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神奈川マラソンハーフ・サブ90レポート

先日の神奈川マラソンで初めてハーフマラソンのサブ90を達成したので、もろもろ記録として。

スペック

もともと陸上部だったとかでは全然なく、30過ぎてから走り始めたホビーランナー。
フルのベストはサブ3.5、ウルトラ100km完走経験あり、トライアスロンアイアンマン完走経験あり。どっちかというとスタミナ派よりもスピード派なので、真面目にやればサブ90いけるだろうなというのは正直ちょっと前から思っていたけど、特にハーフ走る機会がなく、機会つくって真面目にやってみようと思ったのが今回。
ハーフは2年前くらいにアイアンマン70.3で走った時のラン(ハーフの距離)が確か1:40くらい。それより前にこの神奈川マラソンにでたこともあったけどタイムは忘れました。

今回のタイム晒す。

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当日

何年かぶりの神奈川マラソン

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この大会はガチな大学生ランナーが揃い踏みすることで有名で、1月の箱根駅伝を終えて次年度に向けての新体制をつくった大学陸上競技部のランナーが、最初の力試しとして走るのが恒例になってるスピードレース。場所は横浜の工業地帯でコースは地味ですが、そんなわけで選手も応援も学生が多くて若々しく華やかな感じ。

みんな頑張れ!(私も頑張る

スタートリスト

神奈川マラソンは事前に送られてくるのはハガキだけで、ゼッケンや計測チップなんかは当日に会場で受け取る形式。ハガキには、準備完了して11:15までにスタート地点に整列してね、と書かれていたので、まーちょっと余裕見て10:15分くらいに会場に到着。すぐにゼッケン等もらえて、なんならちょっとスタートまで時間もてあました感じ。もらったスタートリストをみていたら、ゼッケンナンバーは陸連登録の大学男子からの始まりで、先頭は箱根王者・青学。おおさすが王者、成績の順にゼッケンふられてるんだなー、と。

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ふむふむ、青学、神奈川工科大、関東学院、、、ときて、明治学院と明治が並んでいたところで気付いた。いや、成績順ではなくて、単に五十音順かw

整列

数年前に神奈川マラソン走った時はスタート整列がカオスで、前の方を確保しようと陽の当たらない高架下で1時間以上前から寒い中待ってるランナーがいたり、そんなストレスのなかギリギリにやってきたランナーが横入りして小競り合いが起きていたりちょっと雰囲気の悪い感じだったように思いますが、今年は事前の申請タイムでブロック分けされてた。11:30スタートで11:10くらいにスタート地点に行きましたが、難なくBブロックに入れました。

ガーミン

これまでレースの時に腕時計とかはしてなかったんですが、今年になって初めてGPSウォッチをゲット。

腕で心拍測れるこれ。ガチランとかガチトラな感じではなく、小ぶりで軽く防水なので24時間つけてライフログとりましょう的なやつ。でもランニングモードではGPS計測できるしリアルタイムにスピード表示もしてくれて、1kmラップごとに平均タイムも出してくれる。必要充分。
1ヶ月使ってそれなりに使い慣れて、よーし今回はこれでスピードと心拍を確認しながらスマートランニングしちゃうぞー、と思ってたんですが…、スタート地点でランニングモード起動したら、高架下だからか、GPS捕捉できず。動き出してくれません。ちょっと待ったら捕捉してくれるかなーと思ったんですが、ダメ。捕捉ゲージが全然上がらない。一度整列から外れてGPS捕捉してこようかなとも思ったけど、ま、いっか、と思ってそのままスタート。スタートして走り出して高架下から出ればGPS捕捉できるんじゃないかなーという淡い期待もあったけど、今度は違う理由でダメ。確かに高架下から出たら捕捉ゲージは上がったけど、走って動きながらだと準備完了までいかない様子。準備状態で数分経って、「補足できないけど諦める?」みたいなメッセージが出て、いやもうちょっと頑張ってみて、という操作を走りながら何度か繰り返し、10kmくらいまできたところで観念して諦めました。まーそれでも現在時刻は表示してくれるし、スタート時刻との差分でペースはだいたいわかる。これまでレースでは腕時計もしてなかったのに比べれば格段な進歩。

教訓:GPS捕捉はスタート地点に入る前に予めやっておきましょう
(ガーミンは何も悪くありません、私のオペミスです)

しかしさすがライフログ、心拍は計測してくれていて、あとから観察したら興味深い。心拍晒す。

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スタート後30分くらいかけて多少ブレながら上っていき、180付近のMAXに到達したらその後ゴールまで1時間のあいだ、ずっと振り切った状態。練習では頑張ったときでも180まで振り切ってるのとかみたことなかった。これがレースアドレナリン効果か。そしてきっと、この振り切った状態に耐えられなくなるのがフルでの「30kmの壁」の正体なんだろう。なるほどそういうことかと妙に納得。 そして、ふだんは安静時心拍50-60くらいなんだけど、この日はレース終わって家に戻って安静にしている時でも心拍が70-80くらいいってる。気分的にはいつも通りなんだけど、やっぱり負荷って体内には残るんだなと。寝て起きたら次の日はまた安静時心拍50-60くらいに戻ってた。

腰痛

今回の不安要素だったのが、レース一週間前にジムでの筋トレ時に発症した腰痛。もともと腰は痛めやすい方なんだけど、ローロウとアブローラーと、初めてやった慣れないスピンバイクで追い込んだのがよくなかったか。その後レースまでの一週間、ずっと腰痛くて、座ってて立ち上がるときに激痛だったり、腰が曲がらないので靴下履くのもツラい状態。勝負レースと思って準備してきたのでDNSは考えなかったけど、走り出してヤバイと思ったら歩くかもなとは思っていた。思っていたけど、走り出してしまえばアドレナリン効果で特に気にならず、追い込んで走り切れました。が、走り終わってから、ドッときた。次の日痛すぎて起きれないとかありえるなーというくらいヤバかった。あとやっぱり変に腰を庇いながら走ってたのか、10kmくらいのところで、普段はあまり起きない左足首くるぶしの痛みを発症。レース中は押し切ったけど、今日時点でそれから4日たつけどまだ腰とくるぶしの痛みは消えない。特にくるぶしの方はちょっとすぐには退かなそうなイヤな感じ。ちょっと休憩かなー。

スタート

今回はアームカバーも用意していったんだけど、けっこう陽もあって暑そうだったのでTシャツに短パンと、口呼吸保湿用のネックウォーマーのみ。長い時間ゼイゼイ走り終わった後に気が付いたらノド痛くなって体調崩しかけた、みたいなことが何度かあったので、最近は特に冬場は保温というよりも保湿のためにマスクをしたりネックウォーマーを巻いて口にかぶせて走ってます。フルの時はウェストポーチをして水やらジェルやらを携帯して走るんだけど、ハーフならそんなに補給しなくても持ちそうなので持たずに身軽にスタート。
シューズはインターネッツで安売りしててゲットしたこいつ。

