「病にはトラック一台の薬よりも一台の自転車を」という格言があるらしいですが、これはほんとだと思います。
4.その他、ポイント練習(インターバルとか)
ヤッソ800というインターバルメソッドがあることを知って、これは効きそうだなと思ったので、直前期は日曜朝の練習時間をバイクに代えてランのインターバルに充てました。
↓ヤッソ800とは
ランニング用語事典(詳細) - RUNNET
直前期1月半くらいの間の週末に、計4回やりました。 タイムを記録していたので晒しておきます。
- 1回目 (800mハイペース / 400mスローペース)
1) 2:46 / 2:21
2) 2:56 / 2:55
3) 3:02 / 3:26
4) 3:09 / 3:15
5) 3:08 / 3:07
6) 3:07 / 3:01
7) 3:06 / 2:48
8) 3:19 / 2:49
9) 3:16 / 2:54
10) 2:57 / -
3分でやるとちょうど1時間で1回まわせるということで、3分目標でスタート。 8本目以降で見事にガクッと落ちてますね。フルマラソンでいう、いわゆる30kmの壁を1時間内で疑似体験できるような感覚です。これは良いなと思いました。
- 2回目(1000mハイペース /500mスローペース)
1) 3:29 / 3:14
2) 3:43 / 3:18
3) 3:46 / 3:33
4) 3:46 / 3:00
5) 3:55 / 3:53
6) 3:57 / 3:32
7) 3:57 / 3:23
8) 3:42 / 3:38
9) 3:44 / 3:48
10) 3:41 / -
前回の400mトラックのところが使えなかったので、今回は別の場所の500mとれる公園で。崩れても4分以内、8本目以降でガクッと落とさない、というのを心がけました。それなりに目標は達成。
- 3回目 (800mハイペース / 400mスローペース)
1) 3:01 / 3:05
2) 3:10 / 2:25
3) 3:26 / 2:53
4) 3:03 / 3:05
5) 3:14 / 2:52
6) 3:28 / 3:11
7) 3:08 / 2:55
8) 3:05 / 3:11
9) 3:03 / 2:54
10) 2:58 / -
2本目、5本目あたりでペースが乱れてるのは、スタート地点に置いておいたドリンクがカラスにちょっかい出されてるのが走ってる最中に目に入ったことによるw
- 4回目 (1000mハイペース / 500mスローペース)
1) 3:41 / 3:42
2) 3:56 / 3:26
3) 3:52 / 3:47
4) 3:46 / 4:20
5) 3:50 / 4:22
6) 3:36 / 4:39
7) 3:46 / 4:08
8) 3:34 / 3:59
9) 3:37 / 4:02
10) 3:41 / -
最近うすうすと感じていたんですが、走り始めよりも、20分くらい経過してからの方が調子良く速く走れる、ということが起きるようになってきました。これは、理屈の上でも、運動後20分くらいは主に筋肉中の糖分をエネルギーにするが、それ以降は主に蓄積している脂肪をエネルギーにする、ということらしいですが、体がいよいよエンデュランス系に最適化されてきて、脂肪をエネルギーに変えることを効率良くできる体になってきたのかなと、好意的に解釈しています。
この他に、突発的に10km-20kmくらいのLSD帰宅ランをしたり、トライアスロンのレースに出たりもしました。
事前にキロ当たりペースとトータルタイムの対応表をつくって、インターバルの結果と見比べて何度もにらめっこしたりもしました。
pace/km total(42.195km)
0:03:55 2:45:16
0:04:00 2:48:47
0:04:05 2:52:18
0:04:10 2:55:49
0:04:15 2:59:20
0:04:20 3:02:51
0:04:25 3:06:22
0:04:30 3:09:53
0:04:35 3:13:24
0:04:40 3:16:55
0:04:45 3:20:26
0:04:50 3:23:57
0:04:55 3:27:28
0:05:00 3:30:59
0:05:05 3:34:29
0:04:40でいけば3時間10分台か、ヤッソの占いを信じるなら、3時間10分台、まかり間違えば3時間ヒトケタも有り得るかも…と思ったけど、結果は↑あの通り。甘くないです。
あとこの本も良かった。
最新! トッププロが教えるロードバイクトレーニング 2016 (洋泉社MOOK)
- 作者: 栗村修
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2015/10/19
- メディア: ムック
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親しみやすいトボけたキャラクタでありながら、日本サイクルロードレース界を牽引する栗村さん監修によるトレーニング本なんですけど、自転車に限らずランやスイム、目標を達成するための示唆に富む内容がてんこもり。
全体として、サラリーマンとしての本業を持ちながらレースでプロに勝つサイクリストなどが紹介されていて、「練習時間ってたっぷりあるより、少ない時間をやりくりしてその時間だけキッチリ集中してやった方が効果高いんだよね。強くなるのに必要なのは時間じゃねえ」というメッセージを、これでもかという具体例を並べながら圧倒的な説得力でのみこむことができます。
ダルビッシュがtwitterでこんなポストをしたのが話題になったことがありますが、これに通じるものを感じます。
練習は嘘をつかないって言葉があるけど、頭を使って練習しないと普通に嘘つくよ。
— ダルビッシュ有(Yu Darvish) (@faridyu) 2010年6月11日
今後
今年のレースはこれで終了。今年はとにかく、ここ数年の夢の舞台だったフルアイアンマンを完走できて感無量です。次のレース予定は未定ですが、来年は仕事もいろいろ忙しくなるので、レースは初夏のトライアスロンニッサンカップと、年末の湘南国際マラソンの2つに出られれば良いかなと思ってます。
あといま密かに次の夢の舞台として憧れているのはトライアスロンのチャレンジベニス。もろもろ条件が揃わないと行き難いけど、数年以内には出たいなー。