作戦はいつも通り、スタートから突っ込めるだけ突っ込んで、ヘバッたら根性で進む!
スタートしたらさすがBブロック、みんな速い。スタートの混雑ストレスはほとんどなかったです。スタート直後から陸連登録のAゼッケンの方が何人か落ちてきて、カネでAブロック買いやがったな、と今日はたまたま調子悪いのかな、と思いながら抜く。
最初の10kmはだいたいキロ4:10くらいで巡航してたと思います(GPSウォッチ動いてなかったのでわかんないですがw)。
いつまでたっても走り始めはしんどくて、大体20-30分経過したくらいからキツさが退いて安定してくる。これはよくいわれる、エネルギーの原資が筋肉中の糖分から脂肪燃焼に切り替わるタイミングなんだろうと思っていたんですけど、↑あの心拍の結果をみると、心拍も関係してそうですね。心拍も低けりゃラクってもんでもなく、振り切った状態でも安定した方がむしろラクなのかな。エネルギーの切り替わりと心拍も連動しているのかもしれないですけど。今回も、最初のうちにちょっと、うわーキツイわーもう止めたいわーなんでこんなことやってんだろモードに入ってたんですけど、20分くらい走ってたら、もうやるしかねえモードに入って集中できました。

10km-

10kmすぎたくらいから、自分のペースが落ちたのか他のランナーが上げてきたのか、その両方か、けっこう抜かれる。時計をチラチラみながら、サブ90圏内にいることを確認しながら慎重に進む。折り返しのある周回コースなので、後ろの方で歩いたりおしゃべりしたり笑いあったりしているランナーともすれ違うんですが、自分の周りでサブ90ペースくらいで走ってるランナーはみんな必死で集中して走ってて、独特の緊張感。レースのこのゾーンに入った非日常感は良いですね。同じことに立ち向かってる見知らぬランナーに謎の仲間意識のようなものを感じたりもします。 集中力が欠けると色々余計なことを考えてどこか痛くなったりするんですが、サブ90ペースくらいで必死に集中していると、痛いと感じる暇もないという感じ。そうはいっても15kmくらいきたところでしょうか、左足首くるぶしの痛みがちょっと無視できないくらいになってきて気になったんですが、そこですぐに頭を掠めたのは、Facebookのフィードでよくみかけるこの絵。

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"痛みは一時的だ。1分か、1時間か、1日か、1年続くかもしれないが、いずれ弱まり他の何かに変わる。だがもし諦めたら、その事実は永遠に続く。"

そうだよな、わかるよ。と思って、すぐにまた集中ゾーンに戻れました。

ところで関係ないですけど、ランス・アームストロングについては、色々調べたり考えたりした結果、私としてはやっぱり偉人だよなと思っています。この方は最低最悪の詐欺師である一方で、やっぱり知れば知るほど、超ストイックな練習家だったんですよね。

そんなこんなであとラスト2kmくらいのところで時計をみると、90分まであと10分くらいあることを確認。この時点で、これから落ちてもキロ5分より遅れる気はしなかったので、サブ90を確信。変に無理せず、しかし妥協せず、坦々と進む。公道からゴール会場に曲がるポイントがみえたところで、最後のちからを振り絞り切ったラストスパートで、5人くらい抜きました。

いやしかし、走り始めた頃はサブ4できれば満足と思っていたけど、サブ4やったらトライアスロンに手を出し、サブ3.5をやり、アイアンマン完走し、いまはサブ3やるまで退けないなとか思ってる。神よ、欲の深い私をお赦し下さい。
今回はギリのサブ90でしたが、このペースをあと半分キープできればサブ3なわけで、困難だけど不可能ではない、というイメージは湧きました。振り切った心拍がこのままあと1時間半持つとは思えないので、ここをどう攻略するかなんですかね。


シークレット・レース―ツール・ド・フランスの知られざる内幕 (小学館文庫)

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偽りのサイクル 堕ちた英雄ランス・アームストロング

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あらためて振り返るテクノロジー史としての仮想通貨

サトシナカモト。彼が書いた1本の論文が、人々をインターネットに駆り立てた。
「探せ!この世の全てをそこにおいてきた。」
世はまさに大仮想通貨時代!!

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ドーン!!!(雑)

というわけで、盛り上がってますね仮想通貨。

投資(投機)のことはよくわかんないですけど、それはそれ、踊る阿呆にみる阿呆、我らそれを傍から嗤う阿呆、最先端技術ウォッチャーである特許屋として、技術としての仮想通貨にはすごく興味があります。「ブロックチェーンはインターネットに匹敵する発明」といわれる一方で、「こんなのは単なる流行でそのうち死ぬ運命」ともいわれますが、インターネット黎明期があってインターネットに熱狂してるヤツなんてバカだと言われてた時代にエリック・シュミットが言ったっていうじゃないですか、「インターネットが負ける方に賭けるのは愚かだ」って。仮想通貨もどうなるかわかんないですけど、負ける方に賭けるのは愚かなんじゃないですかね。

ナカモト論文の登場

そんなわけで、ここでちょっとテクノロジー史としての仮想通貨、ブロックチェーンを振り返っておきましょう。
まず、サトシナカモトを名乗るアカウントがメーリングリストに投げた論文がすべての始まりだと言われています。ここアーカイブがみられます。

2008年、metzdowd.comというメーリングリストホストの中にあったcryptography(暗号理論)というコミュニティに、"Bitcoin P2P e-cash paper"というタイトルのメールが投稿されました。そのメールにはリンクURLが貼られていて、リンク先にある論文のpdfファイルにはビットコインブロックチェーンのアイデアが書かれていた…、というわけです。

Bitcoin P2P e-cash paper
Satoshi Nakamoto Sat, 01 Nov 2008 16:16:33 -0700
 
I've been working on a new electronic cash system that's fully
peer-to-peer, with no trusted third party.
 
The paper is available at:
http://www.bitcoin.org/bitcoin.pdf


ビットコイン P2P電子貨幣に関する研究
サトシ ナカモト 2008年11月1日(土)午後4時16分33秒
 
フルP2Pで、第三者認証機関の不要な、新しい電子貨幣システムについて考えています。
 
論文はこちら
http://www.bitcoin.org/bitcoin.pdf

解決不可能といわれていたP2Pビザンチン将軍問題に現実的な解を与えるものとして、今や世界最高級の頭脳たちがこぞって熱狂するブロックチェーンとコンセンサスアルゴリズム。その論文が初めて世界に撒かれた時は、さぞかし絶賛され熱狂をもって迎えられたに違いない…と思ったら、そうでもない。レスなし。そして1日以上経ってやっと 初めてついたレスは、「そういうのあったらいいよな。でも、お前がいってるそれ、スケールしなくね?」みたいな感じ。笑える。

サイファーパンク

ナカモト論文が投稿された"cryptography@metzdowd.com"というメーリスは、サイファーパンクとよばれる技術者のコミュニティに端を発するものでした。サイファーパンクというのはもちろんサイバーパンクに暗号学を意味するサイファーをもじったもので、脳がコンピュータに接続されるSF世界にマジに憧れる天才的かつ急進論的な技術者の集団です。電気羊の夢を見る彼らの源流にいるのはこの人、天才暗号エンジニアの教祖・ジョン・ギルモア

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このいかにも西海岸的というかヒッピー的なヴァイブス…この雰囲気はどこかでみたことがあります。そう、この人は電子フロンティア財団の創設者で、GNUプロジェクトの人なわけです。GNUといえばもちろんこの人、、、

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でたー!尊師・RMS

まず西海岸のイカれたヒッピーたちが、バカだといわれながらインターネットテクノロジーに熱狂し、インターネットという仮想的な土地を作り上げた。そしてSNSが出来て、インターネットという土地に大量に人が入ってきた。そこで、インターネットに土地と人が揃ったところで、インターネットならではの、インターネットでこその通貨をつくろうというのが仮想通貨技術なわけです。ナカモト論文や仮想通貨技術、ブロックチェーン技術というのは、そもそもがインターネットとコンピュータテクノロジーのちからで世界転覆を企むヒップな革命軍の運動であり、権力をきらうインターネット国の独立戦争なんですね。

シルクロード

「仮想通貨はマネーロンダリングや犯罪に使われる可能性がある」なんていわれたりしますが、順番が逆です。仮想通貨というかビットコインは、むしろ犯罪に使われることによって広まった。2011年、アメリカにシルクロードとよばれるサイトが誕生します。これは普通のブラウザからはアクセスできないディープウェブと呼ばれるインターネット空間にあるサイトで、違法薬物や盗んだクレジットカード番号、殺人依頼などの犯罪取引が行われていました。ここでの取引は、ビットコインのみによって可能だったのです。
シルクロードは2013年に連邦捜査局に摘発されて憂き目にあいますが、この犯罪取引によってビットコインは爆発的にユーザを増やし、ユーザ基盤が築かれたわけです。

P2P/インターネットテクノロジーの夢

ナカモト論文でも謳われているP2Pというのは、まあざっくりいうと、複数のコンピュータにクライアントとサーバという主従関係があって動作するのではなく、同じ機能を持つ複数のコンピュータが対等に通信しあって動作するシステム形態です。これは必然的な権力者のいない中央集権的でない構造で、電気羊の夢をみるヒップな彼らはこういうのが大好きで、世界はそうあるべきだと信じているわけです。 昨年、「インターネットは当初目指したものではなくなってしまった」というネットワークエンジニアの嘆きを紹介する記事がバズっていましたが、彼らにとってP2Pは正義なのです。少し前、マストドンが一般ユーザには(ツイッターと同じじゃね?なんで囃し立ててんだ?)として捉えられることが多かった一方で、エンジニア界隈で熱狂的に支持されたのは、マストドンP2P的な技術世界観で組み立てられたものだったからです。
P2PアプリケーションといえばWinnyです。Winnyが流行った時に、個人情報のファイルとかが漏れ出して、いったん漏れたら消せないというのがすごく話題になりました。あの「消せなさ」は、ブロックチェーン技術における「セキュリティの高さ」につながります。いったんブロックに記述されたら、消したり改ざんしたりできないというわけです。P2Pにおけるこの「消せなさ」は「セキュリティの高さ」であると同時に、Winnyで体験したようにすごく怖いものでもあります。北斗の拳で描かれた世紀末世界では腕力の強弱のみによって優劣と秩序がうまれていましたが、電気羊が夢をみる世界は、腕力に代わってコンピュータスキルの強弱のみによって優劣と秩序がうまれる世紀末世界なのかもしれません。

スマートコントラクトからワールドコンピュータへ

P2Pテクノロジーに新たな地平を開いたブロックチェーンシステムを、畳み掛けるようにさらなる次元へ押し上げる若き天才が登場します。ヴィタリック・ブテリン

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あれ、なんかちょっと前までいかにもギークというかナードという感じのヒョロい青年だったけど、ずいぶん雰囲気かわりましたね。実業家っぽい。筋トレした?
とにかく、彼はビットコインシステムがうまいこと動き続けている実績を見ながら、このブロックチェーンP2Pネットワークが、24時間365日、決して止まらないコンピュータシステムとして成立していることに気付きます。システムエンジニアリングの世界には「情報のCIA」とよばれる重要な3要素、"Confidentiality (機密性): 情報へのアクセスを認められた者だけが、その情報にアクセスできる状態を確保すること"、"Integrity (完全性): 情報が破壊、改ざん又は消去されていない状態を確保すること"、"Availability (可用性):許可されたエンティティが要求したときに、アクセス及び使用が可能である特性"、というのがありますが、ビットコインシステムは、この3要素をほぼ完璧に満たすテクノロジーでした。
そこで彼は思いついてしまったわけです。このブロックチェーンP2Pネットワーク上で、コインなどのトークンだけではなくあらゆる情報、コンピュータプログラムさえも走らせる仕組みをつくれば、24時間365日、決して止まらずに動き続けるワールドコンピュータが出来上がるのでは…? 彼はこの着想から、ブロックチェーンP2Pネットワーク上 でコンピュータプログラムを走らせるスマートコントラクトというヒップな発想を実現し、イーサリアムという世界をつくりあげました。これはついに現れたビッグブラザーというかスカイネットというかマトリックスというかの誕生です。24時間365日、決して止まらずに動き続け、世界を覆い尽くすワールドコンピュータ。この先どうなっていくのか、ドキムネです。

これは止めることのできないものだ。人々が自由の答えを求める限り、それらは決して止まることはない!!

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ドーン!!!(雑)


LOSER

LOSER

「踊る阿呆にみる阿呆、我らそれを傍から嗤う阿呆」

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))

ブレードランナーの原作。2049、面白かったですね。

Winnyの技術

Winnyの技術

これを読んだときはすごく感動しました。もう10年以上前かー。

ブロックチェーン・プログラミング 仮想通貨入門 (KS情報科学専門書)

ブロックチェーン・プログラミング 仮想通貨入門 (KS情報科学専門書)

仮想通貨やブロックチェーンについては本やブログがたくさんありますが、あっちに書いてあることとそっちに書いてあることがけっこう違ったりするので、ソースコードが読めるならソースコードで理解するのが手っ取り早いですね。

任天堂vsコロプラで学ぶ特許の効力の範囲

バーチャルパッドのUI特許を巡り、任天堂コロプラを訴えたようです。 まだ一次情報が少ないんですが、ネット上ではすでに盛り上がってますね。

まず切り込んだのはkurikiyoさん。

任天堂がコロプラを訴えた根拠となった特許の番号を推理する(栗原潔) - 個人 - Yahoo!ニュース

さすがの速さ。この時点でここまで書くとか、まじ敬意しかない。

こういうエントリもありました。

任天堂に訴えられたコロプラが妙に強気な「真意」を分析してみた | パテントマスター・宮寺達也のブログ

内容はちょっと疑問なところもなくはないのですが、整理としてはこんなとこなんでしょうか。

特許権の効力の範囲の考え方

せっかくなので、特許解釈的にもうちょっと突っ込んだところを書いてみます。ただ、色々と推測や仮定に基づくので、本事件の行く末を占うものではなく、あくまでも推測と仮定に基づく、特許の効力の範囲の考え方についての仮想的な思考実験です。

任天堂コロプラを訴えたのがどの権利に基づくのかわからないんですが、ここではkurikiyoさんが挙げたもので考えます。私もちょっと出願人「任天堂」で、DB叩いてバーチャルパッドのUI特許のIPCで300件くらいに絞ってざっと眺めたんですが、他にこれは、というのはすぐにはみつかりませんでした。

ぷにコンがどういうものなのかとか、任天堂が想定していた典型的な実施例はどんなものなのかというイメージは、こことかでなんとなく掴めます。

特許請求の範囲

特許権の効力の範囲というのは、基本的には特許文書における特許請求の範囲の記載に基づいて定まります。特許法70条です。

(特許発明の技術的範囲)
第七〇条 特許発明の技術的範囲は、願書に添付した特許請求の範囲の記載に基づいて定めなければならない。

特許法

本特許の特許請求の範囲の記載はこうです。

【請求項1】
 所定の座標系に基づいて,プレイヤの操作に応じて指定される座標情報を出力するタッチパネルによって操作されるゲーム装置のコンピュータに実行されるゲームプログラムであって,
 前記タッチパネルがプレイヤにより座標入力されていない状態から座標入力されている状態へ変化し,その後,座標入力されている状態が継続するときに,前記コンピュータに,
  前記変化したときに前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系におけるゲーム制御を行うための基準座標を設定する基準座標設定ステップと,
  前記座標入力されている状態が継続する間に前記タッチパネルから出力される座標情報に基づいて,前記座標系における指示座標を設定する指示座標設定ステップと,
  前記基準座標から前記指示座標への方向である入力方向および前記基準座標から前記指示座標までの距離である入力距離に基づいて,ゲーム制御を行うステップであって,前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいてゲーム制御を行う,ゲーム制御ステップとを実行させる,ゲームプログラム。

下線部は、権利化後に訂正されたことを示しています。

この特許はバーチャルパッドのUI特許と考えられますが、権利を主張できるのはバーチャルパッドのUI特許全般ではなく、ここに書かれた範囲内です。「てにをは」や句読点に至るまで、一言一句、この記載に基づいて権利範囲を解釈し、少しでも外れているところがあれば権利侵害にならない、というのが特許の考え方の原則です。

包袋禁反言

ところで特許権利化の過程では、まず特許庁に特許出願をすると、これは特許にしませんよ、という拒絶理由通知というのが挨拶程度にだいたい来ます。それに対して出願人はだいたいなんらかの補正をするとともに、こういう風に補正したから特許にしてね、と反論するわけです。この反論の過程で述べたことは、権利範囲の解釈において考慮される、ということになってます(包袋禁反言、禁反言の法理、file-wrapper estoppel)。これは特許法に規定があるわけではありませんが、信義誠実に基づく判例上、解釈上の原則です。

それでは、この特許の形成過程をみてみます。これも特許庁のDBでみれます。以下URLの登録番号のリンクから特許文献の画面を開くと、右上に「審査書類情報」というのがありますが、これです。みてみます。

特許庁の公式特許データベース・プラットパット

やっぱりきてますね、拒絶理由通知。特許庁はまず、任天堂よりも先に出願されていたセガ(特開2002-000939号公報)と富士電機( 特開平11-110134号公報)の先行文献を引き合いに出して、これを組み合わせたらできるからダメ、といってます。

セガの特許出願には、タッチパネルの操作によってキャラクタの動きを制御するゲームが記載されていて、富士電機の特許出願には、タッチパネル上の任意の位置に指を触れて動かしたときに、その動きに応じてマウスと同様の入力を行うことが記載されています。

これに対して任天堂がどう反論したかというと、「確かに似てるけど、この先行文献はタッチパネル上でマウスと同様の入力をしようとしてるやつじゃん。ウチのはタッチパネル上で、マウスじゃなくてジョイスティックと同様の入力をしようとしてるんすよ。だから違うんすよ。特許にしてよ」といってます。この反論が認められて特許になってます。

つまりここで、任天堂は、タッチパネルを使ってマウスと同様の動きをするものを権利範囲から意識的に除外して、ジョイスティックと同様の動きをするものに限った、と考えられます。

ということはどういうことかというと、コロプラのぷにコンが、例えば「マウスと同様の動き」であるか「ジョイスティックとは違う」ことを説明できれば、任天堂特許の権利侵害にはならない可能性がある、ということです。

明細書の参酌

で、ぷにコンですが…これ、ジョイスティックなんかな?

ちょっとよくわかりません。ジョイスティックっちゃあジョイスティックのような気もしますが、UIというかUX(ユーザ体験)としては、ジョイスティックとは違う気がします。ビローンて延びるからです。ジョイスティックはビローンて延びません。延びるのもあるかもしれませんが。ジョイスティックのレバー部分がモチかゴムみたいに延びるみたいなの、あるんかな。知らんけど。

似たようなもんちゃあ似たようなもんですが、マウスとジョイスティックが違う程度には、ジョイスティックとぷにコンも違うような気がします。ですが、なんか違う気がしても、ぷにコンが技術思想として任天堂特許の仮想ジョイスティックを利用してるなら権利侵害は権利侵害です。そこで立ち返って、特許請求の範囲の記載を改めて読んでみます。

この特許請求の範囲、権利化後に訂正が入ってるのですね。これはあやしいです。突っ込みどころがありそうです。訂正で追加限定されたのは以下の部分。

前記指示座標が前記基準位置を中心とした所定半径を有する円領域からなる制限範囲を逸脱したときには,指示座標が前記制限範囲の外縁部にあるときの入力距離に基づいてゲーム制御を行う

これは何をいってるのでしょうか。わかるようなわかんないような感じです。 特に「所定半径を有する円領域からなる制限範囲」がよくわかんないですね。制限という言葉がいきなり出てきました。制限範囲?なにを制限してるの?レバーの動き?入力値?もっと他の何か?何?

で、こういう、特許請求の範囲の記載だけでわかんない場合はどうするかというと、明細書の記載をみます。これも権利範囲の解釈において考慮することになってます。法律的には、さっきの続きで特許法70条2項です。

第七〇条
2 前項の場合においては、願書に添付した明細書の記載及び図面を考慮して、特許請求の範囲に記載された用語の意義を解釈するものとする。

そこで、「制限範囲」という用語の意義を解釈するために明細書をみてみます。ここでしょうか。

【0061】
本実施例では、原点の周辺にジョイスティックのレバーの倒し具合を機械的に止める枠に対応する制限範囲を設け、制限範囲の外縁部がタッチ操作されるとジョイスティックを限界まで倒した操作として取り扱う。そして、上記制限範囲を逸脱したタッチ操作は、制限範囲の外縁部への操作と同等に扱われる。つまり、原点に設けられる制限範囲の外縁部が、スティック座標系の「1」と見なされる。したがって、ratio=1/Rに設定される。ここで、Rは、タッチパネル座標系における制限範囲の半径である。

なるほど。ゲームをやるときというのは、ユーザはだいたいキャラクタをみてます。自分の手元はみません。ここで、まずは物理的なジョイスティックを使う場合を考えます。この場合、レバーを掴んで、ガチャガチャと動かしたい方向いっぱいに倒す、という動作は想像できます。これが可能なのは、物理ジョイスティックの場合、手元をみないでレバーを目一杯に動かしても、可動する外縁部分で物理的に止まり、レバーがジョイスティックの物理的範囲を逸脱することがないからです。

それでは、これをそのままタッチパネル上の仮想的なジョイスティックでやったらどうなるでしょう。タッチパネルというのは基本的に平面ですから、キャラクタをみながら仮想ジョイスティックを操作していたら、指がジョイスティックの外縁から出てしまう、ということはありそうです。物理ジョイスティックの動きをそのまま模したとすれば、指(レバー)がジョイスティックの外縁から出てしまった場合は、「操作入力がなくなる」のがスジです。でもそれだと仮想ジョイスティックとしては操作しにくいので、本件特許では、指(レバー)がジョイスティックの外縁から逸脱した場合には、指が外縁部分にあるものとして制御するようにした。なるほどこの制御は、物理ジョイスティックをただ単にタッチパネル上に置き換えて実現したわけじゃない、タッチパネル上で実現したいからこその工夫といえそうです。なるほどなるほど。この特許発明の本質(発明の要旨)は、この工夫にあるといえそうです。
特許請求の範囲において突如現れる「制限範囲」という用語の意義も、この実施形態を参酌すれば、「レバーの動きを制限するための枠」と考えればスジが通りますし、最初のタッチ位置を基準点とし、その基準点から指の位置が離れるに従って入力値が0から増えていくものの、所定半径の円領域を外縁とし、この外縁部分での入力値を1として、この1を最大値としてこれ以上増加させないように入力値を制限する、ものだと考えると、スジが通ります。

それでは改めて、ぷにコンですが…これ、そういう動きしてるんかな?

白猫プロジェクトを触ってみます。タッチパネルの任意の場所に指でタッチすると、まず、触った点を中心とした白い半透明の円が現れます。そして、この円内で指を動かすと、中心点から指の方向に向かってキャラクタが歩きます。円内で指を動かす分には、中心点から指までの距離に関わらず、歩く速度は一定のようです。指が中心点から離れれば離れるほど歩く速度が速くなるわけではなさそうです。ふむふむ。そして、この円から指が逸脱すると、、、タッチ部分が光ったみたいになるともに、円がモチのように指のタッチ位置までぷにっと引っ張られるように変形し、キャラクタの動く速度が速くなって走り始めました。

ふーむ。これ、どうなんですかね?

このぷにコンの半透明の円を任天堂特許でいう「所定半径を有する円領域からなる制限範囲」だと考えるなら、指が円から逸脱した場合に指が円の外縁部分にあるものとして制御している…のではなく、円から逸脱したことによって、円内とは違う入力を行うように制御している、ようにもみえます。だとすれば、ぷにコンは、任天堂特許を踏んでない、といえそうです。

任天堂特許の本質が、実施形態に書かれた通りの、円領域である制限範囲における中心点を0とし、外縁部を1として、円内における指の現在位置と中心点との距離に応じて0から1の範囲内で入力値を設定し、円から逸脱した場合には1として取り扱う…という場合に限って解釈でき、かつ、ぷにコンの実装が、円領域内においては中心点から指までの距離に関わらず方向のみによってキャラクタの移動方向に向かって一定速度で歩く指示入力が行われ、円領域から逸脱した場合には一定速度で走る指示入力として制御する…ということなら、コロプラが「権利侵害してない」という主張は、正当なんじゃないでしょうか。

ただ、議論の余地はあります。

任天堂からは、いやいや特許請求の範囲には別に円領域である制限範囲が表示上のジョイスティックの円であるなんて書いてないじゃないか、ぷにコンだって、制御としては半透明の円から逸脱した円状の領域を想定して制限範囲の外縁部として考えれば同じことだよね?とか、ぷにコンだって、「歩く」と「走る」の2値しかないとしても「歩く」よりも速い「走る」を制限値としてるじゃないか。とか。とかとか。

これに対して、コロプラからは、いやいや、別にぷにコンは矩形上の画面いっぱいに延びるし、単純に中心点からのベクトルでやってるんで「円領域からなる制限範囲」なんて存在しないっすよ。つうか、わざわざ「ポインティングデバイス」を「タッチパネル」に訂正したのは、やっぱり権利化のときの主張通り、物理ジョイスティックを仮想的に実現することの工夫に限定したってことですよね?ぷにコンは物理的にはありえない、ソフトウェアでしかありえない操作子で、ジョイスティックとは技術思想が全く異なるんですよ。とかいえるんじゃないかなとか。とかとか。

というわけですが、

実際にはそもそも任天堂がどの権利を主張しているかわからないし、ぷにコンがソースコードレベルでどういう実装になってるのかも知りません。

ただ、単に「大任天堂様に歯向かうなんてコロプラってバカだよなプゲラ」、というだけの話でもないのかもしれませんね。

ドラマ「STARTUP」観た。面白かった。

Amazonプライムビデオに出てる「STARTUP」というアメリカのドラマを観ました。連続ドラマなんて他に全然みてないので比べられないんですが、面白かったです。というわけで、観たという記録として、できるだけネタバレなしで書き留めておきます。

Seed Money

Seed Money

マイアミ

舞台はアメリカ、フロリダ州のきれいな海のリゾートビーチな観光都市、マイアミ。マイアミといって想起するのはマイアミ・バイスか、藤沢市がたしか東洋のマイアミとかっつって姉妹都市だったなーくらいの印象ですが、最近はスタートアップ(新興ベンチャー企業)が集まり先進大手IT企業も拠点をつくり、カリフォルニアのシリコンバレーに次いでシリコンコーストとかシリコンビーチとか言われてるようです。そんな夢と希望と、金と暴力と、セックスとドラッグが渦巻くマイアミ。

ここ。

南米に近く、特にキューバ系の移民が多いらしい。ハイチも近いですね。本ドラマでも、イジーはキューバ系、ロナルドはハイチ系。イジーの家族との会話にはスペイン語が混じり、ロナルドの会話にはフランス語が混じります。

GenCoin

このドラマの中心にあるのは、GenCoin(ジェンコイン)と呼ばれる仮想通貨システム。若き大物投資家、アレックス・ベル曰く、「ビットコインなりなんなりの仮想通貨はオープンソースなので、悪用されやすい。だがこのGenCoinはそうではない。そしてビットコインよりも良くできてる」。まあ言いたいことはありますが、そこはそういうもんとして受け入れましょう。

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イザベル"イジー"・モラレス(オトマラ・マレロ)

GenCoinを開発した若き起業家。情報革命の震源地・スタンフォードで秀才として名を轟かすも、GenCoinのインスピレーションを得て開発に専念するために退学。実家のあるマイアミに戻ってきて、「つまらない男にヤらせることで」寝食をつなぎながらGenCoinの開発と売り込みを続け、世界を変えるチャンスを狙う。

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ニック・タルマン(アダム・ブロディ)

イジーの売り込みプレゼンを受けた銀行マン。裕福で安泰に暮らしつつもなんだか不満げな日々。GenCoinの可能性を感じ取ったニックは、個人としてGenCoinに賭けることを決意して会社を辞め、イジーと行動を共にする。

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ロナルド・デイシー(エディ・ガテギ)

ひょんなことからイジーとニックに出会うギャング。この人が熱い。画面越しにも睨まれたらビビってしまう鋭い眼光、鍛え抜かれた肉体。マイアミ界隈のハイチ系チンピラをまとめ上げ裏稼業でコミュニティを立て直すも、仲間と何よりも家族の平穏のため、新たな生活を模索中。

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フィル・ラスク(マーティン・フリーマン

ひょんなことからGenCoinに絡むFBI捜査官。この役者、人気ドラマの「シャーロック」でワトソンを演じているらしく、そっちではたぶん愛されキャラなんだと思いますが、本ドラマでは何しだすかわからない狂った雰囲気を放つブチギレキャラ。こわい。

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言葉集

印象に残った言葉をいくつか記録しておきます。

  • 不可能か?方法がわからないのか?
    あるトラブルで自信をなくしてヤケクソになるイジーに、ニックが投げかける言葉。
    「不可能か?方法がわからないのか?」
    「…方法がわからない」
    「よかった。大丈夫だ。方法はみつけることができる。僕が助けるよ。あらゆる手を使って。君を助けたい。」
    “Is it impossible? or you don’t know how?”
    “…I don’t know how.”
    “That’s okay, that’s fine, that’s good. ‘Cause you could find the way. I’ll help you. I’ll help you anyway I can. Let me help you.”

  • Why?
    業界通のイジーをして「次のイーロン・マスク」と言わしめる大物投資家、アレックス・ベルが、売り込みに来たGenCoinのチームに投げかける言葉。
    「度胸があるのはわかった。ジェンコインが優れたアルゴリズムなのもわかった。君たちのチームワークもわかった。でも、私を動かしたいなら、もうひとつ答えてくれ。なぜ?なせジェンコインなんだ?貧困をなくすことができる、必要なところに必要なお金を行き渡らせることができる、セキュリティも万全。ピアツーピアの仮想通貨を売り込みに来る連中はみな同じ事を言うよ。だが、私が興味あるのはそこだけではない。結局のところ、人だ。なぜ君はこれをやるんだ?君たちの、それぞれのストーリーを聞かせてくれ。君は、なぜ、ジェンコインに懸けるのか?why?」

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  • 残念ね。私はそんな彼が好きだったの。
    ある男女の別れ話。
    「今のあなたは、私の知らない人だわ」
    「今は前よりもましになった。君が知ってる彼は、根性なしだ。」
    「残念ね。私はそんな彼が好きだったの。」
    “I just don’t know you.”
    “I’m a better person now. That’s the whom i am.”
    “Really?”
    “Yeah, yeah. The guy you talking about, I hate his guts.”
    “That’s really ashamed. Because that’s the person I wanna be with.”

  • 団結は力なり
    ハイチコミュニティの中で、合言葉のように繰り返される「団結は力なり」。英語の勉強を兼ねようと思って一応英語で観てて、この「団結は力なり」がなんて言ってるのかどーしても聞き取れなかったんですが、ggってみたら英語ではなくてフランス語でした。
    “L'Union Fait La Force"(団結は力なり)
    ハイチの国章にも書かれている、ハイチの国是のようです。

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というわけで

そんな「スタートアップ」、セックスや暴力のシーンも多めなので電車の中や家族の中で観るのは気まずいですが、そこまで際どいシーンはないので、平日に残業して帰って来て、妻子の寝静まった暗い家の中で一人寂しく飯を食いながらの晩酌の友としては充分楽しめました。

ところで、このGenCoinの公式?サイトがありました。最近こういうのみかけますね、架空の企業がホントにあるかのようなホームページ。ちょっとネタバレもあるので、数話みてちょっと状況理解してから見た方が良いかもです。

www.gencoin.io

トライアスロンの歴史といま

トライアスロンっていったいなんなんだ、というのがggっても知りたい事が日本語でまとまってるのが意外となかったので、自分でまとめてみました。

(1)黎明期:“Les trois sports”

1900年代初期から、ヨーロッパには複数の競技を組み合わせて総合成績を競う"Les trois sports"(≒three sports≒3種目競技)と呼ばれる競技が存在した。ただこれは時により、カヌー、ラン、バイク、の三種目だったり、幅跳び、砲丸投げ短距離走の三種目だったりして、必ずしも連続して行うものでもなかった。

History of Triathlon: 1904 | Triathlon Facts

wikipediaには1904年の第三回オリンピック競技大会で行われたトライアスロンのページがあるが、これも幅跳び、砲丸投げ短距離走の3種目の総合成績を競う種目だった。

Athletics at the 1904 Summer Olympics – Men's triathlon - Wikipedia

現代でも陸上の世界には5種目競技、7種目競技、10種目競技などがあるが、どちらかというとこっちに近いものと考えて良いだろう。

1920年代から、スイム、バイク、ランの順に連続して行うレースが行われた記録がチラチラと出始める。

だがこれらはいずれもまだあくまでも"Les trois sports"で、トライアスロンという言葉はまだなかった。

Triathlon History | totaltriathlon.com

(2)誕生期:サンディエゴ・トラック・クラブ

1974年、カリフォルニアの陸上競技クラブ「サンディエゴ・トラック・クラブ」が、陸上競技の練習の一環として、スイム、ラン、バイクを連続して行い(順序がこうなったのは翌年)、総合タイムを競うというタイプのイベントを行った。これが現代トライアスロンの起源であり、「トライアスロン」という言葉もこのときに発明されたといわれている。

Story of the First Triathlon

San Diego Track Club – Running San Diego Since 1954

ちなみにこのサンディエゴ・トラック・クラブ、現在も活動中でfacebookページもある。

San Diego Track Club

https://www.facebook.com/SanDiegoTrackClub/

我らがチガジョグもいつかこのような伝説になるかもしれないわけだ()

(3)第一発展期:アイアンマンレース開始

サンディエゴ・トラック・クラブでのトライアスロンレースに参加したある軍人が、その後、軍役の関係でハワイに移住した。カリフォルニアでのトライアスロンレースを忘れられなかった彼は、ハワイで同様のレースを開催することを思いつく。しかもそれは、練習といったものではなく、すでにハワイにあったスイム、バイク、ランのそれぞれ最長級のレース距離を連続して行い、ジャンルを越えたアスリート最強を決定するという、「ぼくのかんがえたさいきょうのあすりーと」的イベントだった。1978年にアイアンマンと称して行われたこのイベントは伝説となり、現在に続くトライアスロン文化の礎を築くことになる。

SIMPLE SOLUTIONS FOR PLANET EARTH AND HUMANITY: JUDY AND JOHN COLLINS: Founders of the Triathlon

アイアンマンレースは継続的に開催され、1982年にはその様子が全米にテレビ放映された。この大会で、ある一般女性選手がランのゴール手前で動けなくなり倒れるが、動かなくなった脚を引きずって這ってゴールに辿り着く。この様子は全米から世界に発信されて感動と共感を呼び、アイアンマンレースは、必ずしもエリートではない一般人が努力と強い意思で挑戦を成し遂げることの象徴として知られていく。

Julie Moss's Inspirational Near-Win in the 1982 Ironman · MoveMe Quotes

ちなみに現在、アイアンマンの公式ルールにおけるランの部には、「選手は、走り、歩き、または這って進むことができる」(Athletes may run, walk, or crawl)と規定されており、「這う」規定はこの出来事を踏まえて追加された。

Rules and Regulations

(4)第二発展期:オリンピック競技へ

テレビ放映された1982年のアイアンマンレースは世界中のアスリートを魅了して多くのフォロワーを生み出し、トライアスロンレースを運営するための団体がすぐに世界各地に設立された。これらの団体が開催するトライアスロンレースをみたオリンピック運営は、早々にオリンピック競技にトライアスロンレースを取り入れる検討を開始する。乱立した団体間の調整や政治的なアレコレは難航し、2000年のシドニーオリンピックにて、ついにオリンピックディスタンスでのトライアスロンが正式種目として開始された。

Triathlon Olympic History

Triathlon.org

(5)成熟期:現在のトライアスロンレース

現在では、各国で以下のようなトライアスロンレースが開催されており、これらのレースがトライアスロン文化を形成している。

まず、以下のような体系化された世界的レースシリーズがある。

これらの世界的レースシリーズとは別に、各国で独自に発展したローカルレースが行われている。

アイアンマンを冠するロングディスタンスのレースは、現在、日本では開催されていない。

ヨーロッパには、距離こそロングディスタンス相当であるものの、「エクストリームトライアスロン」と呼ばれる以下の三大変態トライアスロンレースがある。この3つを完走した日本人は現時点でいなさげ。

  • スイスマン(スイス)
    古代ローマから続く過酷な石畳の山道、標高5500m級のアルプス山脈、永久凍土のトレイルを抜けるスイス満喫の冒険。英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語のいずれかによって運営側とコミュニケーション可能なサポーターの同行が義務付けられており、ランの最後には併走する。制限時間19時間。
    SWISSMAN Xtreme Triathlon – a unique triathlon adventure in Switzerland

  • ノースマン(ノルウェー
    フィヨルドを泳ぐところから始まり、天気の変わりやすいガチな山中とトレイルを進むノルウェーの森満喫の冒険。英語かノルウェー語のいずれかによって運営側とコミュニケーション可能なサポーターの同行が義務付けられる。ラン後半の32.5km地点、37.5km地点にて、スタートから14時間半、15時間半、17時間半の制限時間が設けられており、その通過時間によりゴール地点が2箇所に分けられる。ここを通過すればゴール地点には制限時間なし。完走者にはゴール地点に応じて栄光のブラックシャツ、ホワイトシャツが与えられる。
    Isklar Norseman Xtreme Triathlon | Simply the ultimate triathlon on planet earth

  • ケルトマン(スコットランド
    水温10度のオーシャンスイムから始まり、ランでは中盤から舗装道路を含むロールートとガチトレイルのハイルートに分けられる。この分岐地点での制限時間がそれぞれ11時間と13時間。ここを通過すればゴール地点には制限時間なし。完走者にはルートに応じて栄光のブルーシャツ、ホワイトシャツが与えられる。英語かスコットランド語で運営側とコミュニケーション可能なサポーターの同行が義務付けられる。
    CELTMAN!

その他、ヨーロッパにある憧れのローカルレース

さあ、死ぬまでにいくつ出られるかな~

ブログ記事中の文言が商標権侵害になんかなるわけない

知財に関する正しい理解が広まることを願うはてな村のIPエヴァンジェリストを自称したりしなかったりする者として、これはちょっと書いておかないといけないかもな、と思ってしまったので書いておきます。

oreno-yuigon.hatenablog.com

「ブログ中の文字が他人の商標権侵害になるといってはてなからメールが届いた」という話のようです。

なるわけねえ

という感じです。弁理士100人にきいたら100人が、

なるわけねえ

と答えるでしょう。

さすがにこの事実関係ではてながそんな風に言ってくるとは考え難く、なんかあえてちょっとマスクしてるのかな、という気もしなくもないので触れていいのかわかりませんが、これを読んで「ブログ中で他人の商標を書いたら侵害になるのかもしれない」と思ってしまう人がいたら悲しいし、「知的財産について正しい知識を身に付けなければいけません。」というのがこのエントリの趣旨であるなら、やっぱりちょっと書いておきます。

商標権の侵害とは、
「権原なき第三者が、登録商標と同一または類似の商標を、指定商品または指定役務と同一又は類似の商品または役務について使用をすること」
です。で、例えばこれ↓

AEON

が、AEONの商標権の侵害にあたるか、を当てはめて検討すると、↑これは商標じゃありません。これだけで切れます。↑これはただの文字だからです。伝わったでしょうか。 商標権侵害の定義のうち、以下の赤字の部分です。

「権原なき第三者が、登録商標と同一または類似の商標を、指定商品または指定役務と同一又は類似の商品または役務について使用をすること」

商標権侵害の定義のコア部分を満たしません。だから商標権の侵害ではあり得ません。他にも突っ込みどころがある、というか突っ込みどころしかありませんが、もう心臓部分が破壊されてしまったのでこれで終了です。

こういうのを「商標的使用態様じゃない」といったりしますが、これは↓ここで少し詳しく書きました。

ysmatsud.hatenablog.com

そもそも商標制度ってなんなんだ、というのは↓ここでも書きました。ここで書いたような商標制度の根本原理からしても、本事案は商標権の侵害にはなりません。

ysmatsud.hatenablog.com

ちなみに、コメントやブコメをみると、希釈化に当たりうるのでは、という話も出ていますね。希釈化というのは、倫理的には問題になり得ますが、法上の商標権の侵害にはなりません。希釈化というのは、例えばホッチキスとかもともとは商標ですけど、普通名称化していますよね。普通名称としてはステイプラーとかいうのですが、ホッチキスっていいますよね。あんまりみんななんでもかんでもホッチキスホッチキスいうと、ホッチキスとして差別化できなくなります。こういうのを希釈化、ダイリューションとかといいます。最近だと「ググる」とかでしょうか。「ヤフーでググる」みたいな。
で、本事案では希釈化の問題ではないですね。強いて言えばどちらかというと汚染(ポリューション)には当たるかもしれません。でも、どっちにしろこれも上述の商標権の侵害の定義を満たさないので侵害にはなり得ません。

というわけで、事情によっては商標権侵害ではないところでの名誉棄損とかそういう系の話にはなり得るのかもしれませんが、とにかく、これを商標権の侵害というのは無理スジです。

大磯クリテリウム/山道最速王決定戦

こないだ大磯クリテリウムと山道最速王決定戦をハシゴしてきました。面白かった。

大磯クリテリウム

http://walkride-cycling.info/oiso-c/

久しぶりの大磯クリテ。2年前に出た前回はド初心者で、何が起きてるかわからずに千切られてそのまま終わった感じでした。

ysmatsud.hatenablog.com

それからトライアスロンのレースには何度か出てアイアンマンも完走し、もうド初心者名乗るのも違うかなという感じであるものの、トライアスロンレースってのはドラフティング禁止なんですね。トレインとか禁止です。普段の練習も基本的に空いた時間に一人で走る感じなんで、依然として集団走行は初心者です。

でも昨年からグランツールとかのレースを観まくって、それなりにロードレースというのがわかってきたつもりではあります。stravaなんかでもまだまだ全然上がいますが、場合によっては上位に入ることもあります。けっこう戦えるんじゃないか、という気はしていました。

なんなら下位カテゴリなら優勝しちゃったらどうしようかなー、昼から箱根で別のレースなんですぐ移動しないといけないから、表彰台のれないの勿体無いし申し訳無いなー、なんて妄想していたんですが、全然優勝しませんでしたw 甘くないですねww

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ただ前回と比べると格段に戦えてたとも思います。

  • ビビらずに集団の中にいられた
    前回は、真隣りに他人が走ってるのにヒビってすぐ下がったりしてましたが、今回は最後までビビらずに集団の中にいられました。それなりにバイク慣れして、速さに慣れて、動体視力も上がり、まあそんなもんだと思えるようになったんでしょうか。

  • 先頭集団にいられた
    ドラフティング禁止のトライアスロンのバイクパートでは、数百メートル差での抜いたり抜かれたりを繰り返すことも珍しくありませんが、集団走行のロードレースでは一度でも先頭集団に千切られたらほぼ終了、ということはわかってきました。集団速しです。そのためには位置取りが重要であることもわかってきました。 スタートは後方でも、先頭集団の中でちょっとのスキをみつけて、ちょっとずつちょっとずつ前に上がり、終盤のスプリントにそこそこの位置から参加できれば勝てるかもしれない…と思っていましたが、甘かった!!なんとか先頭集団らしきものの中にはずっといましたが、集団の中で前の方にいけません。スキなし。ギチギチのまま走ってるようにみえます。どうやって前にいけばいいんでしょうアレ。

  • 最後のスプリントで上がれた
    脚もまだソコソコ余裕あるんだけど前方にいくスキないなー、かといってここから一人で集団脇から飛び出して逃げて逃げ切る度胸も自信もないなー、と先頭集団の後方でくすぶってるうちに最終周になり、小田原側の折り返しで詰まった後にスパートが始まったときは既に先頭集団の前方と後方には取り返しのつかない数十メートルの差ができてた。でも、最後の平塚側の折り返し後のスプリントでは何人か抜いて抜かれずに順位を上げてフィニッシュできました。

前回は最終周なんか千切られてほぼ単独走で、もう終わってくれと思いながらヘロヘロでゴールしたことを考えれば格段の進歩です。今回は何が起きてるかは把握できていたし、なによりも「レースした」という高揚感がありました。集団走行経験やレース勘は圧倒的に足りてませんが、脚力自体はそんなに負けてなかったと思ってます。持久力的にもキツいと思うまで使いきれてなかったので、もうちょっと上のカテゴリでも先頭集団についていけそうだし楽しめそうだな、と思いました。

youtu.be

またリベンジに行きます、大磯クリテリウム

山道最速王決定戦

というわけで、表彰台に後ろ髪ひかれることもなくw、心置きなくすぐに箱根へ自走。20kmくらいですかね。まあ普通にこいで1時間という感じです。

山道最速王決定戦 2017@箱根ターンパイク 2017年3月19日(日)

無事に本日、2レース目のスタートラインに並ぶ。
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このレースは自動車専用道路の箱根ターンパイク、13.6kmで981mを一気にランで駆け上がるという変態レースで、初開催の今回はあの青学の「山の神」神野大地くんと、「日本近代トレランの父」鏑木毅さんの豪華ゲストもいます。

二人は遅れて後ろからスタートするという企画で、鏑木さんは応援しながら追い上げる役で、神野くんは追い上げてぶっちぎる役。確か2km地点くらいのところで神野くんに抜かされましたが、周りもどよめくさすがの別格のやばさでした。  

ところで箱根ターンパイクといえば、自転車ヒルクライムのレースもあってそれにも出たことあったんですが、あれは自分史上で最も変態だと思ったレースでした。大抵のエンデュランスレースでは、レース中に「もう二度とやりたくない」と思いながらも翌日には「またやりたい」と思うものですが、そんななかで箱根ヒルクライムは唯一、いまだに「やっぱりできれば二度とやりたくない」と思っているレースです。まじでずっと登りなんですよ。あたまおかしい。箱根五区のコースも何度か走ったことありますけど、あっちはやっぱりそもそも人間が歩くことを想定した道だからなのか、それなりにクネクネと蛇行しながら登っていくわけですけど。箱根ターンパイクは、そもそも自動車のための道路なんで、容赦ないんですね。ドーンと一直線に上り。休みなく。もうね、あほかと。  

そんなわけでできればもう二度とやりたくないと思っている箱根ターンパイク、ランならもうちょっと楽しめるかもな、と思ったんですよね。

で、結論として、やっぱりランも「できれば二度とやりたくない」と思いましたね。キツすぎるでしょこれ。もうね、あほかと。普通のレースとかトレイルとかだと、いくら上るっつっても上るとこもあれば下るとこもあるじゃないですか。なんだかんだ下りの方が気持ち良いですよね。下るために上ってるようなもんです。それが上りしかないわけですから。いいとこなし。そしてバイクのときは気にならなかったですけど、曲がるところがすげー傾いてバンクしてるんですよ。すげえ斜めで足捻りそうになりながら走るの。走りにくい走りにくい。

というわけで私はやっぱりちょっともう遠慮したいと思ってますけど、でも面白いレースだと思いますよ。自動車専用道路なんてめったに走れるもんじゃないし、あんなにずっと上りっぱなしっていうのはトレミルでもなければできないですからね。運営の課題もいろいろあるようですけど、しっかり改善して、来年以降も続けていって欲しいと思います。

しかしとにかく、あれを喜んで走る人には尊敬を込めて言わせて頂きたいですね。

このド変態め